みなさまこんにちは。
私のホームグラウンドでは、今年の夏シーバスは例年にない不漁の年で散々だったようですが、それでもイナッコは例年通り非常に大量に居て、今年も順調に生育している模様。
もうメインの集団は既に10cmを優に超えるサイズに成長していますね。
まあ、イナッコは基本的に寒い時期に誕生して、一年でおよそ20cm程度まで成長する魚なので、この時期10cm超えは当然と言えば当然なのですが。
そんな夏から秋にかけては、ベイトサイズの大型化に加えて、水温上昇に伴い魚のヒキも強くなりますし、シーバスのバイトの出方も大きくなりますよね。
使うルアーも大型化しますし、それに合わせてタックルバランスも強くなる時期じゃないでしょうか。
私も例年イナッコパターンが盛り上がる夏頃から、ワールドシャウラ2831R-2を2832RS-2に持ち替えます。
TKRPなど大き目フックのルアーに対して、この時期良くある水面爆発の激しいバイトでもガッツリとフッキングできるパワーを重視するためです。
しかし、シーバスロッドに例えるとMかそれ以上のパワーを持つ2832、結構硬いロッドなので繰り返しのキャストが疲れる。
しっかり胴まで曲げ込んでキャストできればかなり飛距離の出るロッドなのですが、毎投そういうわけにもいかないんですよね。
でも、そんな強めのロッドでも思い切り振りきれる素晴らしいアイテムがあります。
これを使えば、しっかりバットまで曲げ込んだ渾身のフルキャストが可能になるので、シーバスフィッシングでは季節を問わず愛用しています。
しかしこのアイテム、使用するメリットは限りなく大きいのですが、使用時はグローブの上からさらにクロロプレンの帯を巻くような形になるので、若干めんどくさいのと夏場は暑い。
というわけで、このキャスティングフィンガーが一体化したグローブを買ってみました。
前置きがだいぶ長くなりましたが、そのグローブが、今回ご紹介するシマノのキャスティンググローブ、GL-004Vです。
シマノ キャスティンググローブ GL-004Vとは?
キャスティンググローブ GL-004Vは、シマノから2022年SSシーズンにリリースされた製品。
(引用画像はシマノ キャスティンググローブ GL-004V 製品ページより引用)。
定価は4600円で、カラーはブラックとタングステンの2色展開、サイズはS、M、L、XLの4サイズ展開ですが、Sサイズはタングステンのみの展開となっています。
製品そのものはインドネシア製で、甲側素材はポリエステル92%にポリウレタン8%という組成。
掌は合成皮革、部分的に人工皮革となっています。
このグローブの最大の特徴は、右手人差し指部分にキャスティングガードが装着されているところ。
このキャスティングガードは、完全に取り外すことはできませんが、使用しないときは指を出して普通の5本指出しグローブとしても使えるようになっています。
その他の特徴としては、春夏シーズン向けに、手の甲には非常に薄手の伸縮性の高いストレッチニットを採用していること。
また、ロッドのグリップ部は耐久性向上のため2重構造になっています。
手にした印象とディティール
まず、手にした印象ですが、グローブ甲側のメイン素材は、以前ご紹介したライトゲーム用のセンシティブグローブGL-006Vと共通の素材ですね。
このGL-006Vも2022年春夏の新製品ですが、これらで採用されているストレッチ素材、おそらくはシマノグローブ史上、最も薄くて軽量な部類のものではないかと思います。
そのため、自重は非常に軽量なグローブになっています。
しかし、掌側は、おそらくはライトゲーム向けに開発されたであろうセンシティブグローブGL-006Vが、非常に繊細で感度重視の薄手のスウェード調レザーを採用しているのに対して、キャスティンググローブGL-004Vの方はラバーコーティングされた素材を採用しています。
これは、GL-004Vの方が、よりキャスティング時のインパクトが大きいタックルの仕様を想定したグローブだからだと思います。
このキャスティングインパクト対策の為か、GL-004Vは裏返してみると、ちょうど掌の中央部分は表面と同素材のものが二重に縫製されています。
その縫製パターンも複雑なもので、ヘビーなキャスティングタックルのインパクトをしっかり受け止め、かつ耐久性も向上させるために独自の工夫がされていますね。
キャスティングフィンガー部分は、パワーフィンガーGL-041Cに比べるとやや薄手の印象を受けます。
シマノはアパレル関係の解説は結構いい加減というか、細かい情報を発信しないため、このキャスティングフィンガー部分がGL-041C同様にフッ素含浸加工をしているかなどの情報は残念ながらありません。
このキャスティングフィンガーは、もし使用したくない場合は人差し指を出して甲側に折り曲げれば、通常の5本指出しグローブのように使用することが出来るため、細かい作業をする場合でも安心して装着できるグローブです。
その他細かいディティールとしては、甲側ストレッチ素材の指出し部分は、いずれも末端に補強のため別素材が縫製されており、耐久性の面でも考慮されているようです。
実釣インプレッション
このグローブ、早速春夏シーズンのシーバスゲームに使用してみました。
先述の通り非常に薄い素材なので、装着感は快適で、ウェーディング中などで水に濡れた場合でも乾きが早く、暑い時期の使用には非常に適していると感じました。
私はシマノサイズチャートを見て、推奨通りのジャストサイズを購入しましたが、ジャストで着用してもストレッチ素材のツッパリ感は少なく、掌に感じるストレスは小さくて長時間の釣行でも快適です。
このグローブに関しては、キャスティングフィンガーのサイズがだぶつくと操作性や作業性が一気に悪くなってしまいかねないため、出来る限りサイズアップせずジャストサイズのものを選ぶのが正解だと思います。
複雑なパターンと縫製を使った掌側のラバーコーティング部分は、キャスティング時のインパクトをしっかり受け止めてくれ、水に濡れてもグリップ力を失わず、カーボンモノコックグリップのロッドでもしっかりとグリップすることが可能です。
ただこのコーティング素材、過去のシマノのクロロプレングローブなどでも採用されていたものですが、確か4年程度の使用で剥げてきたよう記憶しているので、寿命はそれほど長くはなく3、4年程度ではないかと推測します。
とはいえ、グローブは結構消耗品でもあるので、それくらい持てば十分ではないでしょうか。
このグローブの最大の特徴であるキャスティングフィンガー部分については、使用感は文句なし。
軽量ルアーや細目のPEラインを使用していても、薄手であるためかしっかりと素手感覚も残っており、指の腹に掛かるルアーの重みをしっかり感じ取ることが出来ますし、一方でキャスティング時には、どれだけ強くロッドをしならせても、しっかりと指先をガードしてくれて痛みなどを感じることは皆無です。
これはGL-041Cでも同様ですが、確実にキャスティング時の飛距離は伸びますし、ライン表面を保護する効果もありますね。
また、このキャスティングフィンガー、やはり薄手であるためか、作業性も物凄く良く、ルアーチェンジにおいて00番サイズ程度の小型スナップを付け替えるシーンや、ノットを作り直すようなシーンでも、装着したまま全く問題なく作業できます。
総じて、キャスティングフィンガーとしては、全く不満に感じるところはありませんでした。
もちろん、グローブとしての総合力も非常に高く、欠点らしい欠点は見つかりませんでした。
強いて物足りなく感じた箇所を挙げれば、手首を締めるためのベルクロタブが、昔ながらの作りで、相変わらずあまり進歩が無いなと思ったところくらいでしょうか。
手首タブはPEラインなどが引っ掛かることも多いため、せっかくのストレッチ素材なのだからいっそGL-006Vのようにタブレス仕様にしても良かったのでは?と思いました。
シマノ キャスティンググローブ GL-004V インプレッションまとめ
さて今回は、キャスティングフィンガーが付属したシマノのキャスティンググローブ GL-004Vについてのインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
キャスティングフィンガーが一体化されたタイプのグローブ、個人的には今回のGL-004Vが初の購入となりましたが、シマノでは結構昔から毎シーズン発売しているので、特段目新しいアイテムではありません。
しかし、実際このタイプを使ってみると、特に欠点らしい欠点の無いグローブで、何よりパワーフィンガーが一体化されていることによる手軽さは素晴らしいものがあると思いました。
飛距離は伸びるし、指先は痛くならない、さらに細かい作業性も悪くないし、掌の疲労感も少ないとあって、もうこのタイプのグローブを使用しない理由は無いと言えると思います。
耐久性がいかほどかは分かりませんが、今後買い替えるタイミングが来ても、SSシーズン用のグローブはこのキャスティングフィンガー付属タイプを購入しようと思いました。
使用するメリットは多く、デメリットは思い当たらないグローブだと思いますので、気になる方は是非手に取ってみてください。
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