みなさまこんにちは。
ワールドシャウラリミテッドが登場すると発表されてから、2024年の総選挙では人気投票で惜しくも敗れてしまいましたが、いつ出るか楽しみにしていた2831R-2が、ついに2025年初夏に発売されることになりました。
私は以下記事の通り発表されてすぐにオンライン予約していたのですが、初回ロット出荷翌日には届き、その後何度か実釣で使ってみたので、今回はこのロッドのインプレッションをお届けしたいと思います。
シマノ ワールドシャウラリミテッド 2831R-2とは
釣り人なら誰でも知っているシマノのフリースタイルロッド最高峰、ワールドシャウラ。
前作スーパーレッドモデルの登場は18ステラ登場の年と同じ2018年でした。
そのタイミングで、従来のブルーモデル、レッドモデルには存在しなかった「新番手」として登場したのが、2831R-2というモデル。
これがどのようなロッドだったのかは、以下記事に詳述していますが、 旧来から存在していた2832RS-2では、特にシーズン前半のシーバス、湾奥ウェーディングのシーバス用としては若干オーバーパワーで面白味が足りないなと思っていた私にとって、まさに待ち望んでいた新番手の登場でした。
比較的軽量なミノーやシンペン、バイブレーション、ワームなどを得意とする、シーバスロッドとして王道なレギュラーアクションのこのロッドは、バチパターン中盤から夏まで、15g以下のルアーをメインに使用する激戦区の繊細な釣りでは非常に重宝していました。
そんな2831がようやく、2025年に上位版、リミテッドとして登場。
適合ルアーウエイトの表記が大きく変わった以外、基本的に前作レッドモデルを踏襲しながら、フルコルクグリップ+フルレインボーチタンコート、Xガイドなど先進のフィーチャーをまとい、最高峰を超えた真の最高峰ロッドとして生まれ変わったのが、ワールドシャウラリミテッド2831R-2です。
なぜこの竿を選んだのか
私個人の釣りスタイルは、長年全く同じ場所にひたすら通い続けるというもので、その場所以外ではシーバスはほとんど釣りをしたことがありません。
お気に入りの干潟でのウェーディングやサーフでのオカッパリがメインで、狙う場所はシャローエリアです。
大阪湾最奥部の釣り場なので、当然入れ替わり立ち替わり訪れる都市部のアングラーに叩かれ続ける激戦区。
基本的に魚はスレていて、ダイナミックな釣りよりも繊細な釣りを要求されるシーンも多いです。
そういう場所でじっくり狙うシーバス釣りにおいて、繊細な操作性としなやかなファイト性能、時合いを待って長時間投げ続けられるロッドを探していた中で出会ったのが、先代レッドモデルの2831R-2。
もちろん、秋シーズンには大型ベイトを追って湾内に入ってきた大型シーバス相手になるため、2832RS-2も持っていますが、それが本当に必要となる季節は9月後半から11月までの10週間程度。
短いハイシーズンを除いて、やはりこのような繊細な釣りも要求される激戦区で、より年間通じて長い期間活躍してくれるロッドは2831R-2のパワー感なのです。
そのため、2023年に初めてリミテッドが登場してから、2832はスルーしていましたが、2831がリリースされたら絶対に手に入れようと思っていました。
ちなみに、2831と2832、どちらにしようか迷っている方は、それぞれのレッドモデルを使い倒して比較した以下の記事を参考にしていただければ幸いです。
2831R-2はどんな釣り向けに設計されたのか?
2831R-2は、元々はサクラマスなどトラウト類、ロックフィッシュや小型回遊魚などを想定して設計された「テクニカルファイティングスペシャル」。
そして今回のリミテッドは、「テクニカルショアゲーム」というサブネームがつけられており、シマノ公式ページより引用すると、以下のようなロッド説明となっています。
THE TECHNICAL SHORE GAME
「トラブルレスかつ安定した飛距離」「軽量高バランスがもたらす高い操作性」「しなやかな曲がりで如何なるフィールドでもバラシを軽減」これらのショアゲームで求められる要件を満たし、エギング、シーバス、サクラマスといった淡水・海水を制限しない自由なターゲットとの楽しみを提供できるロングテクニカルスピニングモデル。
なお、このロッドのスペックは以下の通りです。念のため、前作ワールドシャウラの2831と比較してみましょう。
| 品番 | ワールドシャウラ 2831R-2 |
ワールドシャウラリミテッド 2831-R2 |
| 全長(ft.) | 8'3" | 8'3" |
| 全長(m) | 2.51 | 2.51 |
| テーパー | R | R |
| 継数(本) | 2 | 2 |
| 仕舞寸法(cm) | 130 | 130 |
| 自重(g) | 117 | 137 |
| 先径(mm) | 1.7 | 1.6 |
| ルアーウェイト(g) | 5-15 | 6-30 |
| 適合ライン ナイロン(lb) |
5~12 | 5~16 |
| 適合ラインPE(号) | MAX1.2 | MAX1 |
| グリップ長 | 305㎜ | 310㎜ |
| リールシートタイプ | UPLOCK | UPLOCK |
| カーボン含有率(%) | 99.8 | 99.7 |
| 本体価格(円) | 75700円 | 108000円 |
| 商品コード | 248091 | 338099 |
8.3ftというレングスとレギュラーテーパーのブランクスは、シーバスで使う場合、7~12cmクラスのミノーやシンキングペンシルを繊細に操作するのに適しており、短い分だけ操作性や感度に優れ、軽量ルアーを正確にキャストし、魚の動きに追従する柔軟性が求められる釣りに最適化されています。
2832と比べるとティップからベリーにかけてかなりしなやかなため、より小型軽量のルアーもキャストしやすく、小型、細軸フックや細目のラインを使いがちなバチパターン、マイクロベイトパターンから初夏までのシーバス相手でも、フックパワーやラインパワーとのバランスが取りやすく、ベリーの追従性が高いため魚をばらしにくい特徴があります。
感覚的にはPE0.6~1号までが適したパワー感ですかね。
フックでいえば、がまかつならM~MH、カルティバでいえば例えばSTX38やST46といった、中細軸から中軸あたりの、12番から6番前後がバランスよさそうです。
もちろん太軸の4番フックでも全然問題ありませんが、遠距離でベリーの強さでフックオフ性能を十分発揮したいなら、そのクラスになると2番パワーの2832の方が向いていると思います。
シーバス用途での適合性と操作感
2831R-2はあまり流れが強くない湾奥や港湾、運河、中小規模河川でのシーバスゲームにおいて、ミノーやシンペン、小型バイブレーションとの相性が抜群。
特に5㎝~10㎝前後の小型プラグを用いたプラッギングや、90㎜クラスまでのシンペンでの釣りには最高のマッチングを示します。
8.3フィートはシーバスロッドとしては短めですが、その分手感度や操作性は抜群で、私はあまりやりませんがこまごま動かすトップの釣りでも水中の水の圧を感じるただ巻きの釣りでも、シーバス専用ロッドではないものの、感度と操作性の良さにはうならさせます。
またティップのしなやかさとベリーの粘りが、バイトの弾きにくさとバラしにくさを両立していますので、バレやすいシーズンでもあるバチやマイクロベイトパターン、初夏のハク・イナッコやカタクチパターンとの適合性は特にバッチリだと思います。
ワールドシャウラリミテッド 2831R-2の実釣レビュー
私の手元にロッドが届いたのが6月だったので、すでにバチパターンは終盤、昼潮のシーズンなのでデイゲームをやり始める時期でした。
そのため、あまりナイトでは使い込んでいませんが、デイゲームでは小型ミノーや小型バイブレーションルアーを中心に、使ってみました。
まずキャストフィールは、ワールドシャウラのレギュラーモデルらしい癖のないフィーリング。
前作スーパーレッドの2831R-2に比べるとかなりシャキッとしたハリ感が強くなっており、より鋭く反発力を生かしたクイックなモーションでのキャストで飛距離が出るタイプだと感じました。
適合ルアーウエイトはスーパーレッドの2831に比べて下限が1gアップし、上限が15gから倍の30gと表記が変わりましたが、下限の方は正直誤差かと思います。
よりハリ感が出たため、適合という意味で6gスタートになったのだと思いますが、5g以下の小型ミノーを投げ比べても、正直前作の方が少しダル目なのでウエイトが乗せやすいというだけで、リミテッド2831の方が投げにくいなんてことはありません。
むしろティップからバットにかけてのシャープ感が増しているので、軽量ルアーのキャストフィールは良くなっていると感じます。
肝心のシーバスは大したサイズは釣れませんでしたが、一応巨大ボラやアカエイのスレ掛かりや、大型のチヌ、キビレも含めていろんな魚とファイトした感触としては、大満足。
部屋でティップを天井にあてて曲げた時には、ちょっと前作より硬くなったかなと感じていたパワー感も、実釣でのキャストやファイトで見る限り、やはり前作同様紛れもない「1パワー」です。
ハリはありつつもキンキン過ぎないため、エラ洗いの発生頻度はやや低め。
小型の数釣り中心になるシーズン前半のシーバス釣りでは申し分ない特性を持ったロッドだと感じました。
このロッドの実釣での釣行記を兼ねたインプレッションは以下記事でも書いていますので、よろしければご覧になってみてください。
まとめ
さて今回は、満を持して2025年6月にリリースされたシマノ最高峰ルアーロッド、ワールドシャウラリミテッド 2831R-2のファーストインプレッションとして、実釣も交えたレビューをお送りしましたが、いかがでしたでしょうか?
フルコルクグリップに美しいブランクス、Xガイドエアロチタンを纏った最高峰ロッドというだけあって、実釣における満足度も非常に高いものでした。
少し気づきを補足すると、カーボンモノコックグリップだった前作レッドモデルに比べて、フルコルクの分、自重が重くなっていますが、重心位置がより手元寄りになっており、ルール装着時の持ち重り感・先重り感が大幅に改善されていますね。
前作では、ヴァンキッシュみたいな軽量リールはとても合わせる気がしませんでしたが、今回のリミテッドの方は、試しに使ってみたところヴァンキッシュC3000XGでも十分重量バランスの良さを感じさせる使用感でした。
実売8万円台後半と、価格がこのロッドのネックですが、フルコルクグリップであること、前作からのブランクスの進化度合が大きいこと、重量は重くなったが手元バランスに優れることを考えると、価格に見合った価値はありそうなロッドだと感じました。
もう8フィート台のシーバスロッドはコレ一本あれば他はいらないですかね。あ、秋シーズン向けには2832RS-2も必要かw
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。
よろしければコチラのサイトもご覧になってみてください。
ちなみに、以下のように密林偵察した成果、見つけたお買い得・セール釣具をダイジェスト形式でご紹介する記事も不定期で書いています。よろしければチェックしてみてください。

