みなさまこんにちは。
相変わらずコロナは怖いですが、夏休みシーズンで旅行などお出かけも多くなる時期ですね。
普段私は出社する際はフライトを伴うので、プライベート旅行よりビジネストリップの方が多いのですが、コロナ禍以降、リモートワークが定番化してきたため、一昨年以降は出社する場合でも1~3日の短期滞在が多くなってきました。
そんなビジネストリップでは、これまで長年TUMIやブリーフィングのバッグを愛用してきましたが、これらのバッグはちょい重たいし、上記のような短期滞在でキャスター付きのラゲッジを転がすのはちょっと大げさだしめんどくさい。
もっと手軽に、気楽に出張できないものかと、あれこれ探して、昨年良さげなバッグを見つけました。
それが、今回ご紹介する、パタゴニアのブラックホール ミニ MLCというバッグ。
主にビジネストリップでしばらくこのバッグを使ってみましたが、事前の予想を上回って素晴らしい使い勝手の3Wayバッグで本当に買って大正解だったと感じたので、今回はこのバッグのインプレを書いてみたいと思います。
パタゴニア ブラックホール ミニ MLC とは
皆様よくご存じのパタゴニアは、1973年にアメリカ合衆国の登山家であり実業家であるイヴォン・シュナイダー氏によって設立されたアウトドア用品メーカー。
同氏は、ブラックダイアモンドの創業者であることも知られていますね。
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」という明確な理念・思想を掲げたパタゴニア製品は、人によって好き嫌いが分かれる傾向はあるかもしれません。
私自身も、同社によるシーシェパードへの資金提供については賛同できませんが、それはともかく、環境保全の観点から長期使用にも耐える耐久性を備えたモノづくりの姿勢、そして、同社製品の素材の87%がリサイクル素材を使用しているという取り組みそのものは、いずれも個人的に好ましいものだと感じており、過去にも同社の多くの製品を愛用してきました。
そんなパタゴニアの中でも、ひときわ特徴的で印象に残る定番シリーズが、ブラックホールのバッグシリーズ。
巨大なダッフル、コンパクトなキューブ、バスの乗り降りに便利なパックやトートなどのラインアップで、さまざまなスタイルの旅に対応するブラックホール・コレクション。悪天候にも対応するリサイクル・ポリエステル100%素材を使用し、パタゴニアの製品保証によって守られています。
(パタゴニア ブラックホール・バッグ 製品ページより引用)
上記解説文の通り、普段使い、アウトドアやトラベルなどにも適しており、多彩なバッグの容量バリエーションに合わせて荷物の整頓がスムースに行える機能的な製品群なのですが、その中で、同社の定番ソフトスーツケースである「MLC」シリーズの機能性と、「ブラックホール」シリーズの素材や仕立てが融合したバッグが、今回ご紹介するブラックホール ミニ MLCです。
どんなバッグなのか、パタゴニア社の同製品ページより解説を引用してみましょう。
パタゴニアの定番MLCの象徴的なデザインをやや小さめにして、ブラックホール・シリーズと同じ素材を使用した、ソフトながら非常に頑丈でバックパックにもなるスーツケース。海外旅行に十分なスペースと整頓機能を備え、機内持ち込み手荷物の厳しい基準を満たすサイズ。容量26リットル。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用
(パタゴニア ブラックホール ミニMLC 製品ページより引用)
荷室容量は26L、重量は1200g、サイズは31x50x16cm(高さx幅x奥行)で、Black、Basin
Green、Dark Borealis Green、Anakapa
Blueの4色展開、本体素材はTPUフィルムをラミネートした8.7オンス・300デニール・リップストップ・リサイクル・ポリエステル100%。裏地素材は3オンス・200デニール・リサイクル・ポリエステル100%で、ともにポリウレタン・コーティングが施されています。
ディティールと装備
以下ではブラックホール ミニ
MLCの各部のディティールとともに、その装備を写真で確認していきましょう。
ブラックホール ミニ MLC 26L を前面から見た様子。DWRコーティングされたブラックホールシリーズに特徴的な、表面に艶のあるリップストップ・ナイロンは、見た目よりはるかにしなやかで軽量です。 |
前面にはシングルジッパーのポケットと、ダブルジッパーの前面コンパートメントがあり、ディジーチェーンが両サイドに配備されているので、ここに各種ガジェットを装備することなども可能です。 |
このバッグで最も使用頻度の高いサブとメインのコンパートメントならびに背面のPCスリーブ部分のコンパートメントは、いずれもダブルジップになっているため内部へのアクセスが容易かつ使い勝手が非常によいです。パラシュートコードで出来たジッパープルは使い勝手も上々。 |
ブラックホールミニ MLCの背面。中央には、ホイール付きラゲージのハンドルを通して使用できるよう、スリーブが設けられています。スリーブ下部にもファスナーがあり、使用しない場合はここを閉じてポケットとして使用することも可能。右側に縦方向に設けられたジッパーを開けると、バックパック用のショルダーストラップが格納されたコンパートメントにアクセスできます。 |
バックパック用ショルダーベルトを取り出した様子。ベルトにはしっかりとした厚みのパッドが入っており、重量のある状態で背負っても不快感などは少ないです。 |
ショルダー・ストラップのコネクターとなる独自形状のバックル。コンパクトながらしっかり固定できます。 |
ショルダーストラップ前面には取付位置や幅を調整可能なチェストストラップが配されており、重い荷物を運ぶ場合や、速いスピードでの歩行・走行時にもしっかり荷物をホールドできます。 |
ストラップ取付先のバックルは本体に完全に収納することが可能。ショルダーバックや手提げバッグとして使用する際にも、引っ掛かりが無く非常に快適で、見た目上もスッキリしています。 |
ショルダーストラップはシンプルな作りで非常に軽量なもの。しかし、中央部にはしっかりとパッドが入っており、重い荷物を掛けた時にも快適性は高いです。 |
ショルダーストラップはバッグとの接合バックル部分で長さ調整をするタイプで、ベルト側には樹脂製のコキなどを使用しない作りですが、ゴムバンドで余ったベルトを保持します。シンプルな作りですが、実用面では不満は全くありません。 |
本体とショルダーベルトのコネクター。バックルとアジャスター機能を兼ねたもので、瞬時にベルト長を調整出来て便利です。 |
ショルダーベルトのコネクターも本体内に完全に収納可能です。ただ、少し収納部の開口部がタイトなので、取り出しには少々慣れが必要かもしれません。 |
キャリングハンドルは横方向だけではなく縦方向でも使えるよう、上部と左サイドに設けられています。シンプルなナイロンテープで作られたもので、パッドなどは入っていませんが、使い勝手はわるくありません。 |
本体のメイン・コンパートメントはシンプルな一気室構造。ただ、ダブルジップで開閉可能なメッシュ状の蓋がついているため、コンパートメント開閉時に中身がこぼれ落ちたりする心配はありません。容量は26Lとされていますが、体感上では数字以上に大量の荷物を詰め込むことができます。 |
背面側はダブルジップで大きく縦に開けるコンパートメントになっており、蓋裏面には15インチまでのPCを収納可能なスリーブが設けられています。当然、このスリーブ周りはしっかりと緩衝材で覆われており、PC保護のための耐衝撃性の面でも安心して使えそうです。 |
このPCスリーブ付きコンパートメントのつくりの素晴らしいところは、空港での機内持ち込みの際の荷物チェックで非常に利便性が高いところ。わざわざ荷物の奥からごそごそとPCを探して取り出す必要が無く、非常にスマートに安全にさっとPCを取り出せるため、とても重宝しています。 |
絶妙なサイズ感が出張・移動のさまざまなシーンに見事にフィット!
ブラックホール ミニ MLCは、スーツケースとしてはやや小ぶりの26Lという容量ですが、実際に使用してみると、さまざまなシーンで非常に使いやすいバッグです。
以下では実際の使用シーンに照らして、このバッグの使いやすさをご紹介したいと思います。
このバッグは機内持ち込みにも最適なサイズで、やや小さめな国内線の機内足元のスペースにも見事にすっぽり収まります。
JAL機では何度も試しましたが、Class-Jでも普通席でも、機体の種別を問わず足元スペースにイイ感じに収まってくれるサイズ感です。 |
縦方向にも横方向にもキャリングハンドルがついているため、機内のような狭いスペースでも取り回し性も非常に良いですね。
離陸前、着陸後などにちょっと荷物を取り出したい時なども、上部キャリングハンドルがあるのでとても便利。 |
飛行機から降りて、広い空港内を歩く際などは、キャリングハンドルも良いですが、ショルダーベルトを使ってショルダーバッグとして使用するのが快適。
ショルダーベルト自体、TUMIやブリーフィングなどのバッグに比べて非常に軽量な作りになっていますが、しっかりパッドが入っていて、荷物を満載にした状態でも肩への掛け心地は非常によいです。
もし、土産物などを買うために出来るだけ手を空けたい場合や、長距離を歩くようなシーンでは、リュックタイプにすると非常に快適。
リュックのショルダーストラップも、ショルダーストラップ同様軽量ながらしっかりとパッドが入り、調整可能なチェストストラップもついているので、この状態で長時間かけ続けても全く苦になりません。
一方、混雑する地下鉄などで移動する際には、縦持ちのキャリングハンドルを使えば周りに迷惑をかけることもなく、セキュリティ面でも安心。
混雑した車内の座席に座る場合も、膝の上に縦方向に置けば、両サイドの人に触れることもありません。
いずれの利用シーンにおいても、やや大振りなフロントの2つのポケットへのアクセスは容易なので、財布やチケット、携帯電話などの小物をバッグから取り出すといったシーンでの使い勝手も抜群です。
ダブルジップで大きく開くセカンドポケットの内側は、オーガナイザーとメッシュ状のジッパー付きインナーポケットによりパーティショニングされていますが、オフィスに辿り着いたら真っ先に取り出したいIDカードなどの類は、このジッパー付きインナーポケットに収納しておけば、移動時のポケットの開け閉めに際しても万一落としてしまうような心配もありません。
鍵などの貴重品は、メッシュポケット脇に配されたキーリングに掛けておけば、紛失するリスクをなくせるでしょう。
オフィス内ではさっそくこのバッグからPCなど仕事道具を取り出すと思いますが、PCはしっかりパッドが入った背面のPCスリーブ内に収納されているので移動を経ても故障の心配は無用。
メインのコンパートメントはメッシュ状のジッパー付きの蓋があるため、カバンを空けても出張先での着替え類などが散らばる心配もなく、スマートに必要なモノだけにアクセスすることができます。
ビジネスでもアウトドアでも旅行でも使える最高のユーティリティバッグ
上記の通り、ブラックホール ミニ
MLCは、手提げとしても、ショルダーバッグとしても、リュックとしても完璧な使い勝手で、3Wayの使い方いずれで使ってもその使い勝手の良さは非常に高いレベルで、移動や運搬のさまざまなシーンをサポートしてくれます。
さらに、非常に使い勝手の良いポケットや荷室構成となっており、オーガナイザー機能も充実しているため、必要なモノをスマートに取り出すことができ、出先でも荷物を整理整頓したい人にとっては本当に最高の使い勝手のバッグと言えます。
ただ、パタゴニアのブラックホールシリーズはその機能的な素材故に、外観の印象は「タフネス」や「アウトドア」というワードを連想させるカジュアル路線。
故に、あまりフォーマルなビジネスシーンでは若干浮いてしまうと考えられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、上述の通り必要なものにスマートにアクセスできるユーティリティ性や、オーガナイズ性は特筆もので、3wayの使い勝手も含めてまさにビジネストリップにこそ最高の機能性を発揮してくれるバッグ。
昨今は一昔前とは違ってビジネスシーンでもカジュアル化が一気に進んでいるため、 個人的にはこのくらいのちょっとハズしたカジュアル感は全然問題にならないと思います。
この記事ではビジネスバッグとしての使い勝手に関するインプレばかりになってしまいましたが、その素材感と雰囲気から、もちろんプライベートの旅行やアウトドアシーンなどにもこのバッグはばっちりマッチします。
プライベートであれビジネスであれ、旅行用としては1~2泊程度、ウェア容量が少なくなる夏場なら3泊程度までに適した容量だと思います。
仕事用のMACに洗面道具のポーチ(電気シェーバ、電動歯ブラシなど)、ドリンク×2、折りたたみ傘、GTAとPT TORINOの秋冬パンツ×2、ジョン・スメドレーのハイゲージニット×3、着替え用のアンダーウェア類×3日分の、2泊3日の荷物がこのバッグには余裕で収納できます。工夫すればもっと入ると思います。 |
背面にはキャスター付きラゲッジと連結出来るスリットが設けられているので、それ以上の長期滞在の場合にはキャスター付きラゲッジと組み合わせて使うのもよさそうですね。
アウトドア向けとしては、リュック形態での使用がメインになると思いますが、ウエストベルトこそ付属しないものの、釣りやハイキング、軽登山程度のアクティビティであれば十分こなせる容量で、メインの気室が大きいシンプルな構成であるため、一般的な25~30lクラスのアウトドアリュックと同等のユーティリティ性はあると言えるでしょう。
パタゴニア ブラックホール ミニ MLC インプレッションまとめ
さて今回はアウトドアメーカーの大御所パタゴニアの小型スーツケース、ブラックホール ミニ MLCについてのインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
私はこのバッグに変えてから、大げさではなく短期間の出張が非常に楽に感じるようになりました。
これまで長年出張生活を続けてきたせいで、それ用のバッグは多数持っていますが、素直な感想としてこのバッグがそれらの中で一番使い勝手が良いと感じています。
特に、飛行機や新幹線、電車を移動手段としたビジネストリップが多い人におススメ。
見た目はあまり大きく感じないため、普段の通勤用カバンとしても活躍してくれることは間違いないと思います。
今はちょうど夏休みの行楽シーズンですが、そこでも活躍してくれるでしょう。
ただ、このバッグ、人気のアイテムなのか結構品切れになっていることが多いです。
昨年末から半年ほどの間、通販各社ではカラー在庫の選択肢が無い状態が続いていました。
ちょうど今年の7月あたりから、パラパラと在庫が出てきた感じなので、年に1回か2回しか生産していないのでしょうね。
ということで、見つけた時が買い時!
購入して後悔することはまず無いと思いますので、気になる方は是非探してみてください。
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