みなさまこんにちは。
本格的な冬シーズンに入り、寒い日々が続きますね。
風のない日はそうでもないのですが、やはりこの時期の季節風は大きく体感温度を下げ、釣りをしているとかなり寒いです。
特につらいのが、指先。
これまで、防寒グローブの類はいろいろなメーカーのものを使用してきましたが、どうしても気温が低くて風のある日には、3本カットタイプのグローブは指先が辛くなってきます。
かといって、フルカバータイプのグローブでは、細かなリグ交換やルアーチェンジが辛くて、とても使えたものではありません。
そういうわけで、指先が悴むのをガマンして、作業性優先でこれまでずっと3本カットのグローブを使用してきましたが、ある日釣具店店頭で、コレは良さげ!というグローブを発見しました。
34の2022年新製品 画期的な超高感度グローブⅣ |
今回は、このグローブ、34(サーティーフォー)の超高感度グローブⅣ のインプレッションをお届けしたいと思います。
34 超高感度グローブⅣとは
株式会社34(サーティーフォー)は、 福岡県福岡市西区にある釣具・アパレル用品等企画・製造・卸・小売販売をするメーカー。
アジングをやっていると、どこかで必ずこのメーカーの製品を目にすることになりますが、34からリリースされているアイテムは画期的なオンリーワンと言えるものも多く、私もいくつか愛用しています。
今回ご紹介する超高感度グローブも、そんな画期的なアイテムの一つ。
一見普通のフルカバータイプのグローブに見えますが、最先端の素材使いに非常に便利なギミックを搭載しています。 |
見た目はなんのことはないネオプレングローブですが、甲部分は冷たい冷気をシャットアウトするチタン合金コーティングラバーの「Titaniumα™」素材が採用され、さらに、太陽光を吸収し、そのエネルギーを熱に変換する機能性セラミックのミクロ粒子を、繊維の芯部分に織り込んだ蓄熱保温素材「TACTYWARM🄬」(タクティウォーム)が採用されています。
そして掌側には水や汗で濡れても滑りにくく、感度を損なわない帝人コードレ(株)製の人工皮革「メアジュ🄬」が採用されています。
掌部分はライトゲームに必要な感度を損なわない薄手素材。 |
これだけでも十分すぎるくらい先進的、ハイスペックなグローブなのですが、このグローブの最大の特徴は独自のフィンガースルーシステム。
親指、人差し指、中指の3本部分は、指の腹部分にあるスリットから指先を出して、折り返した部分を指の甲側にあるバンドに収納できる仕組みになっているのです。
独自のフィンガースルーシステムは同じコンセプトのグローブの中でも頭一つ抜きんでた実用性だと思います。 |
このため、ルアーチェンジなどに必要な指だけを、必要な時だけ出すことができるため、一般的な3フィンガーカットタイプのグローブ同等の作業性を確保しながら、寒いときには指をしまえるため非常に防寒性が高い作りになっています。
価格は税込7480円。SS(スペシャルショップ)では2022年12月9日から、一般店舗では2022年12月16日から販売されています。
手にした印象
購入した超高感度グローブⅣ、早速細部を確認してみます。
まず手の甲側のTitanium-α™部分は、シーバス用のネオプレングローブなどに比べると明らかにしなやかで柔らかく、ライトゲームにおける細かな操作性がいかにも高そうな印象です。
Titanium-α™素材は薄手で、フィット感はありつつも締め付けやツッパリが少なく、操作性に優れています。 |
Titanium-α™素材自体は比較的薄手ですが、内側に張られたオレンジのニット、TACTYWARM素材部分とのコンビ素材となっているため、トータルではそこそこな厚みでありながらこの柔らかさを実現しているのだと思います。
TACTIWARM🄬素材は手を通した瞬間から暖かさを感じる素材。 |
手首部分の長さも十分確保されており、リストウォーマーなどを使わずとも、このグローブ単体で十分手首部分からの冷気の侵入をシャットアウトしてくれそうですね。
十分な伸縮性があるため、着脱もスムースですし、ネオプレグローブにありがちな圧迫感やツッパリ感は少ないです。
手首部分の防風性も十分確保されています。 |
掌部分のメアジュ🄬素材も非常にしなやかで手触りが良く、確かに滑りにくそう。
触った感じでは、パズデザインのニューパワーグリップなどと同じような素材感で、非常に薄いため感度面では申し分なさそうです。
親指と人差し指部を出すため、折り曲げた指先部分を収納袋状になっている指背面に織り込んでみますが、比較的コンパクトに収納出来て引っかかりも少なそう。
収納した指部分はアジングタックルなどコンパクトで繊細なタックルを操作する際にも邪魔になりません。 |
一昨年、シマノでも同じコンセプトの指だし可能なタイプの以下のグローブがリリースされており、使ったことがありますが、折りたたんだ指先部分がどうにも邪魔でストレスを感じ、すぐに手放してしまいました。
それに比べて、超高感度グローブⅣの「畳んだ指先を収納できる」コンセプトは非常に素晴らしいですね。
これなら指だし状態で着用時のストレスも大幅に軽減されること間違いなしだと思います。
実釣インプレッション
この超高感度グローブⅣ、早速実釣でも使用してみました。
一度目は雨の中でのシーバスフィッシング、2度目は強風下でのシーバスフィッシング、3度目は漁港でのアジング、いずれも年末が近い、非常に冷え込んだ日に使用してみました。
ある程度の雨であれば十分使えますが、中までじっくり濡れてくるようなシーンでは防水性のあるインナーグローブ装着を推奨します。 |
まず、雨の中での釣行は、予想外に雨脚が強くなってきたため、1時間半ほどで中断を余儀なくされましたが、それでもその間、しっかり防寒はできており、寒さによる冷えはさほど感じませんでした。
2mmほどの雨量でしたが、短時間であれば耐えられそうですね。
メアジュ🄬素材の掌部分も、雨に濡れても滑ることなく、操作性は上々。
ただ、やはり内張りがニット素材なので、濡れた状態ではやはり徐々に冷えてきます。
本降りの中での釣りは、1時間かそこら程度が限界ではないでしょうか。
本格的な雨の中で使うなら、インナーにニトリルグローブなどをした方がいいと思います。
2回目の使用は強風下でのシーバスフィッシング。
冷たい北西の風が吹き荒れる日で、指先を出しているとかなり冷えを感じるため、この日は右手の人差し指と親指の2本だけを出しての使用となりましたが、やはり一本でも多くの指を防寒できると、手先の冷え感はだいぶ改善されますね。
メバリングなどプラグを使ったライトゲームでも、指先を出して使えばルアーチェンジなども楽々。 |
メバルルアーを使用しての釣りでしたが、慣れてくると右手2本出しの状態でも、左右3本出しよりは確実に作業性は劣るものの、なんとかルアーチェンジもできました。
指何本出して釣りをするかは、防寒性をとるか操作性をとるかのトレードオフの関係にあると思いますが、その日の気候にあわせて出す指を選択できるのは非常に便利だと思いました。
そして最後の3回目は漁港奥でのアジングでの使用でしたが、この時期のアジング、非常に繊細なタックルでディープエリアの極小バイトを取りにいかなければならないため、感度が非常に重要。
しかし、そんなシーンでもやはりこのグローブの操作性の高さと高感度性能は遺憾なく発揮され、豆サイズのアジとメバルの、まるで砂粒が触れるかのような激渋バイトを着実に捉えることができました。
大きいサイズが一匹も釣れなかったのは残念ですが、このグローブの性能を試す良い機会となりました。
34 超高感度グローブⅣの良かった点と悪かった点
実釣を通じて感じた、このグローブの良い点、悪い点を以下にまとめてみたいと思います。
<良かった点>
指先収納システムが非常に優秀
指先を収納できるというコンセプト自体は決して新しいものではありませんが、このグローブの指先収納システムは他メーカーのものよりも明らかに優れていると思います。
折りたたんだ部分が邪魔にならないし引っかからない。極細ラインを使用しているときでもラインを拾ってしまったりしないため、フィンガーカットタイプグローブ同等の使用感を得ることができています。
とにかく防寒性能が優れている
Titanium-α™とTACTYWARM🄬のコンビ素材は非常に防寒性に優れ、着用感が暖かく、長時間寒空の下の釣りでも確実に手先の保温性を確保してくれます。
特に、Titanium-αの保温力により掌が汗をかいてしまった場合、Titanium-α単体のグローブでは内側が汗冷えして冷たく感じることが多いですが、内張がTACTYWARM🄬ファブリックになっているこのグローブでは、そのような冷えかえりは皆無。
表面がネオプレであるため、ウインドストッパー性能も高く、この時期の季節風下の釣りでも快適性が高いと言えます。
また、対候性も比較的高く、長時間でなければ雨の中の釣りでも十分使えるでしょう。
操作性と感度が優れている
掌部分に採用されたメアジュ🄬素材は謳い文句通り、濡れても滑りにくく、細かな操作性も高い素肌感覚の薄手素材で、このグローブを着用するような厳寒期における非常に繊細なアタリも見逃さない高感度なつくりです。
<悪かった点>
縫製がイマイチ
個体差があるのかも知れませんが、私が購入した現物は、指3本分、指先収納袋の先端部分の縫製が初使用で早速ほどけてしまいました。
まあ、自分で裁縫して治せばよいのですが、指先収納時の出し入れで力が掛かる部分、一応実売7000円以上もするグローブなので、こういう縫製の末端処理はもう少しクオリティを上げて欲しいところですね。
耐久性などは若干不安を感じるところも
雨に濡れてしまったので、一度洗濯もしましたが、指先表面などは若干生地にささくれができてきたようです。
洗濯一回目のグローブ甲側表面。少しささくれ立っているのが解りますね。 |
クロロプレン部分の表面は手触りの良いソフトなニットで、もう少し長期間使用してみないと断言はできませんが、耐久性の面ではそれほど強いものではなさそう。
お手入れなどではソフトに手洗いするなど、丁寧な扱いがよいでしょう。
また、掌部分のメアジュ🄬素材は、バチ抜けシーバスなど比較的ライト目な釣りであれば、シーバス用にも十分使えそうですが、強度や耐久性は未知数。
ビッグベイトのシーバスやショアジギなどの釣りなど、掌表面に掛かるインパクトが大きい釣りにこのグローブを使うのは良くないかもしれません。
34 超高感度グローブⅣ インプレッションまとめ
さて今回は、34の超高感度グローブⅣのインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
親指、人差し指、中指の3本の指先を自由に出し入れでき、かつ指先収納システムが非常に優秀なこのグローブ、結構実売価格はお高いですが、これだけでも十分購入に値するグローブだと思います。
34の超高感度グローブⅣは、完璧な防寒性能と高い操作性、感度の良さで、冬場のライトな釣り全般に非常に優秀なグローブだと思います。 |
出来る限り指先も保温できるこのシステムに、Titanium-α™やTACTYWARM🄬を採用することで、さらなる防寒性向上を目指し、それでいてメアジュ🄬採用により感度や操作性は高いレベルを保持しており、まさに厳寒期のライトゲームに最適な、高機能高性能なグローブだと言えると思います。
この手のグローブは過去にいろいろ買いましたが、防寒性と操作性を高いレベルで両立できている製品は意外と少ないもの。
上述の通り、ちょっと弱点かなと思える部分が無いわけではありませんが、今後厳寒期におけるライトゲームやシーバス用の私のメイングローブになってくれること間違いなしのアイテムだと感じています。
真冬でも関係なく釣りがしたい!という人には、是非ともおススメしたいグローブ。
極寒の中でも快適な釣りができると思いますので、気になる方は是非試してみてください。
他のグローブにはない特徴と機能性を備えたグローブということで、おススメ度は10点満点で8.5点です。
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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