みなさまこんにちは。
個人的に、釣行は基本クルマで行くので、そこまで必要性は高くは無いのですが、マルチピースのモバイルロッド、あると非常に便利ですよね。
めったにやらかしませんが、ロッドを忘れてしまった時、トラブルでロッドが使えなくなってしまった時なんかに、クルマに予備のモバイルロッドを積んでいると、非常に便利なこともあります。
つい先日も、今年買ったばかりのディアルーナS86L-Sが、ティップ周りのトラブル(破損)で、釣行前に使えないことが発覚し、急遽ロッド変更を余儀なくさせられました。
その時に代打として使用したのが、ヤマガブランクスのアーリー フォー モバイル84ML。
| 今回はひさびさにモバイルロッドのインプレッション記事です。 |
実釣を経てだいぶこのロッドのことがわかってきたので、今回はこのロッドのインプレッションを書いてみようと思います。
ヤマガブランクス アーリー フォー モバイル 84MLとは
ヤマガブランクスは2008年に設立されたロッドブランドで、2023年でちょうど設立15年目にあたります。
しかし、母体である株式会社 山鹿釣具のロッド工場は1990年設立なので、既にメーカーとしては設立33年目。
古くからシーバス釣りをされている方ならご存じかと思いますが、ダイコーなどのOEM先(製造元)としてロッド製造を請け負っていたメーカーであり、ロッドビルディング歴は比較的長く、かつ国内では数少ない自社窯を有した企業であり、国内生産に拘る企業としても有名です。
そんなヤマガブランクスから、2022年夏に登場したモバイルロッドが、今回ご紹介するアーリー フォー モバイルシリーズ。
ラインナップは以下の通り、3種類です。
| Model | Lure | Line | Price |
| EARLY 84ML / 4pcs for Mobile | 5~24g | PE 0.6~1.2 | 42,000円(税抜価格) |
| EARLY 96MMH / 4pcs for Mobile | 10~60g | PE 1~2 | 47,200円(税抜価格) |
| EARLY 76MMH / 3pcs for Mobile | 8~55g | PE 1~2 | 42,000円(税抜価格) |
各モデルのベンディングカーブは以下の通り(赤字がアーリーフォーモバイル)。
この中で、今回ご紹介するアーリーフォーモバイル84MLは、シーバスやチヌなどをターゲットとしたミドル級の釣りに最適なモデル。
どんなロッドなのか、ヤマガブランクスの製品ページから解説を引用してみましょう。
『アーリー84ML フォーモバイル - シチュエーションを限定しない高い汎用性能を持ち、ソルトルアーの可能性を追求できる一本』
シーバスゲームをはじめ、クロダイのトップからワームゲーム等のライトミドルゲームを幅広く楽しむための高汎用モデル。しなやかなティップは小型のシンキングペンシルやミノー・ジグヘッド+ワームの繊細な釣りに対応し、トップウォーターゲームではペンシルやポッパーをオートマチックに水に絡ませるブランク設計に仕上げてあります。電車でのアクセスや自転車でラン&ガンスタイルの港湾部や都市型河川のシーバス、旅先での気軽なミドルゲームを楽しめるロッドです。
(画像と解説:ヤマガブランクス アーリーフォーモバイル 製品ページより引用)
アーリー84ML フォーモバイルのスペック詳細は、以下の通りです。
【スペック詳細】
■全長:2540mm ■仕舞寸法:667mm ■自重:126g
■継数:4pcs(逆並継+並継) ■カーボン:94.2%
■ガイド:SiC-SステンフレームKガイド仕様(Fuji)
■リールシート:VSS16(Fuji)
■グリップ寸法:a.345mm / b.460mm
※a.リール装着時のフット位置からグリップエンドまでの長さ / b.ハンドル全長
●推奨ターゲット:シーバス・クロダイ・他なんでも
●推奨ルアー:ミノー・ペンシルベイト・ジグヘッド・シンキングペンシル・他なんでも
●推奨フィールド:港湾・河川河口部など
●適合リール:D社 LT2500~3000 / S社 2500~3000
(ヤマガブランクス アーリーフォーモバイル 製品ページより引用)
購入の経緯と手にした印象
個人的にヤマガブランクスは、メインで愛用するシマノロッドに次いでよく使用するロッドのメーカーです。
ライトゲームロッドシリーズのブルーカレントTZ/NANOなどは、特定のモデルを除いてほぼ全機種使っていましたし、シーバス用のバリスティックも92MLを愛用していました。
最近ヤマガブランクスは、どういうわけか、私が好きな湾奥フィールドで使えるようなLやMLクラスのシーバスロッドを作らなくなってしまっていましたが、そんなヤマガがひさびさにリリースするショートレングスのMLロッド、しかもモバイルということで、飛びついてしまいました。
届いた箱を開封してみると、中からはスウェード生地の竿袋が。
| 手になじむしっとりとした触感の竿袋が付属します。 |
なかなか高級感ありますな。
そこからロッドを取り出してご対面。
いかにもヤマガらしい雰囲気に塗られたブランクス。
84MLは4本継ぎなので、エクスセンスMBほど仕舞寸法は短くはありませんが、それでもまあまあコンパクトですね。
早速繋いでみると、先端#1から#2までのピースは逆並継で、#3をバットセクションと継ぐ部分だけ並継という変則的な継ぎになっています。
モバイルでは比較的並継ぎのロッドが多いですが、コレは珍しいパターンですね。
継いで手にしてみると、まあまあ軽く、バランスも悪くありません。
ただ、やはりアーリーなので、振った感じはよく言えばしなやか、悪く言えばダル調子ですね。
グリップ周りは汎用パーツで構成されており、加飾などもほぼないシンプルなつくりです。
| 加飾の少ないシンプルな外観。逆にコレが良かったりするのですが。 |
まあ、完全国内での手作業生産のしかもモバイルロッドなので、この価格だと頑張ってこのくらいなのでしょう。
高級感はあまり感じさせませんが、道具としてシンプルで良いと思いました。
ただちょっと残念だったのは、各ピースのレングス配分。
4ピースロッドなので、2分割で持ち運ぶのにも便利なのですが、#1と#2を継いだ長さが、#3と#4を継いだ長さよりも少し長いんですよね。
ココがちょっと惜しい。逆だったら、2ピースでの保管、運搬時により安心感が高かったのですが。
キャストフィール
早速、このアーリーフォーモバイル84MLをバチパターンのシーバスフィッシングに持っていきました。
キャストフィールは、よくも悪くもヤマガブランクスらしい雰囲気。
ビシッと鋭くルアーを弾き出す感覚は希薄で、グッとルアーの重みを捉えて曲がりこんだブランクスが、ワンテンポ遅れて反発力で弾き出す感覚です。
| 飛距離自体は良いですが、投げ方はパッツン系ロッドとはだいぶ異なってきますね。 |
ウェーディングや足場の制限されたオカッパリなど、腰を入れたフルスイングが難しい状況ではこの手のキャストフィールの方が投げ続けても疲れないので良いと思いますが、ハリ感に乏しいため、好みが分れるところだと思います。
それでも、バチパターンで多用するような軽量ルアーでも、中小型のバイブレーションのようなルアーでも、飛距離自体は悪くありません。
細かい好みを言えば、もう少しティップセクションのガイド径が大き目の方が、ライン抜けは良く感じられるのではないかと思いました。
しかし、ロッドの調子にはあっているし、ノットを巻き込んだキャストでも何らトラブルは発生しなかったので、このサイズがベストなのかも知れません。
適合ルアーウエイトは5~24gとされています。
下は確かに5g程度のルアーでも飛ばしやすいですが、上は22gを超えてくるとよっこらしょっと背負ったキャストになりますね。
一番扱いやすいウエイトは5g~20gくらいかと思います。
操作性と感度
アーリーフォーモバイル84ML、モバイルロッドながら8ft4inchというシーバスロッドとしてはややショート目のレングスであるため、取り回し面での操作性は悪くありません。
しなやか目の調子のロッドなので、これ以上長尺にするとどうしてもダレ感が出てくると思いますので、ロッドのキャラクターにも合ったちょうどいい長さなのだと思います。
ただ、ルアーの操作性という意味では、少しクセがありますかね。
しなやか目のロッドなので、シンペンやミノー、トップウォーターなどでは操作性も悪くありませんが、リトリーブ抵抗が大きい鉄板バイブレーションなどを使っているときは、結構ティップからベリーまで入りこむ印象なので、あまりキレのあるアクションをつけるのには向いていませんね。
同じ理由で、ボトムなどを攻める際には、比較的ルアーがスタックしがちです。
適合ルアーウエイトの範囲内であっても、中型以上のバイブレーション、例えば鉄板系なら15g以上、ABSなら70mmクラス以上をメインに使用する釣りには、正直あまり向いていないかなと感じました。
感度面に関しても、各社ハイエンド系のシーバスロッドなどに比べるとやはり少しダルな印象で、反響感度という意味ではそれほど良いとは思いません。
| 反響感度面は控えめですが、潮圧などを感じる潮感度は良い方です。 |
しかし、その差は微妙なもので、特に実釣では不足を感じるほどではないと思います。
上述の通り、バイブレーションなどを使った釣りでは、このロッドのしなやかさがややルアーのアクションを殺しがちなので、積極的に操作をする釣り方にはあまり向いていないでしょう。
しかし、同じバイブレーション系であってもただ巻きの釣りや、ミノー、シンペンなどを使った釣りでは、モバイルロッドであることを忘れるくらい、必要十分なアタリ感度もあり、潮感度にも優れていると思います。
曲がりとパワー
アーリーフォーモバイル84MLの曲がりは、ベリーがとてもしなやかで大きく曲がる胴調子寄りのしつけ。
シーバスロッドとしては古典的なベンドカーブですが、個人的には嫌いではありません。
ルアーをキレよく操作するというより、やはりただ巻き寄りの調子だと思います。
いつものように、600gペットボトルをリフトしたときのベンドカーブを、写真で見てみましょう。
| 極軽負荷ではティップ部分が反応します。 |
| 軽負荷でも、比較的ベリーに入った曲がり方ですね。 |
| 継ぎ目をあまり感じさせないスムースなベンドカーブ。 |
| 600gペットボトルをリフトしたときのベンドカーブ。#3までしっかり曲がり込み、シーバスロッドとしてはやはり曲がりが大きい部類だと思います。 |
アーリーフォーモバイル84MLのパワー感は、メーカー表記こそ「ML」ですが、一般的な各社シーバスロッドのパワーランク表記では「L」クラスに相当するもの。
シマノもダイワも天龍も、「L+」とか「LML」とかいうロッドは出していますが、フラグシップモデルでは純粋な「L」はラインナップに存在せず、「L」クラスを選択シマノであればルナミスやディアルーナ、ダイワであればラブラックスくらいしか選択肢がないことを考えると、このアーリーフォーモバイル84MLのパワー感はなかなか希少だと思います。
個人的にはブルーカレント85TZ/NANOのパワー感にとてもよく似ていると思いますね。
ただ、あちらはライトゲームロッド、こちらはシーバスロッドの範疇のロッドなので、やはり魚を掛けた時には、85TZ/NANOより少しパワフルで、曲げこんだ時には一段上の底力があるように感じます。
しなやか系のロッドなので、ファイト時にこそこのロッドの特長が最大限に活きてきますが、とにかくよく曲がり魚の動きへの追従性が高いため、一旦フックアップが決まったらたとえエラ洗いを連発されたとしても、魚はなかなかバレそうにありません。
そういう訳で、ファイト時の安心感は非常に高いですね。
また、ファイト中にマルチピースであることを意識させられることはありませんでした。
継ぎ目が緩むこともないし、その継ぎ目がベンドカーブに影響を与えていそうな感覚もありませんし、曲がりはスムースでシームレス。
操作中は、よくよく考えたらやっぱりモバイルだと思い出させられることもありますが、少なくともファイト中は普通の2ピースロッドと全く同じような感覚で使えますね。
他のモバイルシーバスロッドとの比較
実はこのロッドを買う前は、モバイルのシーバスロッドは、シマノのエクスセンスMB S88ML-5を使用していましたので、このロッドとの比較をしてみたいと思いますが、実は、ロッドの性能をあらわす各要素で比較すると、やはりエクスセンスMBの方が感度面、操作性の面、重量面、パワー面など、あらゆる要素で上です。





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