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あの名作PE、G-Soulの後継機種!YGKの2020年新作PEライン、XBRAID UPGRADE X8を試してみたら…(インプレ)

2020年11月20日金曜日

1.インプレ・レビュー 2.釣り用ライン

t f B! P L

 みなさまこんにちは。

今年は全然不漁の年?ですが、今は秋シーズン真っ只中。

この時期になると大型でパワフルな魚が釣れるので、私も普段使いの号数より太めのPEラインを巻いたスプールを使用します。

ということで、秋シーズンに備えて、今年はYGKの2020年新作PEライン、Xブレイド アップグレード X8(XBRAID UPGRADE X8)を巻いてみました。

今回はYGKの新作PE、XBRAID UPGRADE X8のインプレです。


このラインを2ヶ月ほど使ってみたので、今回はこのXブレイドについて、先代G-Soulや他銘柄8本よりPEラインとの比較も交えながら、インプレを書いてみたいと思います。


X-BRAID UPGRADE X8とはどんなPEライン?

X-BRAID UPGRADE X8は、みなさまもよくご存知のYGKよつあみが誇る名作PE、G-Soul  UPGRADE X8の後継機種なのですが、じつはこのラインのメーカー、YGKよつあみは、令和元年に株式会社ワイ・ジー・ケーに社名変更されていたようですね。

この年に新経営体制が発足し、ラインの新ブランドとして立ち上げられたのが「X BRAID」という次第です。

それではこのXブレイドアップグレード、どんなラインなのか、メーカー解説文を引用してみましょう。

世界最高糸質アップグレード

受け継がれた血統、木魂するスピリット ONE AND ONLY BEST, UPGRADE !

高密度ピッチ製法× WX8工法 × GP加工 × HST加工が可能とした圧巻のパフォーマンス。一般的にPEラインは、高密度にピッチを細かく組み上げると耐磨耗性が上がり直線強力が落ちる。逆に低密度でピッチを粗く組み上げると、糸が直線的になり直線強力が上がり耐磨耗が下がる。X-BRAID UPGRADは、その相反する性能の両方を世界最高レベルで実現し、(社)日本釣用品工業会釣糸部会制定の「PE糸の太さ標準規格」に準じたオールカテゴリーハイクオリティーハイパワーPEラインです。

XBRAID UPGRADE X8製品サイトより引用)

カラーは従来のG-Soul X8と同様、グリーンで1mごとに15cmのホワイトマークが入っています。素材は比重0.98のポリエチレンというところも変わりませんね。

パッケージデザインは一新。8本よりを表す8の字が大きくて、4本よりのX4と見分け安いですね。


ただ、このXブレイド、先代G-Soulとの大きな違いとして、製品サイトにも製品パッケージにも、東洋紡の高強力ポリエチレン繊維「IZANAS」のマークが見当たりませんでした。

先代G-Soulのパッケージや製品サイトには確かにこのマークが付いていたので、一切表記が無くなったということは使用原糸が変わったのだと思われます。

なお、各号数のスペックは以下の通りです。

号数(号) LB 規格(m)
0.6 14 150/200
0.8 16 150/200
1 22 150/200
1.2 25 150/200
1.5 30 150/200
2 40 200
2.5 45 200
3 50 200

0.6号から1.5号までは150m巻きもラインナップにありますが、それ以外は基本200m巻きですね。

見た目だけでは完全にG-Soul X8と見分けがつきません。カラーは先代と同一ですかね。


G-Soul後継として2020年にリリースされた新作PEライン。より色落ちしにくくなっています。各リンクは最安値を検索するようになっています。

あと、G-Soulの頃から若干気になっていたのがLB強度について。

1号で22LBという数字を見ていると、Xブレイドの強度表記はおそらく平均強度ではなく最大強度表記だと思われますが、0.8号から1号へのジャンプアップが大きいんですよね。

まあPEラインの強度表記は正直あまりアテになりませんが、例えばシマノならPITBULL8+の0.8号はMAX18.5LB。

同じPE素材のラインならそこまで強度差は出ないと思うのですが、Xブレイドの16がMAX表記なら、ちょっと謎ですね。


スプールに巻いてみた印象

早速、いつも愛用しているスーパーラインマーキーを使ってエクスセンスLBのスプールに巻いてみました。

スプールにジャストに巻けました。
スプールに一定のテンションをかけつつ、ローターの回転に合わせてスプールを回転させながらラインを巻き取るため、スピニングリールの大敵、糸よれを極力抑えた糸巻きが可能な優れもの。キャスト回数が多くなるルアーフィッシング愛好家には絶対の必需品だと思います。

巻いた時に気づいたのが、色落ちの少なさ。

先代G-Soulの時は、この初回の糸巻き作業を経ると、リールのラインローラー部に結構緑色のコーティングが残り、少なからず色落ちしていることがわかりましたが、今回のXブレイドではそういう色落ちはものすごく少なくなっています。

コーティングの質が改善されたのですかね。いずれにせよこれは嬉しい変化点です。

ちょっとピントがボケていますが、XBRAIDでは巻き終わった後のラインローラーへのコーティングの付着が全くみられません。


糸巻き量は理論値ほぼぴったりに巻けるため、YGKよつあみ時代からの特徴である「適正な太さ表示」は守られているようで、この点も評価できると思います。

巻き終えたラインはやや硬めでハリ感が強く、適正量以上に巻いてしまうとスプールからごわっとバラけてしまうような感じがあります。

この硬さとハリ感は、先代G-Soulの新品糸巻き時とほぼ同等、気持ちより硬くなったかも、くらいの印象です。

新品時だから当たり前かもしれませんが、ノットなどの食いつきもよく、安心感がありますね。


実釣インプレは良好

今回購入して巻いてみた1号は、早速実釣にも何度か使ってみました。

リールはエクスセンスLB、ロッドはワールドシャウラ2831R-2や2832RS-2を使い回しで、比較用に同号数のシマノのPITBULL 12、シーガー PE X8を巻いた予備スプールを用い、それぞれ同じ号数のリーダー25LBをFGノットで結び、釣行ごとあるいはライントラブルごとにスプールごとライン交換してローテーションします。

性能比較?のため、同じ1号のG-SoulX8(左)、PITBULL12(中央)、XBRAID X8(右)、シーガーPEX8(奥)と複数のスプールを用意してローテーションして使用しました。


キャストフィールはG-Soulとほぼ変わらず、表面が滑かなのかよく飛びます。

ただし、リトリーブ時の糸なりは若干大きめに感じられますかね。G-Soulの時もこうだったかな?

先代と編み方まで変わっているとはとても思えませんが、なぜかノイズ音量は若干上がったような気がしました。

また、G-Soulといえば他社PEラインに比べて若干手にした時のしっとり感が感じられるラインだったのですが、わずかにXブレイドの方はこの感覚が薄まり、PITBULL8+みたいなドライなタッチに近づいたような気がします。

やはりコーティングが少し変わったのかもしれません。

運良く根掛かりにも遭遇したので、フルパワーで引っ張ってみましたが、引っ張り強度は見事なもので、EGワイドスナップの#2が破壊されて結局ルアーはロストしてしまいました。

また、魚とのやりとりでも全く強度面で不安を感じることはありませんでした。

実釣を通じたこのラインのインプレはなかなか上々。


スプールに巻いた時に感じたハリ、コシ感は実釣でも扱いやすく、キャストフィールや強度面も満足行くもので、総じて実釣インプレの結果は良好です。


しかし忍び寄る不穏な影

ここまでは噂通り優れたラインのように思えたXブレイドですが、実は実釣2回目にして早くもエアノットが発生しました。

その時は以下記事に記したナイトのカタクチパターン狙いの釣行で、メインに使っていたルアーがアーダ零イノベーターという軽量ウエイトながらそこそこ空気抵抗のあるルアーだったため、そのせいでたまたまエアノットが発生したのかと思っていましたが、しかしその後もエアノットは何度も発生しました。

買って間もないPEラインで、しかも世間的な評判も悪くないXBRAIDなので、きっと多くの方が、リールのラインローラーが不調だったんじゃねぇの?とか、使い方が悪かったんじゃねぇの?と思われるかもしれません。

確かにこの間、同一のリールを使い続けていましたが、スプールは釣行ごとに別銘柄のPEを巻いたものをローテーションして使っていました。

同じような釣り方をしていてもPITBULL12やシーガーPEX8を巻いたそれらのスプールでは、一回もエアノットは発生していませし、ラインローラーは至って快調なので、ラインローラー不調説はありえません。

(しかもこれら予備スプールに巻いたラインは、新品ではなく昨年秋シーズンの使い回し、お古です。)

最初に発生したエアノット。先端15mくらいを捨てることになりました。その後もなんどかエアノットは発生し、ついには中間40m程度のところで修復不可能なエアノットが発生しました。


結局Xブレイドのこのエアノットは何回か発生し、今月何回目かの釣行でついに修復不可能なエアノットが発生したため、その部分を切って別PEラインと結合し、未使用部分が先端に来るようスプールのライン裏返しを余儀なくされてしまいました。


XBRAID UPGRADE X8 インプレまとめ

実釣インプレの項に書いた通り、Xブレイドは扱いやすく強度もあり、非常に優秀なラインだと思いました。

高評価だった先代G-Soulとの使用感の差異はごくわずかで、ちょっと使っただけではほとんど違いはわからないほどですが、おそらくは正常進化。

色落ちも少なくなった分、G-Soul愛用者にとっては嬉しいところだと思います。

それだけに、エアノット頻発だけはどうにも残念でなりません。

思えば先代G-Soulも、世間の高評価とは裏腹に、私の場合はノットを組んでいる最中に切れる、ドラグ調整中に切れるなど、信じられないくらい脆弱なものを2回も掴まされてしまったことがあります。

ごく少数派の意見、マイノリティ・リポートとして、ブログやSNSでもG-Soul UPGRADE X8で同様にプチプチ切れる事象に遭遇したと言われている方を稀に見かけますね。

そういう次第で、個人的には長年G-Soulをあまり信用しておらず避けてきた次第ですが、今回のXBRAIDの方も、初回購入でこのエアノットの印象があまりにも悪すぎたため、個人的には今後リピート買いはなさそうかなと思っています。

私の場合ラインは可能な限り長期間使用しますが、あくまでも消耗品と考えているため、コストパフォーマンスは重要視します。その意味でも、釣具店税込実売2500円程度と比較的高価なXBRAID、エアノットの件なども踏まえると、積極的にリピート買いしたいとは思えませんでした。


PEラインは本質的にはどうしても強度面で均質にしにくいのか、ばらつきがあるような気がしますし、多くの場合、買ってすぐ、巻いた直後にブログなどでインプレを書かれるケースが多く、初期性能は参考になる情報も多いものの、しばらく使用してから、劣化後の性能についてのインプレを見ることはそう多くありませんので、客観的に評価することは難しいと思います。

実際多くの人にボロカス言われクソライン認定されていた(?)シマノのPITBULL8やDUELのX WireX8も、私が個人的に使った限りではトラブルレスで非常に長い期間使用することができ、その間に魚も多数釣り上げることができたため、そこそこ満足いくラインでした。

こんな風に、同一製品でもアタリハズレがあるのか、使う人によって、また見方によってPEラインの評価は非常に分かれがちなものだと思います。

そのため、こんな記事を書いている私がいうべきことでもないかもしれませんが、PEラインの評価は結局自分で買って、使ってみた上で決めるのが一番だと思います。

個人的にはエアノットの件が理由でリピート買いしたくありませんが、ラインそのものの基本性能は高いと思えるXBRAID UPGRADE X8、気になる方は是非実際に手にとって、ご自身で使ってみてください。

私はエアノットさえなければ、かなり良いラインだと思いました。

 

この記事でご紹介したラインはコチラです。

G-Soul後継として2020年にリリースされた新作PEライン。より色落ちしにくくなっています。各リンクは最安値を検索するようになっています。

2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。

よろしければコチラのサイトもご覧になってみてください。

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大阪府在住。小学生の頃から40年以上、磯波止筏船を中心に様々な釣りをやってきましたが、2010年にウェーダー購入して以来、ほぼ毎週大阪湾奥西宮の海でウェーディングでシーバスを狙いつづけています。2020年からは本格的にメバリングとアジングにも参戦中!子持ち40代のオトーサンアングラーです。ちなみにタックルはシマノ党、車はBMW党。

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