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実はF30世代までの3シリーズでは最強モデル!BMW 3シリーズ(F30) ActiveHybrid3 Luxury の長期使用インプレッション!

2022年10月15日土曜日

1.インプレ・レビュー 1.クルマ 5.BMW

t f B! P L

 みなさまこんにちは。

先日、以下の記事に書いた通り、長年連れ添った愛車が突然不動車となってしまい、手放してしまいました。

その車とは、BMWのF30世代3シリーズのフラグシップモデル、ActiveHybrid3 Laxury。

今回は、このクルマの追悼記事?として長期使用インプレッションをお送りしたいと思います。

BMW 3シリーズ F30 ActiveHybrid3 とは?

ご存じBMWのセールスの屋台骨、代表作ともいえる車種が、Dセグメントミドルクラスセダンである3シリーズ。

F30の世代の3シリーズ(6世代目)は、2012年1月から発売されましたが、この世代のBMWは、他の欧州自動車メーカーのトレンドに倣ってエンジンをどんどん小排気量ターボへと載せ替えていった時期でもあります。

そのため、F30の3シリーズでは直列4気筒ターボエンジンが主流に。

そして3シリーズトップモデルである直列6気筒エンジン搭載モデルは、前作E90で存在した「335i」ではなく、ストロングハイブリッドシステムを搭載した「ActiveHybrid」シリーズとなったのです。

このActiveHybrid、BMWとしては初となるハイブリッド・システム搭載車種として、既に7シリーズや5シリーズでも設定されていましたが、それらに続いて同じハイブリッドシステムを搭載して登場したのが、F30 Activehybrid3というわけです。

ハイブリッド車と言えば一般的に燃費が良く環境性能が高いイメージがありますが、このActiveHybridシリーズはいずれも、環境性能向上にはさほど重きを置いておらず、どちらかと言えばハイブリッドのパワーを走行のアシストに振った、「走り重視のハイブリッド車」でした。

Activehybrid3は直6エンジン+ハイブリッドシステム搭載車でありながら最安700万円程度からと、かなりお買い得なプライス設定。

ツーリングとGTにのみ存在した335iが、それぞれ714万円から、730万円からというプライスだったことを考えると、同じエンジンでハイブリッドシステムが付属したActiveHybrid3が700万円からというのは、実質的にハイブリッドシステムがタダ?というような戦略的価格で、いかにBMWがこのクルマを推していたかわかりますね。

しかし、それだけのバーゲンプライスにも関わらず、当時世間がハイブリッドに対してイメージしていたほどには燃費が伸びなかったことが祟ったのでしょうか、セールス面ではあまり成功を収めることはできなかったようですね。

いわゆる不人気車になってしまったのか、この車種はその後直列4気筒エンジン+プラグインハイブリッドシステムを搭載したPHEV車の「330e」へとリプレースされ、ActiveHybridというネーム自体が消滅してしまいました。

同様に、7シリーズや5シリーズにも存在したActiveHybrid7や5ってクルマも、一代限りで終了してしまいましたね。

BMW 3シリーズ F30 ActiveHybrid3 のスペック

電気の力を借りた直列6気筒、それまでの歴代3シリーズとしては、M3など「M」モデルを除いて最強を誇るActiveHybrid3のスペックはどのようなものだったのでしょうか?

以下にこのクルマのスペックをご紹介したいと思います。

ボディタイプ セダン
ドア数 4ドア
乗員定員 5名
型式 DAA-3F30
全長×全幅×全高 4625×1800×1440mm
ホイールベース 2810mm
トレッド前/後 1525/1565mm
車両重量 1740kg
駆動方式 FR
トランスミッション 8AT
エンジン型式 N55B30A-M230
最高出力 306ps(225kW)/5800rpm
最大トルク 40.8kg・m(400N・m)/1200~5000rpm
種類 直列6気筒DOHCターボ+モーター
総排気量 2979cc
過給機 ターボ
燃料供給装置 デジタル・モーター・エレクトロニクス(DME/電子燃料噴射装置)
燃料タンク容量 57リットル
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
JC08モード燃費 16.5km/リットル
ステアリング形式 パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前) ダブルジョイント・スプリング ストラット式、コイル・スプリング、スタビライザー
サスペンション形式(後) 5リンク式、コイルスプリング、スタビライザー
ブレーキ形式(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後) ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前) 225/45R18
タイヤサイズ(後) 225/45R18
最小回転半径 5.4m

なお、上の表での「最高出力」と「最大トルク」は、あくまでエンジン単体での性能で、リチウムイオンバッテリーで駆動する電気モーター単体のスペックは40kw(54ps)/210Nmとこちらもかなりパワフル&トルクフル。

走行時はこのモーターのアシストを借りて、システム・トータルでの出力は250KW(340ps)、最大トルク450Nm(45.9kgm)と驚くほどの性能を発揮します。

後にF30世代に追加モデルとしてリリースされたピュアガソリン車の3シリーズ最強モデル、B58B30Aの直6エンジンを積む「340i」のスペックが326ps(240kW)/45.9kg・m(450N・m)であることを考えると、やはりF30世代の非MモデルではこのActiveHybrid3が最強モデルと言えそうですね。

これだけの大パワー、大トルクがあるので、0-100km/h加速は5.3秒と、中小型サルーンとしてはかなりの快速ぶりを発揮してくれます。

なお、ハイブリッドシステムのバッテリーは96セルから構成される容量675Whのもので、高強度ハウジングに収められラゲッジルーム下の左右ホイール・アーチ間に搭載されることで、理想的な車体の前後重量配分を達成しています。 

エクステリア

ActiveHybrid3は伝統的な3BOXのシルエットを持つセダンタイプのクルマ。

ベースモデルの他にデザインラインとして「スポーツ」「モダン」「ラグジュアリー」「Mスポーツ」の計5種類が選択できますが、私のクルマはこの中でも前期型「ラグジュアリー」ラインのもので、カラーコードA89「インペリアル・ブルー・ブリリアント・エフェクト」という光沢ある紺色のもの。

 BMWで人気のMスポーツパッケージとは異なり、Luxuryラインは若干腰高感はあるものの、クロームメッキされた2本の横バーで加飾された前期型のフロントスポイラーのデザインは、アクティブなシーンにもフォーマルなシーンにも過不足なく似合う落ち着いた印象のデザインで、同世代のすべてのデザインラインの中で個人的に最も好みの顔面です。

3シリーズ最強モデルといいつつも、外観上のデザイン面では320i などと異なる部分はトランクリッドとCピラーに配置された「ActiveHybrid3」のクロームバッジがあるくらいで、ちょっと大き目18インチのホイールを装着していること、リアの左右2本出しのマフラーカッターであることを除いて、よほどBMWに興味がある人でなければ、ぱっと見では320iなどと区別することはできないでしょう。 

「能ある鷹は爪を隠す」ではないですが、このアンダーステートメントに徹したエクステリアデザインが、却ってこのクルマの趣味の良さを表していると思うのですが、どうでしょう。

インテリア

インテリアは見慣れたF30世代の3シリーズに共通するもので、新車乗り出し価格800万円ほどもするクルマの割にはよく言えばシンプル、悪く言えば華がないといえるでしょうか。

もともとBMWはプレミアムカーにしてはきらびやかさの少ない質実剛健なインテリアを得意としていますし、個人的には「走り」優先のため、特に内装にこだわりはないですが、豪華さを求める人には少し物足りなく感じてしまうかもしれませんね。

私のクルマは黒革インテリアでウッドパネルのものでしたが、先々代E46や先代E90の3シリーズよりもウッドの面積が大幅に減ってしまったところは非常に残念。

それでもしっかりした素材感の樹脂パネルにメタリックパーツやウッドパネルを組み合わせたこの世代の3シリーズの内装は、伝統のドライバーオリエンテッドな仕立てでシンプルながら使い勝手にはとても優れていると思います。

メーターナセルに鎮座する二眼のメーターは大型でグラフィックも視認性が高く、デジタル化されてしまった後継機のG20 3シリーズよりも使い勝手は良く、長時間の運転でも目が疲れにくいと思います。

センタコンソールにある大型フローティング・ディスプレイはタッチパネル非対応のため、操作はiDriveにて行うものですが、この世代からPDC(パーク・ディスタンス・コントロール)が標準装備となり、駐車や車庫入れなどは非常にやりやすくなりましたね。

同じセンターコンソールのエアコンスイッチはE90の代と同じユーザー・インターフェースで、走行中でも手探りで調整しやすいダイヤル式です。

細かいところですが、3シリーズではハンドル右横にある小型収納ボックスが、サングラスを収納するのにちょうどいいサイズ感で重宝しました。

同じFの世代の4シリーズに乗り換えたところ、コレがなくなっていたので、ちょっと不便に感じましたね。

Luxuryラインは本革シートが標準となりますが、レザーの質感や縫製も申し分なく、5年以上乗ってもヘタリが少なくとても座り心地は良いものでした。

ただ、Mスポーツではない標準形状のシートであるため、サイドのサポート性などはこのクルマのパフォーマンスを考えるとちょっと貧弱で、ぶん回してワインディングを駆けるようなシーンでは体がゆすられることも多く、少々物足りなく感じましたね。

乗り込んだ印象

このクルマに乗り込むと、室内は程よい広々感がありあまりコクピットにタイトな印象はありません

先代E90の3シリーズと比べると、若干幅にも前方にも余裕が感じられる印象ですかね。

個人的にハンドルは長め、座面は低めに調整するのが好みなのですが、この世代の3シリーズもチルト&テレスコピックも座面も非常に幅広い調整しろを持っており、最も低いポジションにセッティングすると、4シリーズほどではありませんがセダンとは思えないくらい座面を低く、スポーティに設定することも可能です。

もちろん3シリーズは標準的なセダン形状なので、前の見切りの良さを優先して座面を高く設定すれば、SUVとまではいかないまでもかなり見晴らしよく運転することも可能。

いずれのポジションにしても、乗降性もわるくありません。

右ハンドルだとハンドル左側前方にあるスタートボタンを押すと、ActiveHybrid3は充電が十分にある場合、エンジンはスタートされず、無音で走行可能な状態になります

逆にバッテリー残量が少ないなど、エンジンを掛ける必要がある場合は、ここでコールドスタートとなりますが、この時のエギゾーストノートは標準仕様のセダンとしては結構大きなもの。

M3などに比べるとかわいいものですが、閑静な住宅街だと深夜なら結構ご近所に気を遣ってしまいますねw

それでもその音量は30秒ほどすると通常のアイドリング音になりますが、さすがに完全バランスの直列6気筒エンジン、この時のエンジン音は非常に小さくかつ滑らかなもので、車内も非常に静粛性が高いです。

ただ残念なのは、このActiveHybrid3には、アイドリングストップOFFのスイッチは無く、アイドリングのON/OFFはシステムが自動で制御するようになっていますね。

各種オプション装備

F30の3シリーズでは、ナビやPDCなど、先代E90ではオプション設定であった各種装備が多数標準装備となりました。

それらについては、当時のカタログ情報などを参照いただければと思いますが、私のクルマに装着していてよかったなと感じたオプションは、アダプティブヘッドライトとガラスサンルーフ

前者のアダプティブヘッドライトは、クルマの進行方向に合わせてヘッドライトの角度が自動調整されて、常に曲がる方向を先行してライトが照射することで、夜間でも良好な視界を確保してくれるというもので、乗っているときにはまあこんなものか程度にしか思いませんでしたが、その後乗り換えた4シリーズグランクーペがこのオプションを搭載しない車であったため、実はこれがあることで如何に快適な夜間視界が得られていたか、後になって気づかされたものです。

もしActiveHybrid3に興味を持たれて中古車を選ぶ場合、ちょっと気にされておくと良いかなと感じた便利機能ですね。

後者のガラスサンルーフは、近年装着車が減少してきているという装備の一つで、それほど使用頻度の高い装備でもないのですが、やはりコレがあると社内の開放感や日中走行時の明るさは大きく、ちょっとした気分転換にもなる快適装備の一つです。

一般的にガラスサンルーフは重心高めの位置に30~40㎏ほどの重量増となるアイテムなので、走行性能を考えると無用なオプションと言えるのですが、動力性能に圧倒的に余裕あるActiveHybrid3に対しては結構お似合いのオプションだと思います。

必須ではないですが、これも非装着車に乗り換えると、何となくさみしく感じたオプションの一つですね。

ハイブリッド車としての特性

さてここからはドライビングインプレッションになりますが、まずはハイブリッド車としての特性について記したいと思います。

ActiveHybrid3は一応走りに振ったキャラクターだと言いつつも、一般的なハイブリッド車の特性も十分にもっていて、前述のとおりスタートボタン押下後、バッテリー残量が十分にあれば、基本的に走り出しはその動力を電気モーターが担います

最初は戸惑いましたが、出だしの一瞬は電気モーターで、アクセルの踏み込み量によっては、遅れてエンジンが始動するような塩梅です。

ちょっと慣れは必要ですが、アクセルペダルを穏やかに踏み込めば、モーター単独でのEV走行も可能で、ほぼ無音でのその最大走行可能距離は4㎞ながら、ActiveHybrid5よりも高速な75km/hの車速までカバーできます。

なお、バッテリー残量が少ない場合や、アクセルペダルの踏み込みが大きい場合は瞬時にエンジンが掛かりますが、この時のエンジンの掛かり方が非常に秀逸

一般的なアイドリングストップ機能の付いたBMW車は、ガソリンでもディーゼルでもエンジンスタート時の「ブルン」という振動がありますが、ActiveHybrid3ではセルモーターを使わないエンジン始動が可能(非常時など必要時にはセルモータも使用可能)なので、大げさではなくいつエンジン始動したか全くわからないくらい静かで、振動も感じません。 

たまにごく低速域で制御がギクシャクするシーンもありますが、このシームレスなエンジンスタートはエンジンONのタイミングが音と振動で明確にわかってしまう一般のハイブリッドとは大きく異なるところで、走りに上質感を与えているところだと思いますね。

また、例えば高速道路で通常走行している場合でも、ドライビング・パフォーマンス・コントロールを「ECO PRO」モードにしておくと、アクセルオフで積極的にエンジンオフの空走状態(コースティング)が発動し、大幅な燃費向上と回生エネルギーの回収が進みます。

この回生エネルギー回収のためか、なんとなくブレーキタッチはピュアガソリンの3シリーズに比べてダイレクト感が希薄で、アクセルオフ時の減速感も、何となく抵抗を感じるものです。

いずれも不満を感じるようなものではなく、ハイブリッドではこういうもんだという慣れの問題ですが、初めのうちは純ガソリンエンジン車とはフィーリングの違いに違和感を感じるところかもしれませんね。

直6ターボエンジンのフィーリングはどうか

上記のようなハイブリッド故の特長はありつつも、このActivehybrid3のメインの動力は「シルキーシックス」とよく形容される、ゆとりある動力性能の直列6気筒ツイン・パワー・ターボエンジンで、同時期の5シリーズ535iやActivehybrid5に搭載されていたものと同じエンジン。

その滑らかさ、静粛性など、フィーリング面では極上であることは間違いないのですが、正直なところE90の代の3シリーズに搭載されていた直6NAのエンジン(N52B25A)とは、若干フィーリングが異なります

モータージャーナリストが書いてるようなWebメディアでのクルマインプレでは基本的に褒めていることが多いですが、ターボ化されたN55B30Aエンジンは、パワーやトルクは格段にアップしたものの、やはりレスポンスの良さ、ダイレクト感に関しては先代NAエンジンには遠く及ばないように感じます。

また、先代エンジンでは油の壺の中で球体が回っているかのような、ドロドロとした連続音のアイドリングから、ひとたび高回転まで回せばその回転の粒がそろったような「クオーン」という高音質な快音を上げる躾でしたが、ActiveHybrid3に搭載されたN55B30Aエンジンは低回転時から若干の雑味が感じられ、上まで回せばちょっと違う「ガォーン」と咆哮のようなサウンドを響かせます

なんとも表現が難しいのですが、要はエンジンフィールについてはパワフルになったけれども繊細さ、緻密さが薄れてちょっと「ガサツ」になった感じで、エンジンフィーリングだけみるとドイツ車というよりアメリカンマッスルカーみたいなテイストが感じられるようになっちゃいました。

直6ターボはこのクルマが初めてだったのでよくわからないですが、BMWの6気筒ターボエンジンはどれもこんなもんなんでしょうか?

アイアン・メイデンのヴォーカル、ブルース・ディッキンソンの歌声のように、高音域になればなるほどクリアになるE90世代3シリーズのNA直6のエンジンフィールが好きだった私としては、ちょっぴり残念に感じたところでした。

ちなみに、こう感じたのは私だけではないようで、海外のメディアではこのN55B30Aエンジンのことを「まるでディーゼルエンジンのような音」と酷評しているところもありました。

決してそんなことはないと思いますが、何となく言わんとすることは理解できますね。

ドライブインプレッション

とはいえ、非Mの3シリーズ最強モデル、さすがに動力性能面では日常使いのいかなるシーンでもゆとりを感じさせてくれます

郊外の広大な上り坂や、流れの速い高速合流なども、ゆとりの動力性能で全く痛痒を感じることは皆無。

かといって、出だしは活発ながらもジェントルさがあり、派手に鋭く加速するようなタイプでもないため、「Comfort」モードや「ECO PRO」モードでは街中での使い勝手も悪くありません。

BMWは曲がるのが楽しいクルマで、このクルマも重めの車重と鼻先の6気筒エンジンの存在にも関わらず俊敏で優れた回頭性を示しますが、上記のモードではアクセルオフでコーナリングへの進入中にしばしばエンジンオフのEV走行に切り替わってしまうところが不満と言えば不満だったでしょうか。

ちょっとぶんぶん振り回して走るようなキャラクターではないですね。

ただ、ドライビング・パフォーマンス・コントロールを「SPORT」モードや「SPORT+」モードに変えると、クルマの性格は激変

ハンドリングはぐっと重くなり、ドライブトレーンもハイレスポンスで上まで回転を引っ張ってシフトチェンジするよう制御が変更されます。

ちなみにこのモードでは、ちょっと強めにアクセルを踏み込むと、雨の日の上り坂発進などでは盛大にタイヤが空転してしまいます(国道171号線、西宮の札場筋交差点の坂道発進でなんどかやらかしてしまいましたw)。

同じエンジンなのに、制御が変わるとサウンドまで変わるような気がするから不思議ですが、これらSPORTモードでは、さすが0-100km/hを5.3秒でこなす性能だけあって、ちょっと踏み込むと一瞬で信じられないような速度域まで加速します。

ActiveHybrid3のフル加速時に感じるGは強烈で、同じエンジンを積むF36の4シリーズ435i(0-100km/h5.2秒)よりも、タイムは劣るもののさらに力強く、シートバックにぐっと体を押し付けられる感覚が刺激的です。

動力性能的には一切不満はないどころか、公道では怖くて「SPORTS+」に至ってはほぼ使ったことがないくらいでしたが、これらのモードを駆使してワインディングロードを高速で駆け抜けたりするようなシーンでは、やはりロールが抑えられたM Sportsパッケージの硬めの足回りの方が適しているでしょう。

同パッケージではシートもサイドサポートがより優れたタイプになりますし、パドルシフトも標準装備となるので、そういうシーンでの快適性・操作性は上がるでしょうね。

乗っていたクルマがLuxuryラインで足回りが柔らかいクルマだったこともあるためか、スムースで力強い加速だけれどもどちらかというとクイックでスポーティーな走りよりも、長い距離を静かに、高い平均速度域で走るのに適したグランドツアラー的なキャラクターだと感じました。

 そのようにしなやかな足回りである分、街中での普段使いでの乗り心地は18インチを履いていても極上で、家族もみな歴代のクルマの中で乗り心地は一番良かったと言っていました

総じて、ハイブリッドシステムを積んでいることによる重量増は、動力性能には微塵も影響を感じさせないくらい活発さとパワフルさがあり、乗り心地面でも洗練された、セダンタイプのオールラウンダー的なクルマだったと思います。

燃費について

私は阪神間の郊外地域に住んでいるため、趣味の釣りで遠出するのも含めて、市街地走行が大半で、高速道路はめったに使わない、さらにエアコンはほぼ年中使っているため、燃費はあまりよくなくて、JC08モード燃費16.5km/lに対して、実燃費は所有期間の通算で10.4km/lでした。

ハイオクでこの燃費、ハイブリッドという名前の割には正直いい印象は持てないですよね。

しかし、その後乗り換えたF36の4シリーズグランクーペ(同じエンジン形式で車重1690kg)が、まったく同じような乗り方をしていて今のところ8.2km/l前後という状況なので、やはりActiveHybrid3では、絶対的な数値は良いとは言えませんが、直6の3Lターボエンジンであることを考慮すると、ハイブリッドシステムによる燃費向上効果は非常に大きかったといえるのではないでしょうか。

もちろん、高速道路であれば平均でも17~18km/lは余裕で越えますし、郊外でもより都市部から離れた信号の少ない地域などでは、もっと燃費はよくなると思います。

BMW 3シリーズ F30 ActiveHybrid3 の 長期使用インプレッションまとめ

さて今回は、F30(先代)BMW3シリーズの最上位モデル、ActiveHybrid3についてのインプレをお送りしましたが、いかがでしたでしょうか?

BMWに乗り始めてからもう15年以上になりますが、個人的にこれまで所有した3シリーズの中では、M3を除いて最もパワフルで刺激的なクルマでした。

もっと評価されても良いクルマだと思いますが、おそらくはハイブリッド車の割に燃費が良くないイメージがあったためか、世間受けは悪たっかようで、ActiveHybridシリーズはいずれも早々にディスコンされてしまい、比較的レア車扱いされてしまいましたね。

不名誉なことに、ActiveHybrid3をGoogle検索すると、「不人気」というキーワードがサジェストされてしまう始末w

このクルマのライバルになるであろうレクサスISでは、その販売の7割がハイブリッドモデルだそうで、確かに近所の道を走っていると毎日腐るほどのIS300hを見かけるにもかかわらず、街中でActivehybrid3にすれ違うことはほぼ皆無でした。

まあ、運転すればほぼ毎日見かける3シリーズでも、そのほとんどは320iや320dで、そもそも340i、M340iなどを見かけることはありませんので、こういうクルマを欲しがる人が減ったのか、最近の6気筒BMWが値上がりしすぎて敬遠されているのかは定かではありませんが、いずれにしてもあまり売れてないのは確かですね。 

ということで、語りたいことが多すぎて長文記事になってしまいましたが、Activehybrid3は、F30の世代までの3シリーズでは間違いなく最強スペックのフラグシップモデル

力強さに関しては、後に乗り換えたF36 435iグランクーペよりも確実に上です。

M340iなどと並んで、6気筒の極上のフィーリングとパフォーマンスを味わいたいという人にとっては、中古車から選ぶにはこのクルマはよい選択肢になるかもしれません。

ただ、BMWも含めて欧州車のハイブリッドシステムは、その実績の短さから耐久性の面が未知数で、リチウムイオンバッテリーの劣化具合も気になるところ。 

選ぶなら、ハイボルテージバッテリー保障などが付帯する、認定中古車が良いと思います。

内燃機関車が絶滅しようかというこの時代、おそらく最後になるかもしれないエンジン車なので、最後にこういう刺激的なモデルを選ぶのもアリなのではないでしょうか。 

私のように刺激的な修理代が必要になる可能性もありますがw

ということで、今回のお話はおしまい。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

なお、数は少ないですがこのブログおよび姉妹ブログでもBMW車のインプレ記事をいくつか書いています。

宜しければ是非ご覧になってみてください。

2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。

よろしければコチラのサイトもご覧になってみてください。

スモールフィッシングの最新記事はコチラ! 続・スモールフィッシングの最新記事はコチラ!

なお、現在、Amazonのお買い得釣り具を検索するリンクページ、「密林お買い得情報」を大幅リニューアル中。最新モデル情報も含め、AmazonとYahooや楽天の価格比較もできるよう、より有益なページとなるようデザインを日々見直していますので、こちらもよろしければ是非チェックしてみてください。思わぬ掘り出し物が見つかるかも!

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大阪府在住。小学生の頃から40年以上、磯波止筏船を中心に様々な釣りをやってきましたが、2010年にウェーダー購入して以来、ほぼ毎週大阪湾奥西宮の海でウェーディングでシーバスを狙いつづけています。2020年からは本格的にメバリングとアジングにも参戦中!子持ち40代のオトーサンアングラーです。ちなみにタックルはシマノ党、車はBMW党。

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