みなさまこんにちは。
最近ライトゲームネタばかりですが、今回もまたアジング関連です。
先日、小物類を買いに行った釣具屋さんで、DUELのアーマードSの0.2号が何故か一つだけ税別360円と超激安特価になっていたので、即バイト(笑)
一個だけこの値段だったので、お店が値札を間違えてたのかもしれませんが、コレを機に、ついに私も細糸の世界に足を踏み入れてしまいました。
ということで、今回はこのラインのインプレです。
どんなライン?
ARMOREDシリーズは、DUELからリリースされているコーティング系PEライン。
アーマードS、アーマードF、アーマードF+、アーマードF+Proと4種類のラインナップがありますが、後ろの銘柄ほど高級で価格が高くなります。
0.2号で最大ナイロン1号程度の強さです。 |
ちょっとややこしいのですが、各製品には以下のような特徴と違いがあります。
- ARMORED S
原糸スーパーPEをシリコンコーティング
-
ARMORED F
原糸スーパーPEの表面にフロロ樹脂を分散、シリコンコーティング
一般的なPEに対して25%耐摩耗性アップ
-
ARMORED F+
原糸はウルトラPE、フロロ樹脂をPE樹脂中にナノ分散
ArmoredFに対して25%耐摩耗性アップ
-
ARMORED F+Pro
原糸ウルトラPEの表面にフロロ樹脂を分散、シリコンコーティング
ArmoredF+に対して25%耐摩耗性アップ
ちなみに、「ウルトラPE」は通常のPEである「スーパーPE」より高強度な原糸で、FとF+の同じ0.8号どうしで比較してみると、F+が引っ張り強度7.6kg、Fが6.1kgと、15%程度の強度差が認められますね。
つまり、今回ご紹介するアーマードSは、シリーズ中で最も簡素なコーティングで、比較的廉価な原糸を使用しているため、価格が一番抑えられたアイテムというわけです。
製品パッケージ裏面には特徴とスペック表が記載されています。 |
どんなPEラインなのか、製品パッケージ裏面の解説から引用してみると以下の通りです。
- 比重が1.0で糸フケ減少!
- ナイロン/フロロラインのように適度なハリ・コシがあり使いやすくトラブルレス!
- 同強度のナイロン/フロロラインより細く、樹脂に覆われているため、一般的なブレイドラインより空気抵抗が少なく飛距離UP!
手にした印象
0.2号という太さのPE、実際に手にするのは初めてですが、やはり実物はかなり細いですね。
手触りはやはりコーティングされているせいでしょうか、この太さではスタンダードな4本ヨリPEラインと比較すると、明らかに表面がツルツルしていて、編み込みに触れて感じる摩擦感がありません。
ハリ・コシは確かにあるようで、同社のアーマードF+に比べるとわずかに弱いながらも、ラインが自立するほどのハリ感はあります。
では実際にスプールに巻いてみましょう。
今回購入したのは0.2号100m巻きなので、巻き上がり後の体積では1号PEライン20m分と同程度になります。
よって、下巻きを十分にした上で巻いていきます。
スピニングリールでのライン巻き取り時に問題となる糸よれを解消するため、今回も第一精工のスーパーラインマーキーを使用します。
きれいに巻き上がりました。見ての通り、ラインが自立するほどコシは強めです。 |
今回特売だったのはこのカモフラージュグリーンというカラーです。
選択肢がなかったのでコレですが、このカラーはナイトゲームではちょっと見にくそうですね。
実釣インプレ
早速このARMORED S、実釣で何度か使用してみました。
まず、巻いてみた時のハリ・コシですが、これは実釣でも確かに感じられます。
書いた直後は、ハリがありすぎてフロロのように巻きぐせが結構見られるくらいです。
ただこの巻きぐせも、しばらく使っているうちに、気にならないレベルになってきますので、特にマイナス要素ではないでしょう。
キャストフィールは細糸だけあって流石によく、0.3号の普通のPEラインに比べるとやはり飛距離は確実に出るようです。
DUELのHPによるとコーティングのため、従来品PEに比べて1割も飛距離が伸びるとか。
流石に1gジグヘッドを投げてそこまで飛距離が伸びているかは確認しづらいですが、しかし体感上は確かに糸抜けが良く飛距離面で優れていそうな気がします。
とはいえ、使っていると、なんだか0.2号の割にはちょっと太目のラインのような気がしますね(笑)。
また、一般的なPEの比重0.97に比べて若干高比重であるため、極小ジグヘッドを使用した時のラインの沈み込みも悪くありません。
好みの分かれるところですが、編み糸ではないため、潮を受けた抵抗や水切り抵抗は通常のPEに比べて少ないし、個人的には比重とこの特性は特にライトゲーム用PEとしては非常に扱いやすいのではないかと感じました。
淡水だとイイ感じにサスペンドになってくれるのでしょうが、海水だとやや浮き気味ですかね。
それでも、ラインの浮き感はやはり通常のPEに比べて圧倒的に少なく感じられますし、風の影響による糸フケの発生もマシなように感じます。
ARMOREDシリーズ共通の特徴として、非常に伸びが少ないことが挙げられますが、このラインも然りで、着底や魚のバイトといった水中の情報伝達は一般のPEに比べてもビビッド。
シーバス用にはARMORED F+やF+Proを何度か使用したことがありますが、確かにアタリは大きく鮮明に出る特徴がありますね。
DUELのHPによると、伸びは従来PEの半分以下だそうなので、コレも納得ですね。
気になる強度と耐久性
個人的にPEラインに一番期待するのは、モノフィララインに比べて圧倒的に高強度、超寿命であるところ。
なので、一番気になるのは強度と耐久性ですね。
まず、強度について、この4機種に共通するスペックは以下の通りです。
0.2号 | 0.3号 | 0.4号 | 0.6号 | 0.8号 | 1.0号 | |
---|---|---|---|---|---|---|
MAX(Lbs) | 4 | 5 | 6 | 11 | 13 | 15 |
MAX(kg) | 2 | 2.5 | 3 | 5 | 6 | 7 |
AVE(mm) | 0.08 | 0.09 | 0.11 | 0.14 | 0.16 | 0.18 |
今回私が購入した0.2号。
号数を聞くとそんなので大丈夫かと思ってしまいますが、実際はMAX2Kg、ナイロンライン1号程度の強さがあるので、アジングなどでは十分な太さです。
嬉しくはないですが、0.2号のこのラインでこんなサイズのボラも余裕で上げられます。 |
実際に根掛かりなどでラインブレイクしたこともありますが、思った以上に引っ張り強度はあります。
強度面では特に他社の銘柄に比べて優劣はないと思います。まあこんなもんですかね。
一方で気になったのが耐久性。
およそ4、5回釣行で使ったあとは、結構ラインの表面がケバケバしてきて、明らかに劣化しているのが見て取れるようになりました。
毛羽立ちを写真におさめるのはなかなか難しいですね。 |
これはDUELのアーマードシリーズ共通の特徴で、他社のPEでも大抵このくらい使用すると同じようにコーティング劣化が見られるものですが、若干劣化が早めの部類でしょうか。
しかし、コレもDUELのHPによると、コレもメリットの一つとか。ホントかなぁ(笑)
この毛羽立った状態、原糸まで劣化しているわけではなく、表面のコーティングが毛羽立ってきた状態らしいのですが、逆にこの毛羽立ちによって、その部分をカットすることでラインの適切な強度を維持できるそうです。
まあしかし、これはコレで一理あるなとも思いました。
通常のPEラインでも、おおよそ5、6回も釣行すれば、毛羽立ちとともにスピニングリールでは避けては通れない「糸よれ」がかなり進行します。
糸よれ、毛羽立ちともに、キャスト&リトリーブの繰り返しで最も使われるライン先端部分に溜まります。
私自身もそうですが、おそらくシーバスなど他ルアーフィッシングをされる方は、この先端数m部分を釣行ごとにカットする方も多いのではないでしょうか。
特に0.4号以下のPEラインの場合、頻繁に劣化部分をカットしても、ラインが細い分スプール巻き上がりの外径変化が少なく、ライン放出にさほど影響が出ません。
しかも、ライトゲーム、特にジグ単の釣りなどせいぜい先端20-30m程度しかラインを使わないので、100m巻きを一回買ったら、適切に毛羽立ちカットさえしていればかなり長期間にわたってそのラインを使い続けることができますね。
そういう意味では、この毛羽立ちによってカット時期を教えてくれるというのは、確かになるほど便利といえば便利です。
そういう意味で、耐久性はほどほどですが、適切なメンテナンスをすればかなり長寿命に使える製品だと言えそうですね。
インプレまとめ
今回はDUELのアーマードシリーズの廉価版ライン、アーマードS のインプレをお送りしましたが、いかがでしたでしょうか。
シリーズ中最も安価な製品であるためか、DUELのホームページなどでも初心者向け製品のような位置づけで紹介されていますが、実際使ってみるとコレはコレで全然アリ、むしろ消耗品としては優秀な部類に入るのでは?というのが正直な感想です。
通常のPEラインに比べてやや高比重なところ、高感度なところも実際の釣りでは非常にありがたい特性。
各社から何種類か発売されている「高比重PE」は、大抵強度や耐久性を犠牲にして高比重化を実現した残念な商品が多いですが、このラインに関してはそういった心配はないですしね。
一点だけ、このラインを使用する上で注意が必要なところを記しておくと、それは「結び」に関して。
FGノットなどをした場合、仕上げのハーフヒッチやエンドノットをする際に、丁寧に行わないとかなりの確率で表面のコーティングをボロボロにしてしまい、強度面でのウィークポイントにしてしまいかねません。
コレを回避するため、アーマードシリーズではノットの種類によらず、丁寧にじっくりと力を加えるような結び方をするよう心がけてください。
そういう弱点はありますが、その製品特性は特にアジング、メバリングなどライトゲームに最適。
酷評される方もいらっしゃいますが、製品特性を理解して使えば、非常にパフォーマンスの高い良ラインだと思いますので、是非手にとって実際に使ってみてください。
特に0.2号はディープレンジまで探るアジングには最適ではないでしょうか。 |
長い目で見たコスパを意識する方にはオススメです。
この記事でご紹介したARMORED Sはコチラです。
なお、ライトゲーム向けPEラインにそこまで引っ張り強度を求める方は少ないかと思いますが、より高強度、高耐久を求めるなら、値段はかなり高いですが、同じ特徴を持ちながらより高強度な原糸とコーティング方法用いたアーマードF+Proもオススメです。
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