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ステラと比べてどうなのか?シマノ '23ヴァンキッシュ C3000XG一年間使用後インプレッション!

2024年5月14日火曜日

1.インプレ・レビュー 2.リール 3.シーバス 5.ヴァンキッシュ 5.シマノ

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 みなさまこんにちは。

長らくブログ執筆をサボってしまいましたが、インプレ記事を書きたいアイテムが山のようにたまっているので、ぼちぼち書いていこうと思います。

今回ご紹介するのは2023年に登場したシマノの最軽量スピニングリール、'23ヴァンキッシュ のC3000XG

同時期に予約購入したC2500XGについては、既に以下の記事でインプレを書いていましたが、C3000XGの方は個人的にヴァンキッシュとしては始めて購入する番手ということで、じっくり使い込んでからインプレを書いた方がいいかなと思っているうちに、登場から1年以上も経過してしまいました。

ということで、今回はこのリールの長期使用後インプレッション記事です。

'23ヴァンキッシュ C3000XGとは

ご存じの通りシマノ最軽量のリールであり、MGLシリーズのフラグシップモデルの現行品が、'23ヴァンキッシュ。

本当の意味での最軽量スピニングリールは、以下記事のソアレXR 500SPGが一番軽いと思いますが、これは500番という特殊サイズなので例外的なリール。

シリーズ全体として各番手で最軽量となっているのは、やはりヴァンキッシュです。

2023年に登場した新型では、'22ステラに搭載された各種フィーチャーが同様に搭載された新世代のヴァンキッシュに生まれ変わりました。

その中でも、シーバスやチニング、本流の大型トラウト等、ミドル級のルアーフィッシングで活躍してくれるのが、C3000XGという番手。

この番手のスペック詳細は以下の通りです。

品番 C3000XG
スプール寸法(径mm/ストロークmm) 47/17
ローターサイズ(材質) #2500(CI4+)
ボディサイズ(材質) #2500(Mg)
ギア比 6.4
実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg) 3.5/9
自重(g) 170
ナイロン糸巻量(lb-m) 2.5-180,3-150,4-100
フロロ糸巻量(lb-m) 2.5-160,3-130,4-100
PE糸巻量(号-m) 1-400,1.5-270,2-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 94
ハンドル長(mm) 55
ハンドルノブ T型 S
ベアリング数BB/ローラー 11/1
本体価格(円) 66,400
商品コード 045324

'23ヴァンキッシュ C3000XGを手にした印象

先代'19ヴァンキッシュでは、C2000SHGとC2500SXGの2台を愛用していましたが、実は私はヴァンキッシュのC3000番サイズを買うのは初めて。

2023年にリリースされた'23ヴァンキッシュも、新規格となってボディが1000番サイズになったC2500SXGは購入しましたが、熱烈な村田基ファンからはdisられることも多いヴァンキッシュ、果たしてC3000XGはどんな感じなのでしょうか。

はじめて手にした時に、やはり驚かされたのはその軽さ。

C3000XGの170gという重量は、ワンランク下のサイズ、C2000番のステラと同じ重量です。

C3000番ステラの210gと比べると実に40gもの軽量化

この違いは実際手に取ってみると非常に大きいですね。

'19ヴァンキッシュよりも中間ギアが増えて複雑化した分、先代との比較では巻き心地が重たくなったと言われますが、それでも巻き心地はやはり軽いです。

ローターが軽い分、ハンドル初動の巻きはじめのレスポンスが非常によく、スッとローターが回転を始める印象は、出だしがやや鈍重なステラとは明らかに違いますね。それは、ハンドルを止めてピタッとローターの回転を止めるときも同じです。

XGギアモデルなので、シャーシャーという摺動音・メカニカルノイズはそこそこ大きく、ステラのようなヌメっとしたしっとり感のある滑らかさはありませんが、まあ、フィーリングは滑らかです。

ヴァンキッシュは、通例同じ世代のツインパワーと多くの内部部品を共有していますが、ギアパーツに関しては特別に表面加工処理を施したステラのもの比べると、ヴァンキッシュもツインパワーも同じくワンランク下のものが採用されています。

とはいっても、ギアのコスト差は数百円程度のもので、この違いは使用感として感じることは難しく、長期使用時の耐久性などに影響するものだと思われますので、巻いたときのフィーリングの差は主に、部品各部のクリアランスの違いやローター素材の違いによるものだと思います。 

ドラグノブに関しては、ステラに比べてだいぶ安っぽい、実際に廉価なパーツになっていますが、エッジが丸められて操作性が落ちた22ステラのノブと比べると、23ヴァンキッシュのノブの方が格段に操作性が良いです。

ドラグの効き方はステラが多少粘り気があり、ヴァンキッシュはドライな印象ですが、積極的にドラグ調整するシーンでは、ヴァンキッシュの方が圧倒的に操作性が良いですね。

ヴァンキッシュが相性の良いロッドとは

このヴァンキッシュ、約1年の間に通算十数回程度、シーバス釣りに使ってみました。

まず、実釣で感じたことは、リール本体が非常に軽量であるため、あまり長いロッド、重いロッドとの相性はバランス面で正直良くありません

私の持っているロッドの中では、ヤマガブランクスのブルーカレント85TZ/NANOやダイワのモアザンブランジーノEX AGS 87LML、エクスセンスインフィニティS90MLなど、比較的レングスが短めで、自重が軽量なロッドとの相性は抜群に良いですね。

一番気に入っている組み合わせは、モアザンブランジーノEX AGS 87LMLとの組み合わせでしょうか。

ステラと比べてリールの自重がだいぶ軽い分、ロッドのエンドグリップ長によっては重心位置が前よりになって先重り感が出てしまうのですが、このロッドのようにそもそもの自重が非常に軽いロッドに合わせた場合、そのデメリットはほとんど感じられません。

寧ろタックルトータルのウエイトが減ることで、スイング時の初速も上がり、キャスタビリティは上がる印象を受けました。 

あと、軽量ルアーを使用している時の「感度」も、やはりタックル全体が大幅に軽量化されているため、素人目に見ても明らかに上がっている感じです。

一応、MHクラスのインフィニティやワールドシャウラの2パワー以上などとも合わせてみましたが、ヴァンキッシュはローターがCi4+素材でありあまり強い力が掛かるとローターが撓むため、このように強めのロッドとの組み合わせはタックルバランスという意味であまりおススメできないなと感じました。

そういう意味で、このC3000MXGクラスのヴァンキッシュであれば、せいぜいPEライン1号くらいまでの釣り、ロッドのパワーもMLくらいまでのものと組み合わせるのが最も相性が良いと言えるでしょう。

ローター素材からくるヴァンキッシュの特性

上述の通り、ヴァンキッシュはステラとは異なり軽量化のためCi4+素材のローターが採用されています

よく、ヴァンキッシュは半プラ構造だから剛性が低いという言い方をされますし、'23モデルでは先代'19モデルに比べてボディハウジングの厚みが薄くなって剛性面で不利になったと言われますが、実釣している限り、少なくともシーバス程度の魚が相手であれば、ボディやハウジングに関する剛性不足感を感じることは皆無です。

ただ、ローターに関しては、実釣においてもやはり金属ローターのステラやツインパワーと比べて、巻きのフィーリング面で劣るなと感じるシーンがままあります

その一つは、巻き上げ力の低下。

シーバスフィッシングで良く掛かってしまう10㎏以上のアカエイ、ナルトビエイなどを相手にファイトする場合、ロッドをフルベンドさせてやり取りすることが多いですが、このクラスのエイが相手となると、さすがに巻き上げ力は明らかに金属ローターモデルのリールより劣る印象があります。

私のメインフィールドは干潟のウェーディングなので、河川シーバスはほとんどやらないですが、流れの強い河川などで、ランカークラスを掛けてダウンの流れに入られた時なども、この巻き上げ力の低下はファイト時にディスアドバンテージになりかねないかと思います。

ローターが撓むと微妙にドラグワークにも悪影響がありますしね。

使うルアーの種類にも適正がある

もう一つ、実釣してみると明らかにステラとの違いが分かるのが、リトリーブ時のフィーリング、いわゆる「巻き感」です。

低慣性ローターに軽量ハンドルを備えたヴァンキッシュは、巻き自体は軽いのですが、定速リトリーブを行う場合、慣性力を借りることができないため、能動的にハンドルを回し続けないといけないです。

そのため、水押しの強いミノーなど巻き抵抗の強いルアーを一定速度でリトリーブするような釣りには若干疲労感を感じることも

バイブレーションプラグなどではさらにコレは顕著になり、例えば引き抵抗が大き目の鉄板バイブレーションなどを用いた場合、ルアーの振動がローターの撓みと共振して、手元により大きな振動として伝わってしまい、非常に安定感のないリトリーブ感覚になってしまいます

そういう次第で、秋シーズンに多用されるような大型ミノー、特にウエイク系ミノーや、夏シーズン以降多用される15g以上のABS、鉄板などのバイブレーションを多用する釣りに関しては、正直相性はイマイチです。

逆に、バチシーズンに多用される細身・軽量なシンペン類やワーム類、初夏までのマイクロベイトシーズンに多用される小型ミノー、小型バイブレーション、トップウォーター類などとの相性は抜群に良いです。

そのため、'23ヴァンキッシュは'22ステラなどと比べると、自重や引き抵抗の軽いルアーを得意としていると言えるでしょう。

概ね、自重や引き抵抗の軽いルアーを使う釣りならヴァンキッシュ、重いものを使う釣りならステラかツインパワーが適していると理解して間違いないと思います。

インプレッションまとめ:'23ヴァンキッシュ C3000XGは買いか否か?

さて今回は、シマノの'23ヴァンキッシュC3000XGについて、1年間使用した上でのインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?

まとめとして、同じ番手のステラと使用感を比較すると、ヴァンキッシュはよりライトなルアー、ライトなライン、ML程度までのパワーのショートなロッドを用いたフィネス寄りの釣りに向いているリールだと思います。

 一方で、ヘビー目なタックルバランスで重量級ルアーまで扱いたいとなると、明らかにステラやツインパワーの方が適しており有利です。

そのため、シーバスのシーズナルパターンに当てはめると、厳寒期から初夏までのシーズンの釣りに適したのがヴァンキッシュ、夏から秋の、ベイトが大型化し魚のヒキもパワフルになるシーズンの釣りには明らかにステラの方が向いていると言えるでしょう。

そういう意味では、やはりステラやツインパワーの方がシーズンを問わず、より汎用的に使える優れたリールだと言えそうですが、リールの特性、強味と弱みを十分理解した上で使用するのであれば、ヴァンキッシュも非常に優れたリールだと思います。 

特に、軽量であることからくる感度の高さ、低慣性化による巻きの軽さ、アングラーの意図した通り巻きと止めをクイックに行えるところについては、ステラがいくら総合的に優れていて良いリールだとは言え、この方向性に特化したヴァンキッシュの方が明らかに上だと思います。

私自身、シーズン前半の釣りやフィネス寄りな釣りでは、ステラより敢えてヴァンキッシュを好んで使用してしまうことが多いです。

これらを踏まえると、既にステラやツインパワーを持っている方で、性格の異なる2台目の予備機を・・・とお考えの方には、'23ヴァンキッシュC3000XGはちょうど良い一台ではないかと思います。

年間を通じて使用するシーンやシーズンが異なることから、当然リールのメンテナンスサイクルも変わって来るので、ヴァンキッシュをメインで使うシーズンにはステラをOHに出して、ステラをメインで使うシーズンにヴァンキッシュをOHに出すみたいな、理想的なリールローテーション運用も可能ですしね。

結論として、ステラと比べると汎用性や感性に訴えかける質感にこそ欠けるものの、ヴァンキッシュはステラとは明らかに異なる個性を持っており、その個性を的確に理解して適材適所で使用するなら非常に優れたリールだと思います。

個人的には、大物とのパワーファイトが必要となる釣りや、4000番、5000番サイズのリールを必要とする釣りではヴァンキッシュを選ぶことはまず無いと思いますので、これらのサイズについては正直おススメできません。

しかし、PE1号程度まで、MLくらいまでのロッドと合わせるようなライト寄りのタックルバランスで使うのであれば、C3000サイズに関してはステラ比で40gマイナスとずば抜けた軽量性を持ち、軽さからくる操作性の高さと軽快な使用感があることから、十分おススメできる買いのアイテムだと思います。

ということで、今回のお話はおしまい。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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大阪府在住。小学生の頃から40年以上、磯波止筏船を中心に様々な釣りをやってきましたが、2010年にウェーダー購入して以来、ほぼ毎週大阪湾奥西宮の海でウェーディングでシーバスを狙いつづけています。2020年からは本格的にメバリングとアジングにも参戦中!子持ち40代のオトーサンアングラーです。ちなみにタックルはシマノ党、車はBMW党。

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