みなさまこんにちは。
先日ついに2022年秋冬のシマノ新製品が発表されましたね。
どんな発表内容だったかは、以下の記事にダイジェストを書いていますが、リール関連の新製品に関しては非常に寂しい状況でした。
まあ、2022年は上半期、SS(春夏)シーズンが新生ステラ登場の年だったので、AW(秋冬)シーズンに汎用リールの新作ラインナップが貧弱になるのは当然といえば当然なのですが、いまだにステラ、今年春に出荷開始されたにもかかわらず全く生産が追い付いていないのか、釣具店の'22ステラの棚はスカスカだし、7月になってもまだ9万円台とかの高値で売ってる通販店舗もありますね。
まさに猫も杓子もステラだらけ、釣り人みんなが買ったんじゃないの?ってくらい、周りで買ったという声を良く聞きますし、メーカーとしてのセールス状況もステラとしては過去最高の状況のようです。
そんな'22ステラ、そんなに必死に急いで買う必要のあるリールなのでしょうか?
ということで、今回は、'22ステラの中でも特に人気が高いバーサタイルモデル、C3000XGについて、先代'18ステラとの比較も踏まえて、インプレッションを記したいと思います。
シマノ '22ステラ C3000XGとは?
ステラは初代登場の1992年から、シマノのスピニングリールのフラグシップモデルとして君臨し続けるロングセラーシリーズ。
登場30周年目となる今年、2022年に新登場した'22ステラは、通算10世代目となります。
どんなリールであるか、シマノ公式サイトの解説文を引用してみましょう。
INFINITY EVOLUTION
ギア歯面の設計・製造技術の進歩により実現した、高耐久ギア設計インフィニティクロス。ラインをより密に、整然とスプールへと巻き上げ、放出時の抵抗を軽減するインフィニティループ。高負荷時でもグイグイと軽快に巻き取れる特殊構造インフィニティドライブ。スピニングリールの頂に挑み続けてきたSTELLAが、3つのインフィニティ(無限大)を纏ってさらなる高みへと到達しました。スプール周りにおけるライントラブルを抑えるアンチツイストフィン、優れた耐摩耗性により滑らかなドラグ性能が持続するデュラクロスなど、細部に至るまで機能性を追求。最高峰の矜持がアングラーの手元で眩い輝きを放ちます。
(シマノ '22ステラ 製品ページより引用)
非常に完成度が高く、もうこれ以上進化するところはないと思われた'18ステラの登場から4年、新型の'22ステラは、数々の新機構を搭載し、多くの既存ステラユーザーの予想をはるかに上回る進化を遂げて新たにリリースされました。
そのステラの各番手の中でも、特に人気が高いのが、C3000XGというモデル。
汎用性の高い#2500サイズのマグネシウムボディに#2500サイズのアルミローター、#2500と同径ながら糸巻き量の多いスプールにエキストラハイギアを搭載したこのモデルは、バスやネイティブトラウト、エギング、シーバス、チニングなど、6~7kg未満の魚がターゲットのミドル級の釣りに最適サイズで、バーサタイル性の高さも人気の秘訣です。
当該機種のスペックは以下の通りです。
品番 | C3000XG |
スプール寸法(径mm/ストロークmm) | 47/17 |
ローターサイズ(材質) | ♯2500(Al) |
ボディサイズ(材質) | ♯2500(Mg) |
ギア比 | 6.4 |
実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg) | 6.0/9.0 |
自重(g) | 210 |
ナイロン糸巻量(lb-m) | 2.5-180,3-150,4-100 |
フロロ糸巻量(lb-m) | 2.5-160,3-130,4-100 |
PE糸巻量(号-m) | 1-400,1.5-270,2-200 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 94 |
ハンドル長(mm) | 55 |
ハンドルノブ | T型S |
ベアリング数BB/ローラー | 12/1 |
本体価格(円) | 87600 |
商品コード | 043924 |
互換スプールタイプ ※1 | 夢屋S-33,S-20 |
互換ハンドルタイプ | 夢屋H-11 |
互換リールスタンドタイプ | C,E |
互換ハンドルノブタイプ | A |
互換ハンドルスクリューキャップ | HC-3 |
'22ステラC3000XG購入記と手にした第一印象
そんな'22ステラ、私の場合は、2022年1月の発表直後に、ライトゲーム用にC2000SHGと、シーバス用にC3000XGを通信販売で予約し、C3000XGの方は3月18日、初回のデリバリーロットで届きました。
その時の様子は以下記事にも書いていますので、宜しければご参照ください。
'22ステラ C3000XGを手にした第一印象ですが、ぱっと見かなりカッコいいですよね。
個人的には'18ステラと'19ヴァンキッシュを足して2で割ったみたいなデザインだなと思いましたが、カラーリングも含めて、シンプルに道具としてカッコいいと感じました。
ただ、デザイン面でよくよく眺めてみると、'22ステラC2000SHGのインプレ記事でも書きましたが、ボディ側は複雑な面取りで流麗なデザインであった'18ステラとは大きく異なり、各部が直線基調のデザインに大きく変更されています。
BMWやアウディなど、近年の最新のドイツ車のデザインも、一時期に比べて直線基調のデザインで先進性や近未来性をアピールする傾向がみられるため、工業製品としてもコレが今のデザイントレンドなのかもしれませんね。
その一方で、ローター周りやドラグノブなど、ボディ前半部分のデザインは、先代'18モデルに比べて丸みを強調したデザインとなっており、ボディデザインの方向性とは真逆にすることで、そのコントラストにより'18モデルから全体の印象を大きく変えることに成功し、どことなく強さや道具感を強調しているようです。
ただ、ボディ底面のパーティングラインの処理などは、'18ステラはその存在に気付かないくらい入念に隠すような処理がされていましたが、'22ステラではくっきり見えます。
'18ステラがそのボディデザインやカラーリングも含めて、工芸品的な美を追求したモデルであったのに対して、'22ステラはそこまで外観上の美しさに完全性は求めていないということでしょうか。
コスト面の制約もあったのでしょうが、今作ではあくまでも実用品としての機能美を追求したといったところなのかなと感じました。
'22ステラの機能面の進化
'22ステラで新規に採用された機能面での進化内容は、以下の記事に詳述していますので、詳細はこちらをご参照ください。
おさらいすると、'22ステラで新たに採用された技術要素は、インフィニティクロスとインフィニティループ、インフィニティドライブという、三つの「インフィニティ」に、アンチツイストフィン、DURAクロス、バリアコートスプールリングを採用した新形状AR-Cスプールといったところでしょうか。
いずれの内容も、ユーザーにとっては非常に好ましい、大きな機能面での進化だと思いますが、それらの中で'22ステラを最も大きく特徴づける新機能と言えば、やはり超密巻き機構「インフィニティループ」でしょうか。
他の新規技術要素は、使用してみてすぐその恩恵を感じられる類のものではありませんが、このインフィニティループに関しては、手に取って巻き始めた瞬間から、旧来のリールとの違いを明確に感じられる唯一の変化点です。
しかし、実は’22ステラの変化点は、これらカタログなどに掲載されている新技術の採用だけではありません。
長らくシマノリールを使ってきたユーザーであればお気づきでしょうが、シマノリールは概ね2世代程度は、内部のパーツや機構をそのまま採用するケースが多いです。
例えば、'18ステラはリリース当時、その先進性と進化、外観の変化が話題になりましたが、実は内部機構や基本設計は'14ステラをほぼ踏襲したものであり、実質的にビッグマイナーチェンジと呼ぶのがふさわしいモデルチェンジ内容でした。
しかし、今回の'22ステラでは、'18ステラから内部機構の設計が大幅に変更された、まさにフルモデルチェンジと呼べる内容になっています。
そういう意味では、次にリリースされるであろう'26ステラは、おそらくは'22ステラのマイナーチェンジモデルとなるはずなので、'22ステラはある意味ロングライフな製品となるはずで、お買い得な機種と言えるかもしれませんね。
さて、'22ステラは既にいろいろなところでインプレ記事や動画などが出されていると思いますので、以下では実際に釣りで使った上での私なりのインプレッションを記したいと思います。
やはりインフィニティループが素晴らしい!
実釣での入魂式の様子は、以下記事に記していますが、C3000XGということで、個人的にはシーバス狙いの釣りでばかり使用しています。
使い始めたのがバチ・マイクロベイトパターンのシーズンであったため、軽量シンペンなどで流れを感じる釣りがメインでしたが、やはりステラだけあって、そのような利用シーンでのしっとりした巻き感とガタが少ないことからくる手感度の高さは抜群に素晴らしいものがあると思いました。
特にこの'22ステラでは、インフィニティループ、つまり超スローオシュレーションの巻き感が特徴的で非常に良いと感じます。
以下にインプレ記事を書いた'22ステラ C2000SHGなどの小型番手でも感じたことですが、'22ステラに搭載された数々の新機構のうち、使ってみてすぐに違いが分かる点であり、かつステラのしっとりとした重厚感がありつつも軽やかな巻き心地に非常に良く合っており、'18モデルでも十分満足だったステラの巻きの質感をさらに高みへと導いているように感じます。
さらにこのインフィニティループ、巻き感だけではなく、飛距離面の向上にも効果があります。
これは、C2000SHGでも感じたところですが、同じ番手、同じロッド、同じ号数のPEラインを使用しても、明らかにインフィニティループを採用した'22ステラの方がラインの抜け感が良く、体感上の飛距離が向上しているのがわかります。
一般的に新しいリールを買ったタイミングでは新しいPEラインを巻く人が多いでしょうから、「新しいリールでは飛距離が劇的に向上した」と錯覚してしまうことが多いかと思いますが、私は'18モデルとのキャストフィールを比べるために、'22ステラには使い古してヨレのかかった中古のPEラインを巻いて使用したので、上記のような錯覚はないと思います。
なお、C3000XGをさまざまなロッドに装着して使ったことで、はじめてわかったことがあるのですが、このラインの抜け感の良さ、飛距離面の向上は、ガイドの小さなロッドよりもガイドの大きいロッドでより顕著にみられること。
エクスセンスやモアザンシリーズのロッドでキャストする時よりも、ワールドシャウラのような大径ガイドを搭載したロッドで、より飛距離面の向上が強く体感できるでしょう。
密巻きはトラブルの元とは限らない
ところで、'22ステラのインフィニティループについて、本当にトラブルレスであるのか疑念を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
というのも、インフィニティループは2000年代初頭のシマノリールで幅広い機種に採用されたスーパースローオシュレーションの再来であり、当時まだそれほどネットの口コミなどもない時代でしたが、そのスーパースローオシュレーションはライントラブルの元凶となるとの噂があったためです。
当時私もツインパワーやバイオマスターなど、スーパースローオシュレーションを採用した機種をいくつもつかっていました。
当然ナイロンラインではなく、PEラインばかり使用していましたが、それらの機種を使用していた7年間程度の間、噂とは裏腹に、オシュレーションスピードに起因すると思われるトラブルに見舞われたことは一度もありませんでした。
私は右ハンドルリール全盛の幼少期、1980年代から魚釣りをはじめたため、当時のクセが抜けきらず、今でも右投げ右巻きを貫いていますが、マメにサミングしたりするような習慣はなく、必要を感じた時にする程度です。
そんな私でも、当時のスーパースローオシュレーションのリールはその他の時代のシマノリールやダイワリールなど、綾巻きのリールに比べて何ら耐トラブル性能は遜色のないものでした。
そして、手にしてから数か月使用した'22ステラも、やはりトラブルレス性能に関しては従来のシマノリールに比べて何ら劣るところはないものだと感じています。
先述の通り、'22ステラC3000XGが届いてから、そのキャスタビリティやトラブルレス性能を試すために、敢えて使い古した中古PEライン(以下記事のもの)を巻いてしばらく使用しましたが、やはり'18ステラや'19ヴァンキッシュ、'20ツインパワーに比べてもトラブル発生確率が高くなったような気はしませんでした。
それはC2000でもC3000でも同様です。
細いラインでは、C2000はPE0.2号、C3000はPE0.6号を巻いたスプールでも使用しましたが、このくらいの細さになると、確かに大型魚が掛かってドラグワークを多用するようなやり取りをした後は、多少ラインがスプールに食い込むことはありましたが、それは程度問題で、従来機種でも頻度は低いものの発生しており、このようなやり取りをした後、初回のキャスティングを経れば、食い込みも解消するので、大きなディスアドバンテージとは感じませんでした。
これは実釣を経ての私なりの結論ですが、やはりライントラブルの最大の原因はスピニングリールであれば避けて通ることのできない「糸ヨレ」なので、オシュレーションスピードの違いによりトラブル発生率が高まることはまずないと思います。
巻き心地は'18ステラよりさらに向上
もう一つ、実釣で使っていて印象に残ったのは、リーリングの軽やかさと巻き上げ力の強さ。
'18ステラや'20ツインパワーでも、デフォルトではC3000XGは55mmと比較的長めのハンドルが装着されているため、十分巻き上げは軽く感じられるのですが、'22ステラはそれらより一段階巻き心地が軽く感じられます。
春のバチシーズンなどでは、敢えて巻きの重たくなる50mmショートハンドルに付け替えて実釣していましたが、このレングスでも全然問題ないくらい、巻き上げは軽やか。
もちろんエクストラハイギアを搭載したリールなので、ルアーが強い流れに入ったり、抵抗の大きいバイブレーションなどをリトリーブしたりするときは、ハンドルにはグッと重みを感じますが、同じ条件でのリトリーブであればやはり'18ステラより軽くなった印象です。
理由はわかりませんが、C2000SHGでも'18ステラの同番手と比べて明らかに巻きが軽く感じられたので、'22ステラ全般的に言えることなのかもしれませんね。
なお、その巻きの軽さは、ルアーのリトリーブなどの低負荷時だけでなく、魚が掛かった際のやり取り時のような高負荷時にも強く感じられます。
シーバス程度が相手であれば、よほどの大物でもない限りあまり違いを感じられませんが、巨大なボラやアカエイなどのスレ掛かりを相手にファイトする際、明らかに従来の'18ステラよりも巻き上げ力が強くなったように感じられます。
特にこれを強く感じるようになったのは、夏場になって水温が上がってからのシーズンですが、この時期の魚の強いヒキが相手でも、巻き上げ力に余裕が感じられるため、ロッドを曲げ込んだ状態のまま、ぐりぐりとごり巻きで寄せてこられるくらい。
もちろん、'18ステラでもそのようなことは可能でしたが、より力強さが増した印象。
これは、もしかしたら新機構のインフィニティドライブの恩恵かもしれませんね。
'22ステラの欠点
'22ステラは'18ステラに比べて巻き心地が軽く滑らかであり、また巻き上げ力の向上も感じられ、トラブルレス性能も遜色なく、オシュレーションスピードの遅さは感覚的に心地よい巻き感をもたらせてくれるなど、確かにリールとしての魅力や性能は向上したモデルだと思います。
しかし、欠点が全くないかというと、そういう訳ではありません。
以下の記事に書いた通り、私の場合は最初の釣行以降、通常の摺動音とは異なる音色の変なノイズが入るようになってしまいました。
良くあるギアの摩耗によるごろつき感などとも異なる類のもので、推測ですがこのノイズは中間ギア周りから出ているような気がします。
'22ステラは、従来機より使用するパーツ点数も増えてより複雑な新設計の内部機構を持つリールですが、メインギア、ピニオンギアなどと異なり中間ギア類には樹脂製パーツなどもあるため、このあたりに問題が生じたのかもしれません。
購入後、実釣で使用するまでは出ていなかったノイズであるため、メーカーに修理を依頼しましたが、残念ながらその修理から帰ってきた後もこのノイズは大きく改善することはありませんでした。
また、ハンドルのガタは、'20ツインパワーよりは少ないと感じますが、'18ステラに比べると同等程度か少し大きいような気がしますね。
精密機械であるため個体差によるものもあるでしょうから、これらを'22ステラの欠点と呼んでよいものかは迷うところですが、やはりシマノ最高峰スピニングリールということで、多くのユーザーがその性能や巻き心地に多大な期待をかけてこのリールを購入するため、その期待と現実のギャップが生じうることは往々にしてあろうかと思います。
最高峰機種ステラとはいえ、所詮はただのスピニングリール。
確かに'22ステラはクオリティ面で史上最上のリールだとは思いますが、それは「完璧」という意味ではありませんので、巻き心地やノイズの少なさなどに関しては、あまり過剰な期待はしない方が良いと思います。
また一方で、アタリ個体、ハズレ個体という話も良く聞きますが、これもあまり過剰に意識する必要はないと思います。
自分で完璧なチューニングが出来る自信のある方なら話は別ですが、多くのユーザーはどうせメンテナンスでメーカーやメンテナンス業者に修理や調整を委ねることになるのでしょうが、一定の基準はあるものの、その時どんな作業担当者に当たるか次第で巻き感などはいかようにも変わりますので。
その他、'22ステラの運用面で注意したい点
その他に、欠点というわけではなく仕様に関して'22ステラC3000XGで注意したい点は、スプールの互換性。
シマノのスプール互換表(http://fishing.shimano.co.jp/product/s/reel/spool_compatible.html#link_22_stella)によると、'22ステラのスプールに'18ステラのスプールを装着する場合、'18ステラ用のドラグノブとセットで交換が必要だとされています。
'18ステラや'19以降の夢屋カスタムスプールを使って、この互換表の記載内容を検証した結果は以下の2記事にまとめていますが、C2000サイズとC3000サイズでは異なる結果となりました。
C2000SHG(C2000S、C2500S、C2500SXGも同様)については、'18ステラ用のスプール、ドラグノブは'22ステラ用ドラグノブと完全に互換性があり、相互に交換して運用することが可能ですが、C3000XG(2500S、2500SHG、C3000SDH、C3000SDHHG、C3000MHG、3000MHGも同様)については、互換表の記載の通り、'22ステラに'18ステラ用スプールを装着する場合、'18ステラ用ドラグノブが必須となります。
ただし、'19年以降に発売された夢屋S-20互換カスタムスプール群は、'22ステラ用ドラグノブを使用しても問題なく'22ステラに装着可能で、正常に動作します。
そのため、私のように'18ステラC3000XGを予備機として、'22ステラC3000XGと相互運用するような人は、予備に'18ステラ用のドラグノブを購入しておくのが良いかもしれませんね。
ちなみに、ドラグノブそのものはドラグ性能には何ら影響しませんが、摘まみ部分の高さが低く、エッジが丸みを帯びたデザインとなっている'22ステラのドラグノブよりも、'18ステラのドラグノブの方がはるかに操作性が良く、実釣での使用感は良いです。
対応する夢屋スプールは2023年発売予定
最後に、インプレとは関係ありませんが、上記セクションでも触れた、'22ステラの予備スプールについて。
私は釣り場でライントラブルに見舞われた際、即座に釣りを再開できるよう、常に予備スプールを1~2個携行するようにしています。
単なるラインブレイク程度であれば、ノットを組みなおせば釣りは続行できますが、奥深いところで発生した深刻なエアノットや、万が一の高切れなどの際であっても、貴重な釣行機会を無駄にせず即座に釣りに復帰できるよう、そのような場合はあらかじめノットシステムを組んだ予備スプールに交換するようにしています。
シマノアナウンスによると、'22ステラ対応の夢屋カスタムスプールは2023年に登場する予定ですが、それまでの間は、純正パーツの予備スプールか、従来の'18ステラ用スプールや'19夢屋カスタムスプール類を予備スプールとして使用するしかないでしょう。
しかしこの純正スプールが、非常に高価。
なんと、'22ステラ用の純正スプールは、'16エクスセンスLBのスプール並みの価格、16170円もするのです。(C3000用の場合)
メインスプールに対して使用頻度が明らかに低いであろう予備スプールに対して、ちょっと気軽にポンポン買えるような価格ではありませんね。
そういう方にちょっとおススメなのが、以下記事のサードパーティ製互換スプール。
メーカー説明には明記されていませんが、もちろん、'22ステラ用のドラグノブを使用して'22ステラに装着しても全く問題なく動作します。
さらに、純正には及ばないでしょうが、立派なカーボンクロスワッシャーのドラグを搭載し、実用面での性能も悪くありません。
私自身は予備スプールというよりも、普段使いのメインスプールとして使い倒していますが、今のところ耐久性などの面でも特に不満は感じませんね。
この性能、内容で、純正の1/3程度の価格で購入できるため、非常におススメです。
気軽に使える予備スプールをお探しの方、一度試してみられてはいかがでしょうか?
意外と、デザイン面でも'22ステラにマッチする、コストパフォーマンスに優れた予備スプールだと思います。
'22ステラC3000XGのインプレッションまとめ
さて今回は2022年のシマノ新作の目玉商品ともいえる、'22ステラ C3000XGのインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
記事内で書いた通り、ステラだからと言って過剰な期待は禁物ですが、それでもやはりステラはステラ、従来モデルのステラを大きく上回る性能面、機能面の向上があり、現在購入できるこの番手のスピニングリールの中では間違いなく最高のものだと思います。
昨今のステラのモデルライフサイクルは4年となっていますが、完全な新設計としてのフルモデルチェンジとなるのは2014年以来、8年ぶりのもので、次期ステラにも間違いなく今回の設計は継承されるはずであるため、新型ステラにご興味のある方にとっては間違いなく長く愛用できる「買い」の一台になると思います。
この記事を書いている2022年7月現在、まだ市場の流通数は十分でなく、生産が追い付いていないためか入手困難な様相を呈していますが、生産ロットが後に回れば回るほど、手作業で行っている組付けの習熟度は上がるはずなので、数が少ないからと今すぐ慌てて購入しなくとも、そのような作業精度の上がった状態で組み上げられた個体を、落ち着いてこなれてきた価格で買う方が結果的にお得なのではないかと思います。
そのため、もしこれからステラを購入しようとお考えの方がいらしたら、気長に待ってみるのも良いかもしれませんね。
ということで、今回のインプレはおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。
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