みなさまこんにちは。
最近再びアジングにハマっています。
昨年の暮れごろにちょっとだけやってみて、何匹か釣れて、楽しかったのですが、年始になるとオフシーズンに。
それ以降はメバリングと、本職のシーバスばっかり行っていたのですが、秋になってまた良いシーズンになってきたということで、再びアジングにチャレンジしてみることにしました。
アジングにおいても、これまでずっとラインは使い慣れたPEばかり使用してきましたが、ものは試し、一度使ってみようと、今年は自身初のエステルラインを複数購入してみました。
今回は、このラインのうちの一つ、YGK チェルム アンバーコード SG D-PET のインプレッションをお届けしたいと思います。
どんなライン?
「よつあみ」の名称で多くの人から愛用されている釣り糸メーカー、YGKからリリースされているライトゲームシリーズブランドが、チェルム アンバーコード。
その中で、今回ご紹介するSG D-PETは、同じシリーズのSG S-PETと比べてしなやかさが特徴となるエステルライン。
どんなラインなのか、メーカーの解説文を引用してみましょう。
最適化を施した至極のPETライン Hi potential チェルムアンバーコード SG D-PET
0.25号において、S-PET糸径0.088mmに対し0.085mm、破断伸度18%に対し19%。
Ave強力0.61kgfと、直線強力はS-PETに劣るものの単純結束強力は0.60kgfとなり直線・結束強力比率は99.4%に達しS-PETを凌駕する糸質・糸径安定性を誇ります。
この安定性がセンシティブゲームでの不意のラインブレイクを抑制しアングラーの研ぎ澄まされた感覚に見事に応えます。
更に特筆すべきは、LZP糸質改善技術によるそのしなやかさです。
エステルラインの概念をも打ち崩すしなやかさが、巻きグセ・チヂレを抑制しラインに直線性を与え、飛距離と感度を劇的に向上しストレスフリーな釣りの展開が可能となりビッグアドバンテージへと導きます。
(YGK チェルム アンバーコード SG D-PET 製品サイトより引用)
スペックは下表のとおり。
私の購入したのはクリアカラーは、見やすい色付きの失透ピンクカラーのものより、各号数とも強度が0.1ポンド高くなります。
号 | MAX lb | MAX 強度 | 巻き |
0.2 | 1.1 | 453g | 200m |
0.25 | 1.4 | 589g | 200m |
0.3 | 1.7 | 725g | 200m |
0.4 | 2.1 | 907g | 200m |
0.5 | 2.5 | 1088g | 200m |
ちなみに、200m巻のスプールは中間の100m部分で左右が分離された形で、ちょうど100mだけ巻きたい人などにも便利なものになっています。
各号数とも、販売価格は税込で1760円ですが、以下リンクのような通販サイトでは、4割引きくらいの割引価格で売られているお店も多いですね。
実店舗も身に行ってみましたが、明らかに通販の方が実売が安かったです。
手にした印象
はじめてのエステルは、初心者でも安心して使える太さの0.3号を購入してみました。
エステルラインは硬く巻き癖が付きやすく扱いづらいと聞いていたため、多少身構えていましたが、このSG D-PETの初めて手にした印象は「ナイロンラインそのもの」といった感じ。
もちろんナイロンよりは若干ハリが強く、フロロに近い感じもありますが、それでも想像していたよりもずっとしなやかです。
触れた感じでは、結構以下のラインに近いように感じました。
早速、夢屋カスタムスプールの1000番サイズに巻いてみましたが、巻き上がり後は手を離すと多少パラパラとラインが解けて出てくるものの、想像していたよりずっとスプールへの収まり感も良い感じ。
同時期に購入した、SG S-PETの方は、糸を触った感じも引っ張った感じも、スプールに巻いてみた感じも明らかに「硬い」という印象でしたが、それに比べると同じエステルでもD-PETの方は明らかにしなやかですね。
0.3号で1.7LBという強度は、同号数のナイロンやフロロに比べても同じ太さ比では強めの部類に入ると思いますが、両手でラインをつかんで力を入れると、あっけなく切れてしまう強度です。
まあ、グラム数に直すとだいたい770g程度なので、そんなものですかね。
エステルだから弱いというわけではなく、このくらいの太さなら仕方ないことだと思いますが、ライトゲームではなかなかライン限界強度の重量の魚を釣ることは無いので、問題なかろうかと思います。
一般的なアジングロッドで600gペットボトルをリフトすると、折れそうで怖いくらい曲がるものなので、0.3号1.7lbという強度は、静荷重なら結構ロッド限界に近いくらい曲げこめる重量と同じくらいの強さ。
そもそも、30cmクラスのアジでも、平均重量は200g台なので、0.3号の強度があればアジング程度であれば十分すぎるくらい余裕があるといえるでしょう。
引っ張った時の感覚は、ナイロンより伸びが少ないフロロやナノダックスよりもさらに伸びは少ない印象ですが、同じエステルのS-PETに比べるとやや伸びるこのD-PET、少し粘った後にプツっと切れるような感じで、耐ショック性は高そうだと感じました。
ただ、何度か切断実験をしていて気づいたのですが、切れない程度の負荷を掛け続けると、ラインがやや伸びて、そこからナイロンのようには復元しない、つまり、復元力に乏しいように感じました。
これはS-PETでも同じ印象だったので、おそらくエステル全般的な特性だと思われます。
この特性故に、根掛かりなどでラインを強く引っ張り続けた後などは、傷よりも伸びのチェックを忘れずに行って、劣化したなと思った部分は切ってしまった方が良いと思います。
あと、ロッドのガイドにラインを通して、強い負荷を掛け続けると、特にティップ付近のガイドとよく擦れる部分がちりちりにちぢれ気味になることが分かりました。
おそらくこれもエステルライン全般の特性で、摩擦熱にはそれほど強くはないみたいですね。
実釣インプレッション
初エステルを携えて、ナイトゲームと、これまた初めてとなるデイゲームにもチャレンジしてみました。
まず、キャストフィールですが、やはり0.3号という細糸だけあって、0.6g程度のジグヘッドでも非常によく飛びます。
同号数のPEラインと比べてもよく飛んでいるような印象です。
PEラインだと、ライン放出時にスプール内でラインどうしの摩擦が生じがちなのと、ルアーが飛行中にラインが風に引っ張られて失速することがままありますが、それらが軽減される分、飛距離が出るのかもしれませんね。
ルアーが着水した後の水への馴染みは非常にいい感じ。
PEラインで軽量ジグ単を使用した時は、どうしてもラインが遅れて引っ張られて沈んでいく感じがぬぐえませんが、 エステルラインは比重1.38なので、ジグヘッドとラインがいい感じに潮と同調して沈んでいく感覚です。
この使用感にはかなり感動しました。
PEラインではどうしてもリグ先行で垂直に近い形で沈んでラインの軌跡が上方向に撓み、逆にフロロだと比重が重すぎるためライン軌跡が下方向に撓む形になるのですが、エステルだとその撓みが少なく、ちょうどいい感じにジグヘッドとロッドティップ間のライン軌跡を直線に近い形にできそうです。
このリグの軌道が非常に重要なところで、例えばPEラインのように劇的にしなやかなラインの場合、いくら低伸度で感度が良くても、撓みがあると魚のアタリはまず伝わってきません。
それは、ラインが下に垂れる形で撓んでしまうフロロにおいても多かれ少なかれあると思います。
それらに比べてリグとの間の撓みを比較的少なくできるエステルは、ラインの伸びは多少あるものの、比較的ダイレクトにアタリは伝わってきます。
なるほどアジングする人の多くがエステルラインを勧める理由がよくわかりました。
アジの回遊レンジを探りあて、そのレンジをキープすることがアジングの肝だと思っていますが、このラインを使えばそのような釣りが簡単にできそうですね。
リグが沈んでからのジグヘッドの存在感を感じるインフォメーション性もなかなかのもの。
細かいシェイク等をした時に、0.6gジグヘッドでも十分存在感を感じることができます。
もちろん、単純な伸度の比較で言えば、PEラインが3.5%でエステルが21%なので、明らかにPEラインの方が感度は良いはずですが、先述の通り、海中におけるラインとリグとの軌道の直線性がエステルの方がはるかに高いためか、ジグヘッドの存在感に対する感度は高いです。
また、ラインが撓むと感覚が無になってしまうPEとは異なり、エステルの方はフォール中でもジグヘッドの存在を感じることができ、水中でのリグの状態をイメージしやすい。
この感覚はフォールでのバイトが多くなるアジングでは絶対的なアドバンテージといえそうですね。
大げさではなく、オカッパリジグ単のアジングでは最強のラインと言えそうです。
YGK チェルム アンバーコード SG D-PET インプレッションまとめ
さて今回は自身初購入となったエステルライン、YGK チェルム アンバーコード SG D-PETのインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
まだエステルラインは2種類しか使ったことが無いため、製品個々の特性などはそこまで分かってはおらず、どちらかというと他のラインと比べたエステルライン全般の特性についてのインプレになってしまいましたが、このSG D-PET、非常にしなやかでナチュラルな使用感でありながら、しっかりエステルの良い特性を持ったラインです。
そういうわけで、これまでナイロンやフロロを使った事がある人にとっては、初めてのエステルラインとしても非常にとっつきやすいのではないでしょうか。
これまでPE一辺倒だった私にとっては、エステルラインを使うことはやはりモノフィラライン故の強度面での不安等もありました。
しかし、それを補ってあまりあるほどの操作性、インフォメーション性の高さは、特に縦の探りも多くなるアジングでは絶対的な強みがあると感じました。
ちなみに、このラインを使い始めてから、釣果の方は大幅にUP。
それまで毎回単発で1匹つれればよい方といった感じでしたが、このラインに替えてからはボーズなし、連発もあり、そこそこ良型も釣れるようになりました。
やはり上で述べた通り、リグとラインの軌道を一直線に近づけることが出来るため、釣れる潮を探しやすくなったこと、そして海中のリグの存在感を感じで適切に動かせる、あるいは動かさずレンジキープさせるようにできるようになったことが、釣果UPに繋がった大きな理由だと思います。
というわけで、個人的にはおそらくアジングは今後このSG D-PETばかりリピート買いして使う事になると思います。
これからアジングを始める方にも、これまで他のラインを使ってアジングをされていた方にも、絶対的におススメできるYGK チェルム アンバーコード SG D-PET。
バキバキ硬めの使用感が好みの方は別銘柄の方が良いかもしれませんが、エステルの中でも素晴らしい使用感で番人受けするラインだと思いますので、気になる方は是非使ってみてください。
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