みなさまこんにちは。
2022年は、ご近所西宮の海にアジが回遊してきてくれたので、個人的に秋以降はほぼ毎週アジングばかりやってしまいました。
狙う魚は小さいですが、繊細なジグ単タックルで、状況によって目まぐるしく変わるレンジを探り当て、狙い通りバイトを捉えた瞬間は本当に興奮させられますよね。
そういう次第で、最近はこの釣りに夢中になって、どうしてもアジング関連装備に対する投資額が大きくなってしまいます(笑)
そんなアジング装備で、忘れてはならない重要なアイテムが、フィッシュグリップ、いわゆる魚掴み。
アジングの場合は特に、魚が釣れたらほぼ100%、これにお世話になりますよね。
私自身これまで、挟むタイプのフィッシュグリップは各メーカーのものを5種類ほど使ってきましたが、2022年末、ついにコレは!という決定版のグリップに出会いました。
そのアイテムとは、アジングで有名な34(サーティフォー)からリリースされている、「HMグリップⅡ」というフィッシュグリップ。
今回は34の2022年末新作、HMグリップⅡをご紹介。 |
今回は、このグリップのインプレッションをお届けしたいと思います。
34 HMグリップⅡとは
アジングをする釣り人にとっては、一度は目にしたことがあるであろう「34」(サーティーフォー)は、釣具・アパレル用品等企画・製造・卸・小売販売や、なぜか飲食店の運営までも行っている福岡県福岡市のメーカー。
アジングを中心に、精力的に商品開発を行って、結構ヒット作を量産している印象ですね。
そんな34から、2022年12月9日から16日にかけてリリースされた新作ライトゲーム用フィッシュグリップが、「HMグリップⅡ」。
HMグリップⅡの製品パッケージ。 |
先代「HMグリップ」がここしばらく市場から在庫が消えていましたが、どうやらこのⅡがリリース予定ということで生産を止めていたようですね。
この「HM」とは、「Horse Mackerel」、つまり「アジ」の頭文字で、文字通りアジ用グリップという名のこのグリップ、初代は第一精工のガーグリップMCを改良したものでした。
右はHMグリップシリーズのベースモデルとなった第一精工のガーグリップMC。左は初代HMグリップです。 |
今回ご紹介するHMグリップⅡは、そのHMグリップのバージョン2ということで、さらなる改良を施したもの。
どんなフィッシュグリップなのか、34のWebサイトより解説文を引用してみましょう。
これまでのフィッシュグリップの問題点を解決すべく、開発されたHMグリップ。そんなHMグリップがアップデート!持ち手部分の形状を変更し、手の小さな方や女性でもさらに掴みやすくなっています。さらに挟む部分の幅を広げ、歯の数も2列から3列に増やすことでホールド力をアップ。ホルスターへの収納も改良されており、グリップのサイドに溝をもうけることでホルスターとしっかりホールド。抜く際はグリップを握ることで軽い力でスッと引き抜くことが可能です。素材は前作同様、カーボン含有素材であるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用。軽量化と耐久性を両立しています。
(34 HMグリップⅡ 製品ページより引用)
HMグリップⅡ本体に加えて、専用ホルスターと落下防止ランヤード、34ロゴ入りのカラビナが付属して、価格は税込7678円、JANコードは4580783471953です。
34 HMグリップⅡを手にした印象
実はこのHMグリップ、SS(スペシャルショップ)に限っては、2022年12月9日に先行的に限定シルバーカラーのものが発売されていました。
今はどこも売り切れのようですので、通常のオレンジカラー(2022年12月16日販売開始)しか入手できません。
私が購入したのは、このシルバーカラーのものです。
SSショップ限定、シルバーカラーのHMグリップⅡ。 |
ロゴのカラーリングがシルバーである以外、機能面での違いはありませんが、やはりシルバーロゴだとカッコいいですね。
外観は繊細な印象を与えていた先代HMグリップに比べて、このHMグリップⅡは歯の部分の幅もグリップ部分の厚みも増しており、若干ボリュームがアップしたように見えますが、よりカーボン含有率を高めた素材故か、非常に軽量で、重量面では増加していないように感じます。
左がHMグリップ、右がHMグリップⅡ。魚を掴む部分の幅が拡大されていることがわかりますね。 |
刃先の開き度合や動作の軽さ、スムースさは先代とほぼ同様ですが、形状変更されたグリップは、より自然に握りこむことができて操作性は向上したと感じます。
HMグリップ初代とⅡの比較。歯の開き度合いは同じくらいです。 |
新設計のホルスターは、グリップ本体とは異なる素材でできていますが、開口部や全面のスリットのサイズが拡大され、見るからに水抜けが良さそうで、お手入れもしやすそうですね。
ここに新たに採用されたロック機構が優秀で、軽い力でグリップの抜き差しができて非常に使い勝手がよさそうです。
軽く握ればスッと抜くことができる秀逸なホルスターは、HMグリップⅡだけの専用設計です。 |
総じて、手にした印象は非常に良いものでしたが、一点だけ不満に感じたのは、グリップのばねの反力。
個体差かもしれませんが、ちょっと反力が弱めに感じました。
もう少しバネレートが強めで刃先がシャキッと開いてくれた方が操作性がよさそうなのになと思います。
ベースモデルや前作を超えるよく練られたディティール
初代HMグリップと、そのHMグリップの元となったベースモデルである第一精工のガーグリップとの主な相違点は、以下の通りです。
- 持ち手部分はガーグリップより内寄りにすることで掴み易く、尚且つ力が入りやすい形状に。
- 挟む部分は、広がりをもたせることで尺オーバーやギガアジまでキャッチ可能に。
- グリップには、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、いわゆるカーボン含有素材を採用。
特に、3.の改良点はメリットも大きく、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を採用した本家ガーグリップに比べて、かなり軽量化されたとともに、歯の摩耗が少なく耐久性にも優れたフィッシュグリップとなっていました。
左から、ガーグリップ、HMグリップⅡ、HMグリップ。それぞれグリップ部分の形状が大きく異なっていることが解ります。 |
そのHMグリップに対して、今回リリースされたHMグリップⅡでは、更に以下のような点が改良されています。
- 左右非対称形状に持ち手部分が変更され、手の小さな方や女性でもさらに扱いやすく。
- 挟む部分の幅を広げ、2列歯から3列歯にすることでホールド力をアップ。
- グリップサイドにホルスターに留める溝を設け、軽く握るだけですっと抜けるように。
- ホルスターの水抜き穴を広げ、お手入れ時の内部洗浄が容易に。
- ランヤードがより太目の安心感あるタイプに変更。
1.については、ガーグリップから大きく改良された先代よりもさらに握りやすさはアップして、非常に扱いやすい形状になったと感じています。
左右非対称形状となったHMグリップⅡのグリップ部分は、サイドに滑り止めも設けられ、操作性は良いです。 |
また、2.は、素材の変更(CFRPのカーボン含有率がさらに上がったこと)によりより素材としての硬度が増して、歯の耐摩耗性、耐久性が上がったことで、長く愛用できるものになったことに加えて、さらにその歯が3列化されたことで、魚をホールドする性能も向上したと思います。
HMグリップⅡでは歯面が3列化されよりホールド力はUP。 |
3.4.5.は、先代HMグリップではガーグリップの内容をそのまま踏襲していたもので、致命的とは言えないものの実釣では若干の不満感を感じていたところ。
特に3.については、従来品ではホルスターに抜き差しする際、グッと力を入れていたところですが、HMグリップⅡでは柄の部分を軽く握ることでスッとスムースに抜くことができるようになりました。
握らなければホルスターにロックされた状態なので、使用感の良さだけでなく脱落防止の観点からも優れた機構ですね。
このように、ユーザーにとっては細かく気になっていたところを、まさに改良ポイントとしてきたのはさすが、よく練られているといえそうですね。
やはり素晴らしかった実釣での使用感
発売直後に購入したこのHMグリップⅡ、早速アジング実釣でも何度も使用してみました。
結果はやはり素晴らしい使用感で、文句なし、とても満足度の高いフィッシュグリップでした。
まず実釣で素晴らしいなと感じたのは、新しく採用されたホルスターとのロック機構。
大抵このグリップを使用するのは、アジが釣れた状態で左手でロッドを持ったシチュエーションだと思いますが、新しいロック機構では軽くグリップを握ることでロック解除されグリップをスムースにホルスターから抜くことができるため、片手での操作性が格段に上がり、従来品より素早くアジを掴む動作に入ることができます。
脱落防止のロック機構により、移動中に誤って抜けてしまうことがないところもいいですね。
そしてもう一つ素晴らしいなと感じたのは、新しい歯面のデザイン。
幅がよりワイドになって3列化された歯面は、魚のホールド力はなるほど格段にアップしたように感じます。
実釣では豆アジから中アジばかりになってしまい、あまり大きな魚を掴む機会はありませんでしたが、従来品のガーグリップやHMグリップでは、掴んだアジが滑って、魚のうろこを剥いでしまうことがままあったところ、このグリップではそれが大幅に軽減されたように感じます。
幅広となり歯面が3列化されたことで、豆アジ相手でも滑りにくさは抜群。魚の鱗を剥いでしまうことが減るので、魚体保護の観点からも良いですね。 |
釣りから帰ってお手入れするときに、グリップに付着した鱗の量を見れば、この性能差は一目瞭然。
HMグリップⅡの方はほとんど鱗がついていることがないため、やはり体感上だけではなく実際に滑りにくさがアップしている証左だと思います。
リリースする魚に無用なダメージを負わせないという意味でも重要ですよね。
このように、素早く操作できて、滑らず魚を掴めるというフィッシュグリップとしての基本性能部分は、従来品より大幅にアップしているように感じ、実釣での使用感は非常に満足のいくものになっていると思います。
34 HMグリップⅡ インプレッションまとめ
さて今回は34からリリースされているフィッシュグリップ「HMグリップⅡ」のインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
ベースモデルである第一精工のガーグリップはもちろん、その改良版である初代HMグリップからもさらに大きく進化を遂げて、実に使いやすいフィッシュグリップとなっており、まさにこのジャンルの中ではHMグリップⅡが決定版的な存在ではないかと思います。
HMグリップⅡは値段はお高めですが、個人的にこれまで使用してきた同種のどのグリップよりも圧倒的に使用感が優れており、購入後の満足度も最高で、自信をもっておススメできるフィッシュグリップだと思います。 |
今回のこのグリップもそうですが、このブログの過去記事で紹介したアジングライトや、超高感度グローブⅣなども含め、近年34からリリースされるアイテムは、アングラーの実釣視点でみても実によく考えられて作られているなという印象が強いですね。
いずれのアイテムも、他にはない独自性があり、個人的にも実釣において必要欠くべからざるアイテムになっているように感じます。
最近矢継ぎ早に新製品をリリースしていますが、きっと勢いがあるメーカーなんでしょうね。
そんな34からリリースされたHMグリップⅡ、お値段は少々お高いですが、個人的にはアジングを真剣にやろうという方には是非とも一度は手に取って欲しいおススメのアイテム。
この記事を書いている2023年初頭時点で、既に楽天市場は在庫店舗は2店舗だけ、Yahoo!ショッピングに至っては定価を上回るプレミア価格で転売?されている状況。
次回生産がいつになるかは定かではありませんが、気になる方は是非お早めに購入されることをおススメいたします。
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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