みなさまこんにちは。
昨年スタジオオーシャンマークから発表されたハリ外しアイテム、フックリムーバーHR165S。
2020年初に早速購入して、ここ半年ほど使い込んでみたので、今回はその製品紹介と実釣インプレッション記事を書きたいと思います。
フックリムーバーHR165Sとは
「危険なフックを暴れる魚から何よりも早く確実に外す」
(スタジオオーシャンマーク 製品HPより引用)
スタジオオーシャンマークから販売されている、フックリムーバー(釣り針外し)のラインナップのうち、シーバス専用モデルとして開発されたモデルがこのHR165S。
スペックは、自重70g、全長255mm、リーチ長165mm、シーバスに特化したトリプルフックに最適なHOLDモード専用設計で、適応フックサイズはトリプルフック#1/0〜#10程度、税抜き定価は7900円です。
カラーラインナップは写真の通り、ネイビーブルー(NB)、レッド(R)、ピュアゴールド(PG)、ディープチタン(DT)、ショットブラック(SB)の5色展開。
どんな製品特徴があるのか、スタジオオーシャンマークの解説文を引用してみましょう。
シーバスプラグにフォーカスしトリプルフックを確実に固定できるホールドモード専用設計としました。スリム化された先端部分により口内に複雑にフッキングしたトリプルフックも容易に取り外すことが可能です。
- 優れたフックホールド性能
プライヤーの摘む動作はフックとの接触点が2点のため、断面の丸いフックはどんなに強く握っても使用する角度によりフックの滑りが生じたり、フックの軸やアシスト部への傷や破損が発生します。フックリムーバーは3点支持のため、軽い力でフックを確りとホールドします。
- ステンレスギャフ
ステンレス製のギャフ部は大型シングルをフックを引っ掛けてもビクともしない強度設計です。- 耐久設計
負荷がかかる部位には耐久性の高いステンレス材とアルミ合金で構成し、摺動部分にはブルーヘブン シリーズと同じ高性能グリースを塗布しています。
(スタジオオーシャンマーク 製品HPより引用)
使い方は画像の通り、先端金具(ギャフ)をフックのゲイブに引っ掛けたのち、指でトリガー部分を引くと、しっかりとフックを固定することができるので、フックの刺さり方に合わせて、押す、引く、ひねるといった力を加えることで、フックを外すことができるというものです。
(スタジオオーシャンマーク 製品HPより引用)
ディティール
手にしてまず驚くのがその軽さ。
スタジオオーシャンマーク製品なので、各パーツの仕上げ、仕立ては重厚感と高級感にあふれているのですが、70gという自重は手にした瞬間「あれ?」と拍子抜けさせるのに十分な軽さです。
これだけ軽ければ、携行時にその重さが気になる人はまず居ないのではないかと思います。
軽量とはいえ、主要各部は剛性感を感じられるしっかりした素材が使われています。
例えばトリガー部分は美しく面取りされ磨き上げられた触り心地の良い金属で、フード部分こそ樹脂製のようですが、引いたときの摩擦抵抗の少なさ、滑らかさは、安物類似製品の比ではありません。
先端のギャフ部分はしっかりしたステンレス製で、少々のことでは折れ曲がったりはありません。
各部のチリ(隙間)の少ない精密な作りと質感の高さは、さすがスタジオオーシャンマークといった感じですね。
購入時点では個人的に、ちょっとこれは残念だなぁと思っていたのが、強化ナイロン製のループ。
脱落防止用のスパイラルコードなんかを取り付けるところなので、強度と安心感がある金属製にして欲しかったなと思っていたのですが、コレが意外と使ってみると、少しゆとりのあるサイジングにしなやかに曲がる素材ゆえ、本体操作時に変にカラビナなどが持ち手に干渉することなく、これはこれで良かったのかなと思えてきました。
実はしばらくの間、他社の廉価版のフックリムーバー(某D社フックリムーバーと全く同じに見えるので、もしかしてOEM提供元?)と使い比べていましたが、やはりHR165Sは5倍以上の価格差だけあって、道具としての質感の高さ、使用感の良さは圧倒的にいいですね。
実釣インプレッション
すでにこのHR165Sを半年にわたって使ってきましたが、新しいジャンルの用品であるにもかかわらず、初回の使用からすぐ操作に慣れることができました。
記念すべき第一号は残念ながらチーバスでしたが(笑)。
しかし、この手のフックリムーバーで本当に難しいのは小型ルアーで釣り上げた小型魚のフックオフ。
それでも、このHR165Sは直感的な操作で的確にフックを掴み、しっかりホールドすることができるので、おそらく慣れるのに要する時間はほとんど必要ないと思います。
普段私はプライヤーとこのフックリムーバーの両方を携行して釣りをしていますが、今では、大型魚、小型魚にかかわらず、針を外す時は自然とこのフックリムーバーの方に手が伸びるくらい、慣れれば本当に使いやすく便利です。
また、購入当初、この製品のリーチ長165mmはちょっと長いんじゃないの?と思っていましたが、使い込むうちに実はこの長さがいいのだと気づかされることがありました。
それは、魚にTKRPを丸呑みされた時。
シーバスの口の入り口にフロントフックが、奥の方にリアフックが掛かっている状態の時、リアフックから先にフックオフしようとしても、プライヤーでは喉奥まで先端を突っ込んでフックを掴まなければならず、なかなかうまく外せないだけでなく、一歩間違えればフロントフックで手を怪我してしまいかねません。
しかし、このHR165Sを用いれば、安全に、簡単にフックオフさせることが出来ました。
形状や比重の関係で吸い込まれやすいルアーは結構あります。 |
なるほど、こういうシーンでも安全にフックを掴むために、このリーチ長が必要なのだと悟りました。
まだ登場から1年経っていないので、より長くて大型のミノーなどを使う秋シーズンの釣りではもちろん使用していませんが、きっとこの時期になると、よりこのリーチ長のありがたみを感じることでしょう。
さすがスタジオオーシャンマーク、よく考えられた製品作りですね。
あと、金属パーツを多用した製品なので、お手入れ面なども気になるところかもしれませんが、これまで約半年の間、使った直後に海の水でシャバシャバと洗うだけのノーメンテ状態で使い続けていますが、摺動部はじめ機構面の稼働は全く問題なく、新品時同様の使い勝手は変わりません。
サビなども全く発生していないので、メンテナンスフリー性はかなり高いアイテムだと言えるでしょう。
実はこんなシーンでも役立つ
実釣インプレッションに書いた通り、このHR165S、いざ使い始めるともうコレなしには戻れないというくらい便利なアイテムなのは間違いないのですが、実はシーバスからのフックオフ以外にも、とても重宝しているシーンが以下の通り3つあります。
- ボラのスレ掛かり
- エイのスレ掛かり
- 布系ゴミを釣り上げた時
まず、1.のボラのスレ掛かりですが、ウェーディング時はコレが結構悩ましい。
普段私はウェーディングネットをほとんど使わないため、お腹や背中にルアーがスレ掛かりしたボラが釣れてしまうと、そのフック外しには本当に苦労します。
わざわざボラをフックオフするために陸地まで戻るのは面倒なだけでなく、せっかく静かに釣っていたポイントをざわつかせて魚に警戒心を抱かせてしまうことも。
そんな時でも、比較的リーチが長いこのHR165Sがあれば、暴れるボラに触れることなく、また陸地まで移動することなく、海の上でフックを掴んでフックオフさせることができ、とても助かっています。
2.のエイのスレ掛かり時には、基本的には以前下の記事で書いたアイテムでフックオフを試みるのですが、これではどうしても歯が立たない場合に、HR165Sの出番となります。
特にアカエイの場合は、ランディングすると毒針のある尻尾をブンブン振り回して危険なのですが、尻尾の毒針をプライヤーで挟んで固定した上で、体に刺さったフックはHR165Sで外すという使い方をしています。
こうすれば万が一にも刺される心配がなく、安全ですね。
そして結構多いのが3.布系のゴミを釣り上げた時。
軍手や洋服、土嚢袋などが釣れてしまった場合、フックを外すのに苦労させられますが、プライヤーで布を引っ張りながら、HR165Sで無理やりフックを引っ張ると、結構すんなり布を引き裂いてフックオフさせることができます。
これまでは、ハサミなどを取り出して布を少しづつ切りながら外したりして手間でしたが、HR165Sがあれば楽にフックを外せますね。
インプレッションまとめ
今回はスタジオオーシャンマークのHR165Sのインプレッションを書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
このフックリムーバー、比較的新しいジャンルの釣り用品だと思いますが、実際に使い始めてみると、コレなしでは釣りにいけない!というくらい、便利で使い勝手のいいアイテムだと思います。
シーバスのフックオフが楽に、安全に、素早くできることは、釣り人にとってはもちろんメリットが大きいと思いますが、魚にとってもダメージ軽減、生存率の向上が見込まれるため、魚体保護の観点からも、積極的にこれを採用しない理由はないといえますね。
私の場合は、最近はフックオフ作業はほぼ100%、このフックリムーバーに頼っているので、従来のプライヤーを十分置き換えることが可能なアイテムだと思いますが、上の「実はこんなシーンで役立つ」に書いた通り、プライヤーとフックリムーバー両方を携行していることで助かるシーンも多々あるので、オススメはプライヤーとの両方持ちです。
まだお使いでない方は、ぜひ手にとってみてください。
一過性の話題商品などではなく、必ずや長年の良き相棒になってくれること間違いない製品だと思います。
この記事でご紹介したフックリムーバーはコチラです。
こんな限定ウッドグリップモデルもあるのですね。
ちなみに私は、あまりにこのHR165Sの使い勝手が良かったので、より小型でモード切り替え機構を搭載したHR130Sの方もすぐに購入してしまいました。
HR165SとHR130Sの違いや、ターンモードの使用感などは、以下記事に書いていますので、宜しければご覧になってください。
なお、2022年にはカスタムパーツなどを多く手掛けるDRESS(ライラクス)からも、フックリリーサーという名で類似アイテムがリリースされています。
S.O.M製品に比べて半額以下のお手頃価格ですが、非常に精度も使用感も良いものですので、HR165Sは価格が高いなと購入を躊躇されている方にもおススメです。以下記事にインプレを書いていますので、よろしければご覧ください。
なお、これらフックリムーバーの専用ホルダーは以下記事のものがおススメです。
2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。
よろしければコチラのサイトもご覧になってみてください。
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