みなさまこんにちは。
旧ブログではたびたび書いていたルアーインプレ記事ですが、最近はついついめんどくさくなって執筆は滞りがち、さらに、去年あたりからあまり新作を追いかけて購入することもなくなってきたので、(先日ようやくスリムアサシンのインプレを書きましたが)最近はすっかり書くこともなくなっていました。
しかし、今回は個人的には比較的珍しい?ルアー、ウォーターランドのジャークソニック110Fを手に入れたので、そのインプレ記事を書いてみたいと思います。
どんなルアー
ジャークソニックはご存知村田基氏のルアーメーカー「ウォーターランド」からリリースされているミノーシリーズです。
今回ご紹介する110Fは、ヘビーウエイトシンキングがシリーズのほとんどを占めるジャークソニックの中でも異色の重心移動フローティングタイプのミノー。
全長は110mm、ウエイトは12gで、フックは2本、税抜定価1780円です。
やはり村田氏人気のせいか、この記事の執筆時点では通販関係はどこも壊滅状態というくらい在庫切れで、ヤフオクやメルカリなどで非常に高値で取引されているこのミノーですが、意外と地方の釣具屋さんなんかにぽつぽつ在庫があったりもします。
しかし、意外とそのインプレは出ておらず、私自身も実物を手にとってみるまで全然どんなルアーなのか知りませんでした。
ウォーターランドの公式サイト(WEBカタログ)は2015年版から更新が止まったままみたいですし、情報があまりにも少ないので、以下に製品パッケージ裏面の説明文と紙面カタログの説明文を引用してみましょう。
抜群の飛行姿勢と遠投性能!!重心移動でありながら固定ウエイトの動き!!
流れのある川から湖、そして海まであらゆるシーンでバス、トラウトからシーバス、ヒラメ、青物、そしてリーフフィッシング に。カッ飛び重心移動でありながら固定ウエイトの動きを実現!!Fフローティングで攻めるか?Sヘビーウエイトシンキングで攻めるか?アナタはどっち?
(ウォーターランド ジャークソニック110F 製品パッケージ裏面より引用)
JERK SONIC 110
日本各地で爆発的人気となったジャークソニック90。そのジャークソニックに新たに110mmサイズが加わった。「110mmのヘビーウエイトミノーなんて泳ぐはずがない」と思われていたが、ジャークソニック110はそれを完全克服。110mmでありながら絶妙なウエイトバランスで90mmのボディフォルムをそのまま継承し、喰わせを意識した完全なるローリングアクションを実現したのである。北海道のイトウやアメマスなどのトラウトから本州のバスやシーバス、ヒラメ。そして、沖縄県石垣島のリーフフィッシュにいたるまで2020年もあらゆる釣りでセンセーションを起こすこととなる。
異次元のヘビーウェイトミノー
北海道の巨大イトウから南国沖縄のリーフフィッシュまで数多くの魚種を仕留めてきたウォーターランドのジャークソニック。「ヘビーウエイトミノーは泳がないので、トゥイッチで使うもの!」と思われていたが、ジャークソニックはトゥイッチだけでなく、ヘビーウエイトでありながら通常のリトリーブでもしっかり泳ぐヘビーウエイトミノーなのだ。フローティングモデルは最新の重心移動システムを搭載。シンキングモデルは重視移動システムは搭載しないものの、高度な重心移動システムを搭載したミノーと同じような飛距離を稼ぎ出す。これはキャスティング 時のボディバランスが優れているためで、ボディを回転させずに空気を切り裂くように飛んでいくからである。
ジャークソニックはかっ飛びながら、しっかり泳ぐミノーなので、その使用範囲は非常に広く、まさに「海によし!」「川によし!」「湖によし!」と、あらゆるフィッシングシーンで活躍するポテンシャルを秘めたヘビーウエイトミノーなのである。
(ウォーターランド 2020年カタログ説明文より引用)
とまあ、シリーズ自体がヘビーウエイトシンキング中心なので、説明文全体がそっちの説明になってしまっていますが、フローティングモデルは11cmで12gのウエイトとごくごく平均的なミノーサイズ、ウエイトと言えるでしょう。
手にした印象
シーバスばかりやっている人間からすればもはや古典的とも思えるごくオーソドックスなリップ付きミノーのフォルムで、みた感じどことなくDUOの名品、タイドミノースリムを彷彿とさせる外観です。
いや彷彿どころか、これおそらく製造元は明らかにDUOですよね(笑)
しかし、よく見るとフォルムはDUO既存シーバスミノーとはちょっと違い、ちょっとバスのジャークベイトの要素が入っていて、全体に細身ながら幅は薄く、対抗が高いフラットサイドのデザインは、水中でのフラッシング効果が高そうですし、名前の通りジャーキングなどでのレスポンスも良さげ。
11cmというサイズながら、かなりボリュームは抑えられた感じで、シーズンやシーンを問わず汎用性が高そうな手頃なサイズ感だと思います。
シーバス用ミノーって本当に腐るほどあるはずなんですが、この絶妙なボリューム感の11cm前後のリップ付きミノーって、よくよく考えてみると意外と少なくて、似たようなライバル製品を考えてみましたが思いつかないんですよね〜。
キャストフィール
カタログなどの商品説明では「かっ飛び」が強調されていますが、正直なところそこまで飛びがいいルアーというわけでもありません。
例えばロンジンのフランキー90とかと投げ比べると、飛距離5~10%ダウンといった感覚でしょうか。
まあ普通にそこそこ飛ぶルアーといった感じで、各社最新のぶっ飛び系シーバスミノーに比べれば、横風などの影響も受けやすく、飛距離はやや大人しめといった感じです。
しかしまあしっかり投げればしっかり飛ぶといった感じで、可もなく不可もなく、ナチュラルなキャストフィールの重心移動ミノーらしい投げ心地といえるでしょう。
どちらかというとハリがある硬めのロッドでビシッと投げた方が飛距離が出やすい印象です。
レンジとアクション
ウェーディングでロッド水平で使ってみたところ、レンジは平均して水面下40cmくらいといった感じでしょうか。
ダウンでのリトリーブなどでは、より深く、60cmくらい潜りそうな感じですし、もちろんロッドポジションによってより浅いレンジを泳がせることもできます。
さすがにリップ付きミノーだからか水の掴みが良くレンジキープもさせやすい印象のため、ウェーディングはもちろん、若干足場が上がるオカッパリなんかでも使いやすいミノーじゃないかと思います。
ただ巻きでのアクションはスローではひらひらと側面をフラッシングさせるローリングアクションで、徐々にスピードを上げていくとやや大人しめのウォブリングの要素も入りボディ全体をくねらせるようなとても艶かしい泳ぎになります。
高速リトリーブになるとテールの振り幅が大きいウォブンロールアクションになりますが、かなり速めのリトリーブでも泳ぎは破綻することがなく、安定した泳ぎを見せてくれるミノーですね。
重心移動タイプながら着水直後からの泳ぎ出しも早く、トゥイッチやジャークといったロッドワークへのレスポンスも抜群に良いです。
キャストフィールのところでは目立った特徴はないミノーですが、昨今のミノーではキャスタビリティのために泳ぎを犠牲にしているものも多いなか、このジャークソニック110Fは飛びよりも泳ぎに振った?感じでしょうか。
個人的にはレンジも泳ぎも素晴らしいと思いました。
どんなシーンで有効か?
私はこのルアーをシーバス用として買ったので、どうしてもシーバス用ルアーとしての目線でインプレを書いてしまいますが、もともとこのルアーはそういった対象魚を限定したミノーではなく、あくまで汎用的にいろいろなターゲットを狙えるルアーとして開発されたもののはず。
まだこのジャークソニック110Fでは魚は釣っていないので、実力のほどはわかりかねますが、実際に使ってみると、確かに、キャストフィールも飛距離もアクションもレンジも、特定の状況に特化したものではなく幅広いシーンで扱いやすい、クセのないものだと感じました。
悪く言えばそこまで個性的ではないミノーで、具体的にどんなシーンで有効なのかと問われると難しいのですが、上述の通り飛びは平凡ながら泳ぎは素晴らしく良いため、これ一本でロッドワークやリトリーブスピードで調整してさまざまなシーンに合わせた使い方ができるミノーだと思います。
インプレまとめ
今回はウォーターランドのジャークソニック110Fのファーストインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
近年はシーバスルアーも複雑化して、状況特化型ルアーが非常に多く、選ぶ側も迷ってしまうことが多いですが、冷静に考えてみると本当に必要なルアーの種類って意外と少ないもの。
特にシャローミノーなんかは種類がありすぎますが、本当にロングセラーとして長年使い続けられているミノーって少ないですよね。
そんな中にあって、このジャークソニック110Fは、レンジもスピードもアクションも自分の意のままに操れる「使う楽しさ」があって、ストレートに使っていて「釣れそう!」との期待感を持たせてくれる、ルアー釣りの初心に帰らされるようなミノー。
「ミラクルジムのプロデュースしたルアーだから」ってバイアスを抜きにしても、本質的に良いミノーだと感じました。
転売の横行でなかなか入手困難ではありますが、機会があれば是非手にとってみてください。
私もそのうち、110Fの別カラーや90サイズも入手しようと考えています。
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