みなさまこんにちは。
気が付けばもう3月中旬過ぎ。朝晩は寒さが残りますが、確実に春の気配は強まってきていますね。
こんな季節の変わり目は、先日以下記事でご紹介した極薄ニットが大活躍してくれますが、先日ちょっとした事件がありました。
記事の30Gニット、HARCOURTを出張用のガーメントケースに畳んでいたとき、ふと背中側の網目付近に糸がピョンと飛び出しているのを発見。
いわゆる「糸引き」です。
お気に入りのニットでこれが起きると、かなりショックですよね。
しかし結論から言うと、ほとんどの糸引きは適切に対処すれば、自分で跡形もなく修復できます。
しかも専用の便利な道具まで存在します。
今回は、ニットで起こる糸引き(スナッグ)の原因と、正しい直し方、さらにブランドごとの特徴なども含めて少し蘊蓄も交えながらまとめてみたいと思います。
そもそも「糸引き」とは?ピーリングとは別の現象
ニットのトラブルには大きく分けて2種類あります。
- 毛玉(ピーリング)
- 糸引き(スナッグ)
ピーリングは繊維同士が摩擦で絡み合って毛玉になる現象。
一方、今回のような糸引き(スナッグ)は、編み目の一部が何かに引っかかって糸が外側に引き出されてしまう現象です。
つまり、
- 毛玉 → 繊維の摩耗
- 糸引き → 引っかかり事故
原因がまったく違うんですね。
なぜニットは糸引きが起きるのか
ニットは構造的に糸引きが起きやすい衣類です。
理由は単純で、ニットは一本の糸をループ状に編んで作られているから。
このループが
- 机の角
- バッグの金具
- 壁の突起
- ファスナー
などに引っかかると、ループの一部が外側へ引き出されます。
これが糸引きです。
特に起きやすいのは次のようなニット。
- ハイゲージニット(30Gなど)
- 細い糸を使った高級ニット
- 表面が滑らかなメリノウール
つまり少し皮肉ですが、
高級ニットほど糸引きは起きやすい
という構造になっています。
人気ニットブランドと糸引きの起きやすさ
ここは少し経験則も含みますが、ニットブランドによって糸引きの起きやすさの傾向は確かにあります。
大きく分けるとこんなイメージです。
糸引きが起きやすいタイプ
- ジョンスメドレー
- グランサッソ
- クルチアーニ
これらのブランドは共通して
- 極細メリノウール
- 高ゲージ編み
- 柔らかいテンション
という特徴があります。
つまり着心地やドレープは抜群ですが、物理的な引っかかりには弱い構造です。
比較的起きにくいタイプ
- インバーアラン
- バトナー
など、ローゲージ系ニットブランドは
- 太い糸
- 低ゲージ
- 編みがしっかりしている
ため、糸引きは比較的起きにくいです。
ただしその代わり、
毛玉はできやすい
という別の宿命があります。
なぜジョンスメドレーは糸引きが起きやすいのか
今回私が体験したのもまさにこれ。
ジョンスメドレーのニットは糸引きが起きやすいと言われることがあります。
理由はいくつかあります。
①30Gという超ハイゲージ
ジョンスメドレーの代表的なニットは30ゲージ。
これはニットとしてはかなり細かい編み目です。
編み目が細かいということは、
ループが小さく、引っかかると引き出されやすい
ということでもあります。
②極細メリノウール
スーパーファインメリノは非常に柔らかく滑らか。
その反面、
摩擦や引っかかりに弱い
という性質があります。
③テンションが柔らかい編み
ジョンスメドレーは着心地を重視して、比較的編みのテンションが柔らかいと言われています。
そのため糸が動きやすく、糸引きが起きるとループが外に出やすい。
つまりまとめると
着心地の良さの代償として糸引きが起きやすい
とも言えます。
糸引きを見つけたときに絶対やってはいけないこと
ここはかなり重要です。
- 引っ張る
- ハサミで切る
これはどちらもNGです。
ニットは一本の糸の連続構造なので、切るとそこからほつれが進む可能性があります。
正しい修理方法「ニット補修針」を使う
そこで便利なのがニット補修針です。
これは先端が微細なヤスリ状になっていて、飛び出した糸を裏側へ引き戻すための道具。
使い方は簡単。
- 飛び出した糸の横に針を刺す
- 裏側に通す
- 糸を裏に引き込む
これだけです。
糸を切るわけでもなく、編み目を壊すわけでもなく、元の構造に戻すイメージです。
実際にやってみると驚くほど簡単で、数秒で糸引きが消えます。
ニット補修針は一つ持っておくと便利
こうしたトラブルは、ニットを着ていればいつか必ず起きます。
特に
- ジョンスメドレー
- グランサッソ
- クルチアーニ
などのハイゲージニットを着る方なら、
補修針はほぼ必須アイテム
と言ってもいいかもしれません。
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| 先程のスナッグが起きた部位をほつれ補修針で修繕した後。どこがほつれていたかもはやわかりません。 |
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| 同じ部位を裏側から見たところ。ほつれていた糸は完全にどこかに隠れてしまいました。 |
値段も安く、一本あればかなり長く使えます。
これまで私は、3種類くらいのほつれ補修針を使ってきましたが、仕組みは大抵どこのものでも同じ。
やすり部分の粗さによって、糸を拾いやすい・拾いにくいといった微差はありますが、好みのものとか安いものを選んでもまあさほど変わらないでしょう。
私個人的には、写真に写ってるクロバーラブのものが、後端のやすり部分が糸を拾いやすくて扱いやすく感じましたかね。
糸引きを防ぐコツ
最後に予防策です。
- バッグの金具に注意
- ザラザラした壁に寄りかからない
- 洗濯ネットを使う
ただし、どれだけ注意していても完全に防ぐことはできません。
むしろ重要なのは
起きたときに正しく対処できること
だと思います。
まとめ
今回のお話をまとめると、
- 糸引きはスナッグという現象
- 毛玉とは別のトラブル
- ハイゲージ高級ニットほど起きやすい
- 引っ張る・切るはNG
- 補修針で裏に戻すのが安全
お気に入りのニットほど長く着たいもの。
こうした小さなトラブルの対処法を知っておくと、服との付き合い方も少し変わってくる気がします。
ちなみに、今回ご紹介したほつれ補修針、どの製品も似たり寄ったりの寸法ですが、よく無くしますw
なので、下段の写真にあるような、目立つ針ケースなどに入れて保管するのが良いでしょう。
私は出張先に衣類を何着か置いているので、スナッグやピリングが起きた時は出張先のホテルでちまちまこの針を使って修繕したりしてます。
こういうケースに入れることで紛失防止にもなりますが、お出かけするときの小物として携行しておくのも良いかもしれませんね。
ということで、今回のお話はおしまい。 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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