みなさまこんにちは。
今回もロッド、ワールドシャウラに関する記事です。
先日、以下の記事で、直近3年間にシーバス用に購入したロッド12本の中から最も気に入った3本のロッドをご紹介しました。
この記事でも書いていた通り、私が普段釣りする場所はほぼ、都市部近郊の湾奥干潟と湾奥サーフ、年中釣り人が入れ替わり立ち替わり訪れてはルアーを投げるポイントなので、魚はスレっからしで、アベレージサイズは小さめというフィールドです。
今の保有ロッドのラインナップはそのフィールドであれば年間どんなパターン、シチュエーションでも全てカバーできるのですが、言い方を変えると似たようなキャラクターのロッドが結構多いです。
そんな中で、個人的に一番良いと思ったロッドは、シーバス専用ではない汎用ロッドのワールドシャウラだった訳ですが、やはり良いものは良い!ということで、今回は、湾奥でのシーバス釣りに使うなら、どのワールドシャウラが適しているのか、また、あえてワールドシャウラを選ぶ理由とその魅力について、ご紹介したいと思います。
個人的にスピニングタイプしか使わないため、スピニングロッドメインの記事になりますが、ご容赦ください。
ワールドシャウラの型番の見方
慣れた人にはわかりやすく覚えやすいのですが、初めての人にはわかりにくいと言われるのがワールドシャウラの型番表記。
以下ではまず、ワールドシャウラの各モデル名を理解するために、型番表記の見方を説明したいと思います。
ワールドシャウラでは、各モデルのスペックを以下の通り数字と英字で表記します。
2 8 3 1 R - 2
① ② ③ ④ ⑤
①はロッドの種類 1=ベイト、2=スピニングです。
②はロッドの全長(フィート)を表します。シマノの2020年フリースタイルカタログでは、
「前がフィート、後ろがインチを表します」
と記載されていますが、これは誤りで、正しくは「フィート単位」の表記です。
つまり、75と表記されている場合、7.5ft。1ftは12inchなので、これは7'6"となります。
③はロッドのパワー表示で、大きい数字ほど強い竿になりますが、同じワールドシャウラどうしでもベイトとスピニングで異なるパワーランクとなっており、スピニングの1番はL+パワー、2番はML+パワーであるのに対して、ベイトでは1番がML+パワー、2番はM+パワーと一段強くなっています。
また、いずれも他のバスロッド表記に比べて、「+」と半パワー強くなっているところが特徴です。
④はブランクスのテーパー表記で、以下画像(シマノフリースタイルカタログから引用)の通り、一般的にルアーの操作性が高いとされる先調子のFFから、ノリがよくリトリーブ主体の釣りに良いとされる胴調子のSSまで、5段階の表記となっています。
近年はテーパー(デザイン)とアクション(調子)は別物とする解説が多いですが、シマノではテーパー≒アクションとしているようですね。
⑤は継数で、通常のワールドシャウラでは、ワン&ハーフモデルとセンターカット2ピースモデルは「2」、バット交換可能モデルや超ロングレングスでは「3」になっています。4本継や5本継のドリームツアーエディションなどでは「4」や「5」になりますね。
湾奥のシーバス釣りに適したワールドシャウラとは?
旧ブログでも同じような内容の記事を書いていますが、現行ワールドシャウラでショアからの湾奥シーバス狙いに適した標準的なスピニングモデルといえば、間違いなく以下の3本でしょう。
- 2831R-2
- 2752Rー2
- 2832RS-2
上の「ワールドシャウラの型番の見方」 に照らすと、それぞれ8.3ftのL+パワーレギュラーアクションと、7.5ftのML+パワーレギュラーアクション、8.3ftのML+パワーレギュラースローアクションのモデルだということがわかりますね。
ちなみに、ワールドシャウラのパワーは、同じ表記どうしでもレングスが長くなると多少パワーアップする傾向があるため、2752よりも2832の方が若干強めのパワー感になります。
このパワー感、シマノの現行モデルのシーバスロッドに例えると、それぞれレングスやアクションは全く異なる竿ですが、2831R-2は、エクスセンスジェノスのS87L+/F DarkForce87と同じくらいで、2832RS-2がエクスセンスインフィニティ S906M/Rと同じくらい、2752R-2がそれよりわずかにパワーが落ちて若干ML寄りになるといった感じです。
シマノによると2パワーはML+のパワーとされていますが、実際に使ってみると、ほぼシーバスロッドMクラスと言って差し支えないパワー感ですね。
そのため、普段MLのシーバスロッドを使っていて、若干パワー感が足りないと感じている人や、Mのロッドを使っているような人、ウェイキーブーやバーストアッパー、ストリームデーモンのような大型ルアーも投げるという人には2パワーもおすすめなのですが、12cm以下のミノーや小型シンペンを使ってPE1号以下のラインを多用するような都市部湾奥での釣りでは、オーバーパワー感は否めません。
また、2パワーでは若干ハリが強く、湾奥で多用する小さめのルアーを長時間投げ続けるのは体への負担もやや大きいです。
そういうこともあって、湾奥のシーバスフィッシングにワールドシャウラを検討されている方には、2831R-2がダントツでオススメです。
なお、ワールドシャウラをシーバスフィッシングに使おうとされている多くの方が悩むであろう、2831と2832どちらを選ぶべきかという問題については、以下の記事でその使い分け、選び方の目安を書いていますので、宜しければご覧になってみてください。
シーバス釣りにワールドシャウラを選ぶ理由
各社から専用ロッドが多数出されているにもかかわらず、さまざまな魚種の釣りでワールドシャウラは支持されています。
その人気の秘密がどこにあるのか、これまで長年、何種類かワールドシャウラを使ってきた経験を元に記したいと思います。
まず結論から言うと、ワールドシャウラの魅力といえば、以下のようなポイントが挙げられるでしょう。
- キャスタビリティが高い
- 高感度
- 汎用性が高い
- 軽く・強い
- 弾きにくくバレにくい
- 経済的
以下では、上記6項目それぞれについて解説したいと思います。
キャスタビリティが高い
ワールドシャウラのキャスタビリティに関して、「ワールドシャウラの8ft台の飛距離は10ft台のそれに匹敵する」なんて言われたりします。
実際に使っていると、流石に10ft台と比べてより飛ぶとまでは思いませんが、感覚的にロッドレングスプラス1ft分程度の飛距離は出ていると思います。
なぜこれほどよく飛ぶか、その秘密はやはりガイドセッティング。
ワールドシャウラでは、昨今のロッドのトレンドに反して、大口径のガイドでガイド数が少なめ(標準的)というセッティングに拘っています。
このセッティングは昔から、各番手で一本一本、監修者の村田基さんがラインの放出を確認して決めているそうです。
一般的なロッドでは、ティップ2番目からバットに配するガイドは、ガイドメーカーである富士工業からセットとして販売されるものを採用することが多いですが、ワールドシャウラは番手によっては最適解を導くため、KガイドとKRガイドなど異なる種類を搭載したりと、ガイドセッテイングに関しては非常にこだわりがあるようですね。
このこだわりのセッティングから、特にラインシステムを組むルアーフィッシングなどにおいても、非常に糸抜けがよく高いキャスティビリティのロッドが生まれているのだと思います。
ちなみに、シマノ公式HPやカタログに表記された「適合ルアーウエイト」について、私はこれまで1パワーと2パワーしか使ったことがないため、0パワーや3以上のパワーについてはわかりませんが、キャスト可能な最大ウエイトは少なく見積もってもカタログ表記の1.5倍以上、実質は2倍程度のウエイトであれば、全く余裕でキャストできます。
これは、多くのワールドシャウラユーザーが口を揃えて言われているところで、なぜメーカーとして控えめな表記にしているのか理解できません。
カタログ表記の2831R-2の「5〜15g」という適合ウエイトを見て、シーバス用には弱すぎると思われて2832RS-2を選ぼうとされる方も多いと思いますが、実質は「5〜30g」が適合ウェイトであると理解してもらってまず間違いないと思います。
高感度
ワールドシャウラは一度使っていただければわかるのですが、非常に高感度。
ガイドに通したラインを軽く指で弾くと、まるでギターの弦を弾いたかのように、その振動が手元にビンビンと伝わってきます。
もちろんこの高い振動伝達力は、現行ワールドシャウラのロングタイプから採用されたカーボンモノコックグリップの恩恵によるところも大きいと思いますが、旧世代のレッドタイプでも感度の良さは十分にありました。
その感度の良さの秘訣は、ワールドシャウラ独自のピース構成。
実釣でよく高感度、ハリがあると評されるワールドシャウラですが、実はその素材に関しては、ティップ部分には低弾性カーボンが使用されていて、いわゆる高弾性カーボンが使用されている部分はバットセクションだけ。
しなやかで粘りあるティップの振動を、キンキンのバット部分で拾って増幅させているという仕組みなのです。
この振動増幅力は、センターカット2ピースモデルよりも、ワン&ハーフモデルでより顕著に感じることができますが、この適材適所の素材の使い方によって、感度の良さだけでなく、バットパワーの強さも得ているわけですね。
なお、現行モデルを買ってふと気になったのがブランクスの継ぎ目。
従来モデルや、他のルアーロッドでは詰め物がしてあるバットセクション先端に、何も詰め物がされていないのです。
どうやらこれも、現行モデルで改変された箇所のようで、中空構造そのままにすることで、より振動伝達をよくしているようですね。
コスト面では不利で、ソルトで使用するとどうしても痩せが気になってしまいますが、頑なにコルク素材をグリップに使っている点も、高い振動伝達力を支えている要素の一つです。
汎用性が高い
もともとワールドシャウラは汎用、フリースタイルのキャスティングロッドなので、汎用性が高いのは当たり前。
やりたい釣りにパワー、レングスさえ適していれば、大抵のシーンで高いレベルでその釣りに適応してくれます。
例えば2831R-2などは、シマノ公式サイトによると、以下の魚種に適合するとされています。
- ザンダー
- ビッグトラウト/ボートトラウト
- ボートシーバス/シーバス
- ネイティブトラウト
- クロダイ
- タチウオ
- エギング
ルアーの代表的な対象魚を挙げているのだと思いますが、2831R-2を例に、湾奥シーバスだけに焦点を当てても、春先〜初夏のバチ、マイクロベイトパターンから、秋〜初冬のサヨリパターンまで、ほぼ年間を通じて幅広い釣りに適合してくれます。
さすがに湾奥といえども、太糸を使って80クラスが出る秋のサヨリパターンなどでは、ワンランク上のパワーの2832RS-2の方が適しているように思えますが、それでも釣行スタイル、釣行シーンに合わせてロッドを替えるのが当たり前のようになってきた昨今のシーバスシーンでは、1本でこれだけ幅広い釣りに対応できる適応能力の高さは貴重だと思います。
一方、餌釣りの世界で使えるシーンを想像してみると、サーフや波止からの10号以下のオモリを使ったちょい投げ、ぶっ込み釣りやズボ釣りをするのにも適していますし、もちろんサビキ用としても手頃、テンヤを使った太刀魚なんかにもいいですし、海上釣り堀で50cmクラスの真鯛・シマアジを狙うのにも適しています。
こんな風に、一本でカバーできる釣りの範囲が非常に広いところが、大きな魅力の一つですね。
軽く・強い
ワールドシャウラは現行モデルになって、大幅に軽量化されました。
先代と現行で同一型番が存在する2752R-2、2832RS-2では、下表の通り約20%も軽量化されており、モデルチェンジによって非常に軽いロッドになったことは明らか。
型番 | '12レッドモデル | '18スーパーレッドモデル | 重量差(%) |
---|---|---|---|
2752R-2 |
137g | 110g | -27g(-19.7%) |
2832RS-2 | 155g | 125g | -30g(-19.4%) |
この軽量化により、より使いやすいロッドになったことは間違いありませんが、最先端のロッドに比べるとまだまだ「超軽量」とは呼べないことも確かです。
その理由は、ワールドシャウラが単に軽いだけでなく、強さも追求したロッドであるから。
上記「高感度」の項でも書いた通り、ワールドシャウラのバットセクションには高弾性カーボンが使用されています。
皆様もご存知の通り、高弾性カーボンは硬いためハリがあり感度が高い、しかし一方で粘り強さや破断強度は低弾性カーボンに大きく劣るため、高負荷時にロッド全体で機能する際にはこのバット部分がウイークポイントになりかねません。
しかしワールドシャウラの場合は、この高弾性カーボンを使用するバットセクション部分を、細身であっても非常に肉厚に作ることで、強度面での不安感を払拭しています。
これが、ワールドシャウラが実用上でも非常に強いロッドであること、また「最軽量」ロッドとはならないことの理由の一つです。
最近はあまり話題として聞かなくなりましたが、3パワーのワールドシャウラ(旧15103R)で25Kgのアカメをキャッチした話とか、0パワーの2750FF-2で16kgのエイをキャッチした話とか、数々の伝説があるワールドシャウラの「強さ」には、抜群の信頼感がありますね。
かくいう私も、旧レッドモデルの2832RS-2では、河川の護岸で釣った70cm以下のシーバスはほぼタモを使わずごぼう抜きしていました。嘘くさい話ですが本当です(笑)
弾きにくくバレにくい
一般的にハリのあるロッドでシーバスを狙った場合、アタリがあった際にシーバスを弾きがちであったり、ファイト中にエラ洗いによりバレやすかったりすることが多いものですが、上述の通り、ワールドシャウラのティップからベリーにかけては、低弾性のカーボン素材が使用されているためか、使用時に感じるハリ感の割には、実際には思ったほど弾きやバレは多くないです。
2パワーの2832RS-2で中・小型のシーバスを掛けた場合はそこそこ弾いたりバレたりすることもありますが、もともと中小型シーバスはよく弾きよくバレるので、シーバス専用ロッドと大差はありません。
しかし、これが1パワーの2831R-2になると弾く率は大幅に減りますし、いったん魚を掛けてからのエラ洗いによるバレ率はさらに大幅に下がるよう感じています。
個人的にシーバス用としては、長年エクスセンスシリーズを複数種類使ってきましたが、それらと比べても2831R-2は特にトップクラスのバレにくさと言って差し支えないでしょう。
単純にパワーの違いによるところもあるのかもしれませんが、2831R-2はワールドシャウラの中ではちょっと異色か?と思うくらい、しなやかさが強調された躾なので、その辺も関係するのかもしれませんね。
経済的
数あるルアーロッドの中でも比較的高額な部類であるワールドシャウラをもって「経済的」とは、一見矛盾するように思われるかもしれません。
しかし、ワールドシャウラが経済的である理由はいくつもあります。
一つは、最高峰であるが故に、これ以上ステップアップする余地がないこと。
私自身初めてワールドシャウラを買ったのは、トラウトロッドでのシーバス釣りの面白さに目覚めて、現行のNxとかネイティブスペシャルなどに派生する前のカーディフを何本か購入した後、より使用感の優れたトラウトロッドを探して、ワールドシャウラにたどり着いたというのが発端です。
どんな釣りでもそうですが、ある道具を手に入れると、必ずといっていいほどよりよいものが欲しくなります。
そうして道具をステップアップしていると、結局は似たようなものでより高額なアイテムの購入を繰り返すことになり、累計の支出額は大きくなります。
もし初めからワールドシャウラを購入していれば、そこにたどり着くまでに購入した何本かのロッドは購入不要だったことでしょう。 (もしかしたらより高額なカーディフモンスターリミテッドに進んでいたかもしれませんが・・・)
そして、もう一つ経済的と言える理由に、モデルライフサイクルが長いところが挙げられます。
通常の釣竿、一部の入門者向け商品を除いたミドルレンジ以上のロッドは特に、新製品として発売直後の年は非常によく売れますが、1年も経過するとたいていの商品は売り上げは半減します。
それ故に、販売をテコ入れすべく、翌年、翌々年と「追加機種」「追加モデル」がシリーズに投入されていくのです。
そして3年も経過すると、売り上げは激減、そして翌4年目には、次期モデルが発表される・・・というサイクルです。
次期モデルが出るのが見えてくるから売上が落ちるのか、売り上げが落ちるから次期モデルが出るのか、本当のところがどちらかなのかわかりませんが、ワールドシャウラの場合はこのライフサイクルが長く、この12年間のモデルチェンジは2回だけです。
それも、ブルーモデルからレッドモデルへの変更は、ラインナップの段階切り替えのビッグマイナーチェンジといった趣きのものであったため、実質的なフルモデルチェンジは18モデルの1回だけといってもいいですかね。
それだけ長いライフサイクルですが、ワールドシャウラは上記のように登場2年目からセールスが激落ちすることがなく、比較的コンスタントに売り上げるロッドであるとも言われています。
ちなみに、私は2代目のレッドモデルから使用していましたが、例えば2752R-2のレッドは2012年に登場してから、2018年にスーパーレッドが登場するまで、実に6年以上にわたり販売されていました。
もちろんワールドシャウラもモデルチェンジのたびに軽量化されるなどの性能向上はありますが、それ以外の基本的な投げる、掛ける、獲る性能にはそれほど大差はなく、ロッドのコンセプトもほぼ一貫しているので、そうそう陳腐化するものではありません。
その証拠として、2009年当初の初代ワールドシャウラのブルーモデルは、コストダウンのためガイド、一部パーツと塗装だけを変え、ブランクスと設計はそっくり当時のままの状態で、現在「スコーピオン」という新製品ロッドシリーズとして発売されています。
そんな風に、ワールドシャウラは、そもそも製品ライフサイクルが長い上に、軽量化を追い求めない限りはモデルチェンジの都度最新を追いかける必要もなく、使用に伴う多少の外見の劣化さえ気にしなければ、10年以上にわたって長く使えるロッドなのです。
そして最後に、もう一つ経済的と言える理由が、そのリセールバリューの高さ。
ヤフオク!などで、落札相場を検索いただければすぐわかりますが、意外と登場から低年式の先々代ブルーモデルや先代レッドモデルのものでも、ワールドシャウラはかなりの高値で取引されています。
出ているタマ数が多いにもかかわらず、です。
比較的釣り道具は中古でもリセールバリューは高めな商品ジャンルだと思いますが、他ブランドのロッドでこれだけの高いリセールバリューを出せるシリーズは珍しいのではないでしょうか。
ワールドシャウラ購入時の注意事項
絶対にやってはいけない買い方
ちなみに、上の「経済的」の項で触れた通り、売る時は高値で売れていいのですが、買うときに関しては、ワールドシャウラの中古購入は絶対にオススメしません。
私自身もだいぶ昔にワーシャ以外も含め何本か中古ロッドに手を出したことがありますが、細かなスレッド割れ、切れ、コルク目抜け修理など、かなりの額を費やしてしまい、結局新品を買うのとそう変わりない出費になってしまった苦い経験があります。
写真では一見きれいに見えても、よくみると細かな傷みがあることはザラ。
スレッドのクラック程度なら良いのですが、ひどい時にはブランクスに強度に関わる傷があったり、コミの部分に縦方向の裂傷を負っているが見落とされているようなケースもあります。
カーボンロッドではこの手の傷、特に裂傷(繊維の裂け・割れ)については修復は不可能ですし、使用しているうちに必ずその傷口は広がって大きなトラブルに発展します。
こういうものをつかまされた場合、トラブルが発覚した際には保証書を使ってピース交換するしかないのですが、多くの中古品では保証書がない、あるいは店舗押印がないため購入証明ができない(=無効として受け付けてもらえない)無記入保証書しかつかない場合がほとんどです。
この問題については、以下記事でも詳しく書いているので是非ご参照ください。
補償がない場合は有償でのピース交換を余儀なくされますが、ワールドシャウラのピースは安いティップ側でも税抜き30000円をゆうに超える高額なものですし、 仮に有効な保証書があったとしても、免責金額の最低6000円はかならず出費せねばなりません。
そういう様々な要因から、ワールドシャウラは通販、実店舗に限らず絶対に新品購入することをオススメします。
実売5万〜6万円台のロッドなので、確かに少しでも安く買いたいという気持ちはわかりますが、1万2万程度をケチって高い授業料を払うよりも、どうせ買うなら満足度の高い買い物の方がいいですよね。
ワールドシャウラをお得に買うコツ
長年釣りをされてきた方ならご存知かと思いますが、シマノやダイワのカタログを見ると、商品のスペック表の「商品コード」欄の右横に、「*」マークが入っている商品がちらほらあります。
シマノで言えば、ワールドシャウラやエクスセンス、ステラやヴァンキッシュなどがこれに該当します。
これら*マークのついた商品については、一般的な小売店で販売される場合、セール期間などで頑張っても25%OFF程度までしか割引できません。
特にワールドシャウラは値引率が低いため、ネットでも店頭でも20%割引で買えれば平均的と言えるでしょう。
ただし近年は、間接費を大幅に削減できるネット販売のメリットを活かして、ごく一部、*マークつき商品でも30%割引を実現しているお店もあります。
こういうお店はポイント還元の大きくなる日などに在庫切れになってしまうことが多く、一旦在庫切れになれば次回入荷は数ヶ月後ということも多いので、運良く欲しいモデルを見つけたら即買いですね。
もうひとつ、Yahoo!ショッピングは2020年7月から還元率が大幅に下がり、非SoftBankユーザーにとっては魅力がなくなってしまいましたが、条件を満たすユーザーであれば、今でも比較的高還元率でお買い物ができる場合もあります。
販売価格は高めのお店が多いですが、PayPayを頻繁に利用する方なら還元込みの実質価格は魅力的に見えるかも知れませんね。
なお、たまに凄まじい割引率になる可能性があるのがAmazon。
アイテムごとに価格が頻繁に変動するものの、常時数モデルのワールドシャウラが25%以上OFFになっており、時には35%以上OFFと驚くべき割引率のアイテムが見つかる時もあります。
Amazonはポイント還元率は高くはありませんが、実際の支払い額では最安値になる場合が多いため、欲しいモデルがあれば頻繁にチェックするのがオススメですので、よろしければ上記リンクをブックマーク登録してチェックしてみてください。
購入を迷われている方に
個人的な意見ですが、私は釣り道具を買う時、その道具がどれだけ使われるか、どれだけ釣りを快適にしてくれるかということを、購入時の判断材料の一つにしています。
例えば、シーバスロッドでもMHクラスのものや、4000番サイズのリールなども欲しいなと思ったこともありますが、私の普段の釣りスタイルやフィールドのシーズナルパターンに照らすと、そのようなタックルが必要な釣りをするのは10月後半から11月にかけての約6週間だけであるため、週一回釣行を習慣としている私の場合、年間を通じての総使用回数は6、7回程度となってしまいます。
さらに、一般的なロッドのモデルライフサイクル4年程度も加味すると、このようなロッドを購入しても、次のモデルチェンジまでに使用する回数は多く見積もってせいぜい30回程度。
たったその程度の回数しか使わないロッドに、4万5万も払うのは、一釣行あたりロッド代に1600円以上費やしているのと同じこと。馬鹿馬鹿しいと考えて、購入を止めてしまいます。
それに対して、例えば今のワールドシャウラ2831R-2なら、週一ペースで年間40釣行は使える汎用性の高さで、さらにモデルチェンジまで6年のサイクルを加味すると、手にしてから240回は使い倒せる計算になります。
この場合だと一釣行あたりのロッド代はたった250円と、リーズナブルですね。
ワールドシャウラは実売6万円以上と比較的高額なように感じますが、上記のように費用対効果を考えると、実際にはかなりお買い得なロッドだと思います。
家や車を買うのと違って、釣り具、特に国産ルアーロッドの価格など知れているもの。
ライフサイクルが5年以上と長いワールドシャウラなら、全モデル収集する気のガチなコレクターを除いて、おそらく生きている間に手にする本数などたかが知れていると思います。
生涯の大事な一時期、数年間を相棒として共に過ごすロッドと考えると、手に取る価値は十分にあると思いますので、購入を悩まれている方は是非ご英断ください。
買わなかったことを後悔することは多々あると思いますが、買ったことで後悔することはまずないと思います。
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