みなさまこんにちは。
私は個人的に、買い物をする時には長い時間かけて購入対象を調べるクセがあるためか、ロッドやリールといった比較的高額な釣り具に関しては、あまり買ったことを後悔したり失敗したという記憶がありません。
普通に考えると、気に入ったから、必要だから買うというのが一般的な購買行動だと思いますので、誰しも自分の買ったタックルを貶すことは少ないのかとは思いますが。
しかし、どんなタックルでも、長い期間じっくり使い続けていると、購入時よりもそのタックルの良い点悪い点が見えてきて、冷静に評価をすることができるようになるものです。
ということで、今回は、ここ3年間で購入したソルトルアーロッド(スピニングモデル)について、それぞれじっくり使い込んでみた上で、個人的に選んだベスト3のロッドをご紹介したいと思います。
エントリー対象のロッド一覧
ちなみに、対象期間内に購入したロッドは以下の12本(購入順)です。
メバル用ロッドなども含まれますが、一応全てシーバスのルアーフィッシング用として使うために買ったものです。
- シマノ '17エクスセンスインフィニティ S906ML/RF
- シマノ '17エクスセンスインフィニティ S906M/RF
- シマノ ボーダレス ショートスペック 180L-T
- シマノ ボーダレス ショートスペック 260M-T
- ヤマガブランクス ブルーカレント93 TZ/NANO
- ヤマガブランクス ブルーカレント83 TZ/NANO
- シマノ '16 ソアレ エクスチューン S76UL-T
- ヤマガブランクス バリスティック92ML TZ/NANO
- シマノ '19エクスセンスジェノス S87L+/F
- シマノ '18エクスセンスジェノス S810ML/R
- ヤマガブランクス ブルーカレント85 TZ/NANO
- シマノ '18ワールドシャウラ2831R-2
私は大阪府在住で、シーバスに関しては遠征の釣りなどはあまりせず、普段の釣りは大阪湾の湾奥干潟、オープンエリアで、ウェーディングでシーバスを狙うことがほとんどです。
そのため、ヘビーカバーの釣り、沖堤での釣り、流れのある河川の釣り、深場の釣りなどをすることは滅多になく、上記ラインナップを見ていただければわかる通り、シーバスタックルとしてはライト目なロッドにかなり偏っていますね。
ホームグラウンドが都市部で魚がスレまくったフィールド、しかも湾最奥部でアベレージサイズも小さいということもあって、必然的にこのようなラインナップになっています。
ランキングベスト3
では上記ロッドの一覧の中から選んだ、個人的ベスト3を順に発表したいと思います。
第3位 シマノ '18エクスセンスジェノス S810ML/R
3位はジェノスのRespect the Sancutuary 810。
ややスロー気味のテーパーに非常に細身のブランクス、そしてややショート目のリアグリップが特徴のレギュラーアクションのロッドですが、一本でさまざまなシーンに対応を迫られる東京湾での釣りシーンをターゲットに開発されたこのロッドは、適応可能なシーンや対応するルアーの幅、ウエイト幅も広いオールラウンダー的なところが魅力の一つ。
手にした感じはシャキッとした背筋を感じ、キャストにおけるルアーの射出感は爽快そのものですが、一方で魚が掛かれば胴まで大きく曲がり込み、バラしを軽減してくれるとともに魚のヒキを存分に味わえる味付けはジェノスシリーズ中でも随一と思える出来栄えで、特にミノーやシンペンをメインとしたプラッギングには最高の一本だと思います。
一般的にハリ感が強いシマノのフラグシップシリーズの中でも、ややしなやかな調子は長時間キャストを続けるシーンでも体への負担が少なめで、回遊待ちや潮待ちで長時間の連投を余儀なくされるウェーディングには適したロッドと言えますね。
極細糸、マイクロルアーを扱う厳寒期やバチパターンの時期には多少オーバーパワー気味ですが、それらを除いた6月〜12月前半は、あらゆる状況に適応できるメインロッドだということで、3位入賞です。
あえて不満点を挙げるならば、現行ジェノス中ではしなやかな部類に入るものの、もう少ししなやか寄り、かつスロー寄りのアクションでもよかったかな?というところ。
今ではすっかり無くなってしまった、初代エクスセンスのFlexPerformanceのような、まるでムチのような躾のロッドだったら本当に100点満点、申し分なかったのですが。
第2位 ヤマガブランクス ブルーカレント85 TZ/NANO
2位はブルカレ85 TZ/NANO。
こちらは1本でなんでもできてしまう、ライトゲームロッドのオールラウンダーで、シーバス専用ロッドではありませんが、堂々2位のランクイン。
全体的にシマノロッドよりもハリ感は抑えられており、どちらかというとパツパツ系ではなくしなやか寄りの仕立てのロッドながら、決してダルさは感じさせず、相反する要素であるハリと感度のバランスが絶妙に仕立てられたロッドです。
自重わずか80gと超軽量であるため、一日中振り続けても全く疲れ知らずで、特にシマノのC2000サイズ(1000番系)リールとの相性は最高。もちろんC3000サイズも使えますが。
8.5ftのレングスとこの軽さは、釣りの最中のさまざまなロッド操作が非常にしやすく、特に厳寒期やバチ抜け、マイクロベイトのシーズンに多用する小型軽量プラグの操作感は特筆モノです。
上はPE1号+Mランクの#4フックくらいまで使えますが、0.4号程度の細糸+#12の細軸フックでも、適切なドラグセッティングをしていれば伸ばしてしまうことなく使えます。
負荷がかかればベリーからしっかり曲がり胴まで入るレギュラーアクションで、適合ウエイト内であれば使うルアーの種類は問わないタイプですが、その絶妙なハリ感から、特にシンペンなどを使った、流れを感じる巻きの釣りには最高にマッチするロッドです。
もう一つこのロッドの大きな特徴として挙げられるのは、魚とのファイト時のコントロール性の高さ。
このロッドで魚を掛けてみればわかるのですが、驚くほど魚がエラ洗いしないですし、不思議と落ち着いて魚とのやりとりができ、またロッドパワーはさほど強くはないにもかかわらず魚の寄りが早いです。
この辺の特徴は、シマノロッドから持ち替えると非常に顕著に見て取れますね。
このロッド自体に不満点は一切ないのですが、あえて挙げるとしたら夏、秋のシーズンには若干パワー不足であること。
このロッドのパワー感は、使用するシーズンは12月下旬から5月下旬、低水温期に向いていて、この期間に使うロッドとしては本当に100点満点なのですが、シーバスの引きがパワフルになり大型がよく出るハイシーズンや、比較的重めのバイブレーションプラグを多用する夏のデイゲームなどにはやはりアンダーパワーです。
できればヤマガブランクスには同じコンセプトで、この時期に対応できるロッドのバリエーションを出して欲しいところですが、最近のヤマガはなぜかLクラスやMLクラスのシーバスロッドを次々に廃盤にしているので、選択肢がないところが残念なところ。
パワー的に相互補完関係にあって、性格的に一番近いロッドといえば、バリスティックの86M TZ/NANOでしょうか。
しかし私のホームグラウンドでは、ちょっとオーバーパワーなんですよね。
ヤマガブランクスには是非とも次期モデルで、バリスティックTZ/NANOでMLクラスの8ft台ショートロッドを作って欲しいものです。
第1位 シマノ '18ワールドシャウラ2831R-2
堂々の1位はワーシャ2831R-2!
またまたオールラウンドロッドですが、1位になった最大の理由は、その絶妙なパワー感。
カタログスペック上では適合ルアーウェイトは5〜15gと表記されており、これだけをみるとシーバスには向かないのじゃないかと想像される方も多いかと思いますが、実際のところはオーナーの多くが言われているように、30g程度までのルアーを余裕で扱えます。
シマノシーバスロッドに例えるなら「やや柔らかめのML」程度のパワー感。
これが、私の普段通っている湾奥干潟の釣りに見事にマッチしてくれるのです。
3位のジェノス810や2位のブルカレ85TZ/NANOも素晴らしいロッドですが、いずれもそのロッドが活躍してくれる時期が1年で見るとそれぞれシーズン後半、前半に限られています。
しかしワールドシャウラ2831R-2は、上記2本がカバーするシーズン両方を1本でカバーしてくれる、通年のオールラウンダーともいえるロッドなのです。
もちろん、2月、3月の厳寒期の釣りではブルカレ85が、10月や11月のランカー狙いの釣りではジェノス810の方がより適しているのは間違いありませんが、一本でカバーできる適応範囲の広さはやはりワーシャの大きな強みだと思います。
また、3位と2位の2本にも共通する部分ですが、この2831R-2は、ハリのあるロッドが多いワールドシャウラのラインナップの中ではやや独特なしなやかさ、ダルさを兼ね備えたロッド。
1パワーであるため、その兼ね合いもあるのかもしれませんが、キャストフィールはバスロッドの延長線的なものをイメージさせる2752や2832とはやや異質で、どちらかというとネイティブトラウトロッドのような、どこかしなやかなしなりが強調されたところが2831の大きな特徴。
その性格故に、やはりこのロッドも投げ続けても体への負担が少ない、粘りの釣りに向いたロッドなのは間違いありません。
オカッパリに使ってもいいのですが、しっかり曲がる胴にウエイトを載せてキャストするスタイルが似合うロッドなので、下半身に自由度が少ないウェーディングの釣りでも投げつづけやすいということもポイントが高い点です。
自重は117gと、シーバス用に使うロッドとしては最軽量の部類。
全長は8.3ftとやや短めなので、シーバス用としては遠投性能がイマイチなのではないの?と思われそうですが、大口径で独自のガイドセッティングはシーバスのスタンダードであるPE+リーダーのラインシステムとも非常に相性が良く、その糸抜けの良さから、飛距離は一般的な8ft台後半ロッド並。
また、その短さと適度な長さで取り回しの良いカーボンモノコックグリップは、感度面でも優れており、さほどソフトティップというわけでもなく特段食い込みがいいわけではないレギュラーアクションのロッドながら、アタリがあれば即反応できる即応性の高さにも繋がっています。
そういうことで、専用品ではないのですが、ワールドシャウラのラインナップ内ではもちろん、複数のシーバスロッドと比較しても、「湾奥でのライト目なシーバスフィッシング」をターゲットとするなら、まさに最適な一本で、個人的にも非常に使用頻度が高いロッドになっています。
釣り方としては、このロッドもミノーやシンペンを中心としたプラッギングに適していますね。
また、全長が短く操作性がいいため、トップにも適していると感じています。
このロッドも、性能面や釣趣面ではなんら不満はないロッドで、多分折れたりなくしたりしてもリピート買いするであろう一本なのですが、あえて不満点を挙げるとしたら、#1ピースの方が#2ピースよりわずかに長いところでしょうか。
移動時、収納時など、#1のガイドの先端が#2より飛び出しているため、変にぶつけてトップガイド付近で折れてしまわないかヒヤヒヤしています。
ワン&ハーフくらい大きく突き抜けてるとそれはそれで気にならないのですが、ほんの6、7mmと微妙に#1が長いのが、かえって気になってしまいますね(笑)
ランキングまとめ
ということで、今回は最近3年間で購入したロッドの中からベストと思える3本をチョイスしてみましたが、いかがでしたでしょうか。
もちろんこのランキングは、個人的なインプレッションによるもので、想定する釣り場や釣りのスタイルによって大きく変わってくるものなので、各ロッド自体の優劣を反映したものではありません。
おそらくシーバスロッドとしてのスペック、感度やキャスタビリティ、強さ、軽さといった各種性能面では、候補の中ではエクスセンスインフィニティが最良のロッドなのでしょうが、私の個人的な実釣スタイルが長時間、魚の釣れるタイミングを待ってウェーディングでキャストを続ける待ちの釣りメインであるため、ハリ感の強いロンググリップの9.6ftは短時間釣行ならいざしらず、若干体への負担が大きく感じられるんですよね。
もし持っているインフィニティが9.6ftでなく9.0ftだったら、この辺りの評価も少し変わっていたのかもしれませんが、今回ランキング3位内に入ったお気に入りのロッドはいずれもしなやか系で疲労感が少ない、いわば疲れやすいオッサン好みのものばかりですね。
みなさんが釣りをされる地方ではどうなのかわかりませんが、私がホームとする兵庫県の湾奥サーフでは、春夏秋冬それぞれのシーズンでベイトも変わりそれに合わせて適した釣り方も大きく変わります。
そのため、特に12月後半〜翌年5月下旬と、6月〜12月前半では使用するタックルバランスが大きく変わります。
今回のランキングで言えば、2位のブルカレ85が前者の期間を、3位のジェノス810が後者の期間をうまくカバーしあう関係で、その端境期を含めて1位のワーシャ2831が、最適とまでは言えないものの、両方の期間を広くカバーしてくれるロッドといった感じになっています。
個人的にはいろいろ試した結果たどり着いた3本といった感じなので、当分このランキングは変動しないでしょうし、今のところ新しいロッドも欲しいものはありませんが、上でも書いている通り、ヤマガのバリスティック次期モデルが発表されて、もしMLクラスのショートロッドが出るようなら、きっと飛びついてしまうんだろうなぁ。
ということで、今回の結論。
湾奥、ウェーディング、シャローのシーバスゲームで使うワールドシャウラは2831R-2で決まり。
河川、ビッグルアー、パワーゲーム、バイブレーションルアーを多用する釣りで使うなら、2832RS-2がベスト。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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