みなさまこんにちは。
先日、新たにロッドを購入してしまいました。
ながらく購入を検討していたワールドシャウラの2750FF-2です。
年末から来年初にかけての釣り用ということで、ちょっと気が早いですが買ってしまいました。 |
普段シーバス釣りばかりしている私、ワールドシャウラは過去モデルでも2832RS-2や2752R-2、2752R-5など、2パワーのレギュラーからレギュラースローのものは何本か使っていましたが、「FF」表記、しかも0パワーのロッドは初めての購入です。
さてどんなロッドなのか、今回は、’20ワールドシャウラ2750FF-2のファーストインプレッションを記したいと思います。
どんなロッド?
2750FF-2は、ワールドシャウラの現行スーパーレッドモデルに2020年春に追加されたモデルです。
ワールドシャウラの型番表記の読み方については、以下の記事に詳しく書いてありますが、スピニングモデルの7.5ft、0パワーでエキストラファーストアクションの2ピースロッドですね。
2750FF-2の詳細なスペックを下表に記します。
スペック | |
---|---|
全長(m) |
2.29 |
継数(本) |
2 |
仕舞寸法(cm) |
130.0 |
自重(g) |
97 |
先径(mm) |
1.5 |
適合ルアーウエイト(g) |
2〜8 |
適合ライン ナイロン(lb) | 3〜8 |
適合ライン PE(号) | MAX0.8 |
グリップ長(mm) | 236 |
テーパー |
FF |
カーボン含有率(%) | 99.9 |
本体価格(円) | 72000 |
使用材料 | カーボン繊維99.9% グラス・その他繊維0.1% |
原産国 |
(素菅)日本 (組立)日本 |
さてどんなロッドなのか、シマノのHPから解説文引用してみましょう。
しなやかさと力強い復元力を備えたロングレングス設定。2gクラスの軽量なリグを抱え込み、弾丸の如く瞬時に弾き飛ばすスーパーライトスペック。
(シマノ ワールドシャウラ製品ページから引用)
これだけではよくわからないので、購入時に製品に付属するラベル裏面の解説文を引用してみましょう。
スーパーライトロングディスタンススペシャル
ワールドシャウラシリーズの7フィート6インチとしては驚異の軽量スペックを叩き出した「2750ーFF2」。まるで芯が通っているかのような、しなやかさと力強い復元力を備えたロングレングス設定。2gクラスの軽量なリグを抱え込み、弾丸の如く瞬時に弾き飛ばすスーパーライトスペックは、ライトロックフィッシュをはじめ、マイクロベイト系を偏食状態のシーバスやクロダイの攻略も得意。また、バスフィッシングにおいては、ラインスラックをシェイクすることで小刻みにロールを続ける、ミッドストローリングにも適応します。アングラーは繊細さの中に備わった高い実釣性能を実感できるでしょう。
解説文によるとライトロックフィッシュやチニング、ライトなシーバスなど、繊細な釣りに向いたロッドのようですね。
’15BB-X RINKAI SPを装着した様子。ライトなロッドなのでコンパクトなC2000サイズのリールもマッチします。 |
手にした印象
「想像以上にベナンベナンなロッドだな」というのが、初めて手にして振ってみたときの偽らざる第一印象。
先代レッドモデルまでのワールドシャウラは、いずれも強いハリ感を感じさせるもので、現行スーパーレッドモデルの2831R-2を手にした時、それまでのワールドシャウラの強いハリ感とは若干違ったしなやかさに驚かされたものです。
しかし、今回の2750FF-2のしなやかさはそれをさらに上回ります。
もっとも、パワーが低いロッドになればなるほど、柔らかくしなやかに曲がるものですが、それを踏まえても、やはり手にするとパツパツ、キンキン系とは明らかに異なる、しなやか寄りの仕立てのロッドだと思いました。
長さの違いはあれど、むしろボーダレスショートスペック180L-Tの方がハリ感が感じられるくらい。
軽く振った印象では、ワールドシャウラ2831R-2とのギャップは非常に大きく全く別物ロッドといった感じ。
上が2750FF-2、下が2831R-2。それぞれ0パワー対1パワーとパワーランクが異なりますが、見た目上にもその差は大きいです。 |
手持ちのロッドの中では、スペックが似通っているためか、ヤマガブランクスのブルーカレント83TZ/NANOに非常に近いものを感じました。
個人的には、このロッドはもちろんシーバス釣り用に購入した次第で、厳寒期の極小ルアーを使った釣りやバチ、マイクロベイトシーズンの釣りに使うつもりなのですが、これらの用途にはバッチリマッチしそうです。
ディティール
大まかな外観に関しては、真っ赤なカーボンモノコックグリップ、大型かつ数が少なめのチタンフレームガイドセッティング、仕舞寸法130cmのワン&ハーフ2本継構造など、他のスーパーレッドタイプのワールドシャウラと統一されたデザインです。
カーボンモノコックグリップは300mmを少し上回る2831や2832などに比べるとやはりだいぶ短めで、シングルハンドキャストも想定した236mmというレングス設定なのだと思いますが、短すぎるということはなく、もちろんダブルハンドキャストでも全く違和感なく扱える長さです。
上が2750FF-2、下が2831R-2。明らかにダブルハンドでの遠投を意識した2831に対して、2750のグリップはシングルハンド兼ダブルハンドといった感じのレングスです。 |
細かな話ですが、ティップ部分はジャスト130cmの2831のそれよりも4mmほど長く、厳密には仕舞寸法130cmを数mm超えているようですね。
非常に繊細なティップなので、持ち運び時などは細心の注意が必要そうです。
ガイド数は合計8個で、繊細なティップであるにもかかわらず、ティップ最先端まで大きめのガイドが取り付けられています。
ティップは太さだけで比べれば実はエクスセンスインフィニティのMLと同じ径。しかし、やわらかさは全然別物です。 |
ワールドシャウラはガイドの数が少なめなので、直接比較はできませんが、先端から4番目までのガイドサイズは9ft6inch、MLのエクスセンスインフィニティS906M/RFや、8ft 10inch、MLのジェノス810ML/Rと同じサイズで、バットガイドもこれらと同等サイズが搭載されているので、いかに大型のガイドを採用しているかお分かりいただけると思います。
これだけ大型のガイドだと先重りするのでは?と思われる方もいらっしゃると思いますが、手にした感じでは、ガイドの存在を確かに意識させられはするものの、先重りするというほどではないと思いました。
細かなところですが、2750FF-2のつなぎ目はティップ側が細くなる並継。逆並継の2752、2831、2832とは異なる継ぎ方です。 |
使い込んでみないとわかりませんが、試投した印象ではやはり糸抜けがずば抜けてよく、やはり大型ガイド採用のメリットは大きいのではないかと思います。
このパワークラスで、これだけ大きなガイドを搭載したロッドは見たことがありませんし知りません。かなり希少といえそうですね。
曲がりとパワー感
ワールドシャウラの0パワースピニングは、バスロッドに例えると「UL+」とウルトラライトを半パワー上回るパワー感。
長年バスフィッシングからは離れているため、バスロッドULがどんな感じなのか思い出せませんが、シマノのL表記のメバルロッド(ソアレ)よりは強く、L表記の本流トラウトロッド(カーディフ)よりは柔らかい印象を受けます。
しかし、このロッドの監修者の村田基氏は、このロッドとC3000サイズのリールの組み合わせで16kgものサイズのエイをキャッチされているとのことですので、手にした時のしなやかさ柔らかさに反して、秘めたるパワーは相当なものではないかと思います。
エキストラファーストを表すFF表記ですが、ファーストアクションを感じさせるのはキャストの瞬間と極々低負荷時の曲がりのみで、少し負荷がかかった状態、つまり魚とのファイトにおいては、レギュラーアクションと言っても差し支えないくらい胴までしっかり入り込んで大きく曲がります。
軽い負荷では、ティップのごく先端部分だけが曲がり込みます。このあたりはFFというテーパー表記らしさが出ていますね。 |
この、負荷の掛かった状態での曲がりの様子も、やはりヤマガブランクスのブルーカレント83TZ/NANOによく似ていますね。
ただ、パワー感はごくごくわずかに、2750FF-2の方があるような気がします。
いつものように、600mlペットボトルのリフトもやってみましたが、かなり大きく曲がる割にはまだまだ余裕を感じさせる、実に懐の広い曲がりを見せてくれます。
対して高負荷がかかると写真の通り大きく胴から曲がり込み、スロー寄りのレギュラーアクションと言っていいほど。ただ、バットはびくともしない様子で、バットパワーの強靭さは強く感じました。 |
秋のハイシーズンのランカー狙いには繊細すぎて使えないですが、冬から春に掛けての低水温期には魚のヒキも若干マイルドになるため、そのシーズンのシーバスフィッシングでは十分な強さではないでしょうか。
この時期のオープンエリアでなら、ランカークラスでも問題なく上げられると思います。
キャストフィール
2750FF-2は冬から春のシーバス用ロッドとして購入したため、当然まだ実釣では使用しておらず、実釣後のインプレを書くのはだいぶ先になりそうですが、短時間ながら試投だけはしてみました。
キャストしたシーバスルアーは以下の通りのラインナップで、適合ライン上限の0.8号PEを使用して投げてみました。
- ポジドライブガレージ スウィングウォブラー85S (12g)
- ポジドライブガレージ ジグザグベイト60S (11g)
- アムズデザイン アイボーン78Fシャロー (8.5g)
- DUEL ハードコアシャローランナー90F (10g)
- 邪道 グラバーHi68S (11g)
- シマノ サルベージ60ES (12g)
- タックルハウス TKRP90 (12g)
夏シーズンに多用するサイズ感のシーバスルアーを投げてみました。 |
ワールドシャウラ2750FF-2の適合ルアーウエイトは2〜8gなので、記載した全てのルアーがウエイトオーバーなのですが、ワールドシャウラはカタログ表記の2倍程度のウエイトであれば全く問題なくキャストできるので、今回の試投もなんなくこなせました。
7.5ftと一般的なシーバスロッドに比べると短めのロッドですが、やはり各所で言われる通り、こだわりのガイドセッティングが奏功しているのか、糸抜けがよく非常に飛距離は出ます。
このブログの過去記事でも書いている通り、目測ではやはり1ft長いのレングスのロッドと同等以上の飛距離が出せていそうです。
ただ、キャストのフィーリングに関しては、やはりキャストの瞬間にエキストラファーストテーパーのティップの繊細さを強く感じさせられるので、上記のルアーより一段軽い、適合ルアーウエイト上限付近のルアーの方が、より気持ちよく投げられるのではないかと思います。
イメージとしてはDUOのマニック75・95、ジップベイツのサブラクロストリガー、邪道のエンヴィー95、ダイワのキャロット、アピアのパンチライン60あたりがこのロッドでのキャストにベストなのではないでしょうか。
より軽量なメバルルアーなども合いそうですが、今回は試投しなかったので、それらについては別途実釣後にインプレしたいと思います。
結論をいうと、今回メインで使用した12g程度のルアーのキャストで投げ比べという意味では、やはり2831R-2の方がフィーリングがしっくりきますので、そのクラスのルアーを気持ちよく扱いたいなら、2831R-2の方がいいです。
対して、10g以下のルアーがメインになるシーンや、0.6号以下の細糸をメインで使うシーンでは、2750FF-2の独壇場になると思います。
ファーストインプレッションまとめ
今回は届いたばかりのワールドシャウラ2750FF-2のファーストインプレッションを記しましたが、いかがでしたでしょうか?
冬春シーズンのシーバス用に購入したということで、実釣での使用は今年の年末くらいからになりそうですが、軽く触って、投げてみた感触では、まさにこのシーズンのシーバス釣りにベストマッチな感じで、購入して大正解だったと思っています。
これまでこの時期の釣りではメバルロッドを流用していましたが、強靭さに定評のあるワールドシャウラならまさかの大物が来ても安心してやりとりできそうですね。
ちなみに、合わせるリールはC3000でも良いですが、バランス面やシャープな振り抜き感などを踏まえるとC2000クラスの方がよりマッチしていそうです。
ロングハンドルのC3000サイズを合わせると、実使用上は問題なさそうですが、若干ハンドル、スプールなどが大きすぎるように感じます。 |
ただ、一見柔らかいけれども秘めたるパワーを持つこのロッドのキャラクターからすると、ベストマッチなリールはやはりコンパクトスプール・ローターにC3000同等のボディを有するステラC2500XGではないかと思います。
味付けはワールドシャウラの他モデルとは大きく異なる異色のしなやかさと繊細さを持つ2750FF-2、もちろんシーバス以外にも、チニングやメバリング、ライトロックフィッシュなどタックルバランスさえあっていれば魚種を問わずいろいろなシーンで活躍してくれること間違い無し。
ご興味ある方は是非手にとってみてください。
この2750FF-2、シーバス、アジング、メバリングなど、いろいろな釣りに使ってみたので、そのインプレも以下に書いています。宜しければご覧になってみてください。
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