みなさまこんにちは。
私は普段、シーバス用PEラインは完全に「消耗品」と割り切っているため、できる限りお金は掛けないようにしていて、8本撚りには拘りますが、実売2000円を超えるラインは滅多に買いません。
たまに買ったかと思えば、以下記事のようにトラブルに。
コレ、世間的には非常に高評価ばかり聞こえてくるラインですが、私は前モデルG-Soulでも信じられないくらいプツプツ切れる個体?に複数回あたったことがあるため、個人的にどうも相性が悪いようです(笑)
ということで、個人的に長年一番のお気に入りはクレハのシーガーPEX8。
密林で買えば価格は一昔前の4本撚りPE以下とかなりお手頃なお値段ながら、しなやかでクセが無く比較的薄化粧故に新品時から使用に伴う急激な使用感の変化が少なく、そこそこ強くそこそこ長持ちと、非常に実戦向け。
値段が安いから、少しでも傷ついたりヨレが溜まったら躊躇なくカットできるし、裏返して両面使って、もう寿命だなと思ったら気軽に巻替えできるところもお気にいり。
使い倒して摩耗して、そろそろ切れ時だなってのが分かりやすいラインなので、消耗品としては非常に扱いやすいタイプだと思っています。
最近は、シマノのPITBULL8+もまあまあ密林での価格がこなれてきたので、シーガーPE X8の次によく使いますかね。
これもコスパありきで考えるなら非常に良いラインだと思います。
と、前置きが長くなりすぎて既にタイトルと中身がかけ離れつつありますが、今回は久しぶりに冒険して、オーバー2000円の世界を覗いてみましたという内容。
以前から気になっていた、東レのシーバスPEパワーゲーム デイタイムX8を買って、使ってみたので、このラインのインプレッションを記したいと思います。
どんなライン?
シーバスPEパワーゲーム デイタイムX8は、2008年から販売されているロングセラー、東レのシーバス用PE最高峰の「シーバスPEパワーゲーム」に、その発売10周年となる2018年に新たに加わったラインナップ。
どんなラインなのか、メーカーサイトの解説文を引用してみましょう。
独自の8本撚り製法+特殊シルキーコーティングを高次元のバランスで仕上げることにより、圧倒的な糸本来のしなやかさを発揮。キャスト時の糸鳴りを抑え、ガイド摩擦を軽減し "より遠く より正確に" ポイントを攻略可能。カラーは海底や自然界に存在する海藻や赤クラゲをモチーフとしたアースカラーで、デイゲームでも視認性の良いカモフラージュレッドを採用。
(東レ シーバスPEパワーゲーム デイタイムX8 製品サイトより引用)
スペックは以下の通りとなっています。
lb.test | 12 | 15 | 18 | 20 | 22 | 26 |
---|---|---|---|---|---|---|
AVERAGE 直強力(kg) | (6.0) | (7.1) | (8.5) | (9.4) | (11.4) | (13.2) |
号柄 | 0.6 | 0.8 | 1 | 1.2 | 1.5 | 2 |
長さ | 150m巻 | |||||
希望小売価格(円) | 6,200 | 5,800 | 4,700 |
ちなみに、シーバスPEパワーゲームは、村岡昌憲プロ、大野ゆうきプロが監修したラインですが、このシーバスPEパワーゲーム デイタイムX8は、宮川靖プロが監修されています。
赤っぽいカラーが特徴のラインですが、多くの魚が違和感を憶えずその網にかかってしまう漁網の色、つまり海藻の色とも同化し、自然界に溶け込むことで水中でのカモフラージュ性も高く魚に認識されにくい色をセレクトしているそうです。
手にした印象
ライトゲーム用には以前YGKのロンフォート リアルデシテックスを買ったことがありますが、実はシーバス用で実売価格オーバー3000円のPEラインを買うのは初めて。
早速パッケージを開封してスプールからラインを取り出してみた第一印象は、「非常にしなやか」というものでした。
近年シーバス界では主流のコーティング系のラインだと、ラインの先端を引っ張ると、コーティングのせいでピンと立つくらいハリがあるものですが、このラインはそういう感じはありません。
まるで実釣でしばらく使い込んだ後のPEラインのようなしなやかさ。
それでいて、単にふにゃふにゃというわけではなく、しっかりしたコシも感じられます。
私は0.6号と0.8号を購入しましたが、他に感じた点としてはライン径がやや太目に感じるところ。
あくまで触った感覚ですが、長年愛用してきたシーガーやYGKの同号数ラインと触り比べると、やっぱり若干太いような気がしますね。
Amazonのレビューなどでも同じように書いている人がいらしたので、実際に太いのかも知れません。
まあ、リールの適正糸巻き量を大きく崩してしまうほど極端に太いというわけではなく、あくまでも触った感じで太いというだけなので、さして問題ではなさそうですが。
手触りはシルキーなタッチで8本撚りらしいとても滑らかなもの。
これならキャストフィールもよさそうですね。
コーティングはあくまで必要最低限といった感じで、よくありがちな不自然なカチカチ感は無く、リールに巻き取った時にも染色カスがラインローラーに付着するといったこともありません。
ノットも何度も組んでみましたが、コーティングが薄目のラインであるため、締めこんだ時にコーティング厚めのラインで感じるようなグッと食いつくような感覚は薄く、これまた使い古したラインでノットを組む時のような感覚でした。
しかし、これはあくまで感覚の違いだけで、ノットそのものは丁寧に組めば何ら問題なく綺麗に強く仕上がります。
総じて、とてもナチュラルな印象のラインで、第一印象としては非常に良さげだと感じました。
かなり使用感は良かった!実釣インプレ
このシーバスPEパワーゲーム デイタイムX8の0.6号を、早速バチシーズンのシーバスフィッシング実釣で使い込んでみましたので、インプレを書いてみたいと思います。
シチュエーションは港湾部や湾奥干潟など、オープンエリアでフルキャストが必要になるフィールドで、使用ルアーはナイトのバチパターン、マイクロベイトパターン向けの小型シンペン中心ですが、日が落ちきらない明るいうちは、ミノーやバイブレーションなどのルアーも使用しています。
デイタイムX8ということで、デイゲーム向けと思われそうですが、もちろんナイトゲームで使っても何ら問題はありません。
まず、キャストフィールについてですが、「手にした印象」に書いた通り、シルキーな表面故か、ラインの抜け、飛距離面は非常に良いです。
新品時には非常に飛距離が出るけれども、使用に伴い極端にフィーリングも飛距離もダメになってくるというラインはよく見かけますが、しばらく使っても新品時のキャストフィールの良さがあまり劣化しないタイプだと感じました。
もともとコーティングが薄いラインのようなので、コーティング劣化に伴う使用感の変化が少ないのだと思います。
もう一つ特徴的に感じたのが、糸鳴りの少なさ。
キャスト時もそうですが、リトリーブ時、ファイト中のリーリング時も、このラインは他の8本撚りと比べても、とても糸鳴りが少なくて快適で、気にされる方には嬉しい特性だと思います。
その他使用感としては、やはりしなやかなタイプであるため強風下での糸ふけなどが気になるところですが、実釣で使ってみるとナチュラルなPE原糸本来の特性が出つつも、適度なコシ感は感じられるためか、風の吹く環境下でのコントロール性も悪いとは感じませんでした。
厚コーティングのラインでよくありがちなエアノットやティップ部分への絡みも皆無。
これはおそらく、コーティングの多寡いかかわらず同じようにヨレ自体は発生しているものの、コーティングが薄いPEほど、糸ヨレが長い距離に分散して溜まりがちなため、ヨレが一定量を超えるまではこういったトラブルは発生しにくいのでしょうね。
糸ヨレ解消グッズなども使えば、長期間安心して使用することができそうです。
なお、ラインの強度表記は0.6号で12lbと、他メーカーの同号数のラインに比べて弱いんじゃないの?と思われる方も多いかもしれませんが、 「lb.test」と記載されているため「ポンドテスト」表記、つまり、12ポンド以下では切れないラインということなので、十分強度面での信頼性はあるラインだと思います。
むしろMAX表記だけを表示して、どれだけの負荷で切れるかわからないラインよりもこちらの方が安心して使えるのではないでしょうか。
実際の魚とのファイトでは、シーバスはまだ60cm台しか釣っていませんが、大き目のボラや7,8キロサイズのアカエイは何度かスレ掛かりで掛けて釣りあげました。
障害物がないオープンエリアでの釣りですが、0.6号の太さでも、実釣では全く切れるような心配はありませんね。
そこそこ使い込んで摩耗した状態で根掛かりしてしまった時にも、高切れなどを起こすことなく、リーダーとスナップの結び目が切れてくれました。
表記以上に実戦での強さのあるラインだと思いますね。
一方で気になるところも
一方、少し気になったのが耐久性。
決して耐久性が悪いというわけではありませんが、やはり4,5釣行を経ると、色落ちこそ緩やかな感じなのですが、それなりにライン表面は膨れた感じになり、よく見てみると毛羽立ちも結構出始めています。
価格は普段使っているPEの倍かそれ以上と、結構高めですが、耐久性については価格差ほど大きな違いはありませんね。
そこに至るまでの使用感は、これまで使ってきたPEラインに比べても確実に良いものだったし、強度面の低下はさほど見られない印象ですが、そこが唯一、期待外れで残念に思えました。
インプレまとめ
さて今回はシーバスPEパワーゲーム デイタイムX8 のインプレをお送りしましたが、いかがでしたでしょうか。
実際に使ったインプレをまとめると、以下のような感じです。
- コーティングは薄目で非常にしなやか
- 手触りはシルキーで糸鳴りが非常に少ない
- 適度なコシがあり快適&トラブルレス
- 同じ号数ではやや太目
- 強度は十分、安心して使える
- 耐久性は他のPEラインとあまり変わらない
全体的に見て、欠点らしい欠点が見当たらないPEラインで、一度使っていただければ、バキバキの厚コーティングが好きな方を除いて多くのユーザーに受け入れられるような、非常に使用感の良いラインだと思います。
これは、是非リピートしたくなるラインだと感じ、追加で複数個購入しました。
今回は追加モデルのデイタイムX8を使用してみましたが、長年愛用されている釣り人曰く、オリジナルのホワイトの方はさらに使用感が良いとのこと。
よりナイトでの視認性は良くなりそうなので、ナイトゲーム用にも試してみたいところですが、やはり実売価格がちょっと高めなところがネックですかね。
しかし、使用感の良さのためなら投資は惜しまないというアングラーには、十分おススメできるラインです。
気になる方は是非手に取ってみてください。
この記事でご紹介したPEラインはこちらです。
次はこれも試してみようと思います。
2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。
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