みなさまこんにちは。
今年になって初めてステラC2500SXGを購入したことは、以下のファーストインプレッション記事でも書きました。
さすがはステラ、同じリールなのに、他とはこれほどまでに違うものかといたく感銘を受けましたが、そこで気になってきたのがやがて訪れる夏秋シーズンに使うリール。
今はシーバスでもバチ、マイクロベイトの季節で弱めのタックルバランスに繊細な巻きを必要とするため、C2500サイズのリールくらいがちょうど良いのですが、5月頃になって水温も上がりデイゲームもやるようになると、やはりC3000サイズが必要になってきます。
というわけで、先日以下の記事で購入を検討していたC3000サイズのステラを、思い切って購入しました。
ステラとワールドシャウラの組み合わせは本当に美しいと思います。 |
もちろん、購入したモデルはC3000XG。
購入後ちょっとだけ実釣にも持って行ってみましたので、今回はこのリールのファーストインプレッションをお届けしたいと思います。
'18ステラC3000XGはどんなリール?
2018年に発売されたシマノのフラグシップスピニングリール、現行ステラの中型機、エクストラハイギアのモデルがこのC3000XGです。
シマノ公式サイトの製品説明によると、こんなリールとのことです。
ステラ [STELLA](引用元:http://fishing.shimano.co.jp/product/reel/5318)
ドライブギアの歯の一つにいたるまで設計を見直し、理想的な歯形状にしたマイクロモジュールギア IIを搭載。さらに巻き上げ時の微かなカタカタ感やコツコツ感を徹底的に排除するため、機構部のガタつきを抑制する新設計サイレントドライブを新採用。ボディ、ラインローラーには防水性をアップさせたXプロテクトを採用し、ステラの真骨頂であるスムーズ&サイレントを守り続けます。
箱すらも高級感がある(笑) |
スペック表は以下の通りです。
スペック | |
---|---|
ギア比 | 6.4 |
実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg) | 6.0/9.0 |
自重(g) | 210 |
スプール寸法(径mm/ストロークmm) | 47/17 |
ナイロン糸巻量(号-m) | 2.5-180、3-150、4-100 |
フロロ糸巻量(号-m) | 2.5-160、3-130、4-100 |
PE糸巻量(号-m) | 1-400、1.5-270、2-200 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 94 |
ハンドル長(mm) | 55 |
ベアリング数 BB/ローラー |
12/1 |
本体価格(円) | 81900 |
(引用元:http://fishing.shimano.co.jp/product/reel/5318)
先代’14ステラと比較すると、駆動面で大きな変化はマイクロモジュールギアがマイクロモジュールギアⅡにアップデートされていることと、サイレントドライブが搭載されているところですかね。
写真では表現しきれませんが、実物の微妙な輝きは本当に美しいです。 |
私は非レバーブレーキリールを使うのが久しぶりで、先代までのステラも触ったことしかありませんので、きっと違いは判らないと思いますが、従来のシマノリールではオシュレーションにおける上下の視点到達時のコツ、コツという微かな打刻音のような異音が課題だったので、サイレントドライブによってそれがいかに解決されているか興味深いところですね。
'18ステラのスプール。 ラインストッパーは旧来の形に戻されたようですね。 |
先代ステラ同様ロングストロークスプールによって、キャスト時のライン嵩高の目減りが減るため、特に太目のラインを使ったときのキャスタビリティは高いですね。
手にした印象
手にした時の第一印象は、「デカい!強そう!」。
同じボディを採用するステラC2500SXG(左)とC3000XG(右)の比較。C3000XGの方が一回り大きなリールのように見えます。 |
先日来使用しているC2500番のステラと、ボディやギアなどのコンポーネンツは同一のものなのですが、スプールとローター、ハンドルのサイズが変わるだけで、ここまで手にした時の印象が変わるものかと非常に驚きました。
もちろんこれまでも夏秋シーズンのシーバス用には長年C3000番サイズのエクスセンスLBを使用してきたので、C3000というのは使い慣れたサイズではあるのですが、ステラの場合はロングストロークスプールが採用されていることもあり、従来のC3000番に比べてやや大きく感じますね。
重量面でも、C2500SXGに比べて30gアップの210gということで、C3000番サイズとして軽いのは軽いのですが、それでも手にした時の重厚感が感じられます。
そしてハンドルを回してみると・・・やはりある程度シュルシュルという摺動音は聞こえますね。
しかしコレはC2500SXGで経験済み。
室内で巻いた時には「天下のステラがこんなに音するの?」と思いましたが、実釣で巻いてみると、他のリールとは別次元の滑らかなフィーリングになるので、やはりリールの巻き心地は室内での空巻きなどでは判断できないと思います。
しかし、55mmというレングスのハンドル、おそらく巻重りを気にする方が多いからこの長さになっている(当たり前ですがハンドルが長い方が巻きは軽くなる)のだとは思いますが、個人的にはちょっと長すぎなような気もしますね。
'16エクスセンスLBのXGモデルでも感じましたが、55mmレングスのハンドルはやはり少し大げさなように感じますね。 |
確かに、C3000サイズのローターでは、初動の重みはC2500サイズのローターを巻いた時とは雲泥の差がありますが、普通にミノーやシンペンを扱う釣りなら、50mmレングスの方がより流れを感じて繊細に巻くことが出来てよいように思うのですが。
付属のT字ハンドルノブは、前モデルのようにビスが見えなくなったところはイイのですが、ちょっとなぜだか映画のロボコップを思い出してしまいます(笑)
ただ、ノブの軸受けカラー部分は金属ですし、分解すると、おそらく巻き心地を考慮した部品だと思われますが、中に他機種では入っていないスリーブのようなものが装着されており、回転も非常にスムースで扱いやすそうです。
キャストフィール
早速PEライン0.6号と0.8号を巻いて、投げてみました。
キャストフィールは爽快そのもの。
今回はこのリールを買ったせいで資金難に陥り(笑)新品PEを買えなかったので自宅に在庫があった中古PE(別のリールから巻き取ったもの)を使いましたが、ラインの放出がなんだか従来のC3000番リールより気持ちいいですね。
飛距離も確かに伸びているような気がします。
リールは価格や性能によって飛距離が変わるということはまずないので、おそらくこれはロングストロークスプールになったことの恩恵でしょうか。
おそらく、このスプールになったことのメリットは、ライン放出による目減りが激しい、より太いPEラインやモノフィラメントラインを使えばさらに体感上感じやすくなるはずです。
ベールを倒したときの音の質感や、オートリターンのスムースさ、その動作音も含めて、やはりさすがのステラ。
一連のキャスト動作が非常に心地よく行うことができ、さらに飛距離も上々ということもあって、キャスト面では総じて非常に好印象を抱きました。
巻き心地と感度
そして肝心のリトリーブですが、上でも書いた通り、やはり実際にルアーをつけてリトリーブしてみると、室内巻きではわからなかったこのリールの本当の巻き心地の良さがわかりました。
ノイズがゼロというわけではありませんが、限りなく少ない。
別サイズのリールを直接比較することはできませんが、ワールドシャウラにリールを装着してルアーをリトリーブしたとき、例えばヴァンキッシュだったら、リールシート部分を通じてギアノイズが、微かではあるものの明確に手元に伝わってきます。
しかし、ステラの場合はそのノイズ伝達が全く気にならないレベル。
ワールドシャウラのCi4+リールシートは非常に敏感で、結構リールのギアノイズを拾ってしまい、それがコルクグリップでさらに増幅されてしまいますが、ステラの場合はそれが気になりません。 |
この実釣における巻きのフィーリングこそが、ステラがステラであることの証なのでしょう。
金属ローターを採用していることもあり、巻きの剛性感としっとり感はほれぼれするくらい。
ルアーが受ける流れの圧なども明確に感じますし、その泳ぎをハンドルノブを握る手元に感じるくらい、感度は高くインフォメーション性能に優れています。
ステラのラインローラーは初代エクスセンスなどにも採用されていたDLC(ダイヤモンドライクカーボン)加工が施されたもので、メーカーによるとPEラインなどの摩耗を軽減する効果があるとされています。 |
サイレントドライブ搭載の効果なのか、気になるオシュレーション上下死点での微かなコツコツ音も、このリールからは完全に消えているように思えます。
コアソリッドの方がいいとかMGLの方がいいとか議論されることもあるようですが、個人的にはシーバス用に使うのであれば、このステラの金属ローター、コアソリッドの巻きだけで十分、他は要らないと思えるほど、巻きに関しては素晴らしいフィーリングです。
また、試しに鉄板系のルアーも投げてみましたが、やはりリトリーブ抵抗の大きい鉄板でも巻き上げが非常にパワフル、かつボディのカッチリ感、剛性感が高いためか、非常に巻取りがスムースに感じられました。
それは、魚とのファイト時も同様、 オールCI4+ボディのリールでは決して味わえない頼もしいフィーリングですね。
操作性
その他操作系に目を向けると、キャストフィールの項で述べた通り、キャストに関わるベイルやオートリターンなど各機構の操作時の質感は抜群。
ドラグノブも大型で、ファイト中でも操作しやすいですし、クリック感もどことなく上質です。
大型のドラグノブはシマノ唯一?の金属削り出し。パーツ単品でも非常に高価ですが、ヴァンキッシュやツインパワーのそれとは明らかに高級感が違います。 |
やはりヴァンキッシュレベルと比べても、操作性は同じでも明らかにフィーリング面はステラの方がすべてにしっとりとした感触があり、異なります。
ハンドルのガタなども皆無とはいえないまでも、極小。
投げる、巻くの一連の動作に関して、不満不足に思えるところは何一つみあたりません。
EVAラウンドタイプSも使用してみましたが、おそらくシーズン後半、夏場の鉄板系ルアーを使うシーンや、やや大振りのプラグなどを使うシーン、パワーファイトなどではこちらの方が使い勝手が良いと思います。 |
ちなみに、ハンドルノブはデフォルトのT字タイプと夢屋EVAラウンドタイプを使い分けてみましたが、今がちょうどバチ抜けシーズンということもあり、より繊細な巻きができて感度も優れるデフォルトのT字タイプの方が印象は良かったです。
どうしてもロボコップを連想させてしまう現行T字ノブ。バチパターンの釣りなど、繊細な巻きを要するシーンではこちらの方が断然有利です。 |
欲を言えば、やはり55mmのハンドル長ではハンドル軸を中心とした回転半径が大きくなるため、リトリーブが若干大味になりがち。
ここは50mmだったほうが、より繊細な定速リトリーブができるのではないかと思いました。
夢屋から50mmレングスのカスタムハンドルも出ているので、機会があれば装着してみようと思います。
しかしこれらハンドル長やハンドルノブに関しては、今がちょうどバチ抜けシーズンだったから上記のように感じただけで、夏以降の釣り、特にデイゲームで鉄板を連投するような釣りであれば、また印象は全然変わって55mmハンドル+やや大柄なEVAラウンドノブの方が疲労感が少なく、はるかに扱いやすく感じていたことでしょう。
ファーストインプレッションまとめ
ということで、今回は'18ステラC3000XGのファーストインプレッションとして、キャストフィールと巻き心地、操作性などを見てみましたが、いかがでしたでしょうか。
正直なところ今の時期のバチ抜けやマイクロベイトパターンの釣りにはちょっと大柄かなと感じましたが、リールそのものは本当に素晴らしい質感、使用感で、本当に欠点らしい欠点は見つかりませんでした。
あえて不満点を探すなら、上記で述べたハンドル長の件に加えて、C3000XGのスプールの糸巻き量が多すぎて、PEラインを使用する場合は下巻きをかなりせねばならないところがちょっと面倒に感じたということが挙げられますが、替えハンドルと同様、夢屋から糸巻き量の異なる何種類ものカスタムスプールが出ているので、こういうのを手に入れてみても良いかもしれませんね。
まだまだ低水温期が続くため、このC3000番というサイズはまだしばらくの間出番はなさそうですが、5月以降はきっと大活躍してくれるに違いありません。
また別途じっくり使ってみて、実釣インプレ記事を書いてみたいと思います。
手にしてみてさすがと唸らされること間違いなしの素晴らしい完成度のステラC3000XG、モデルチェンジはまだまだ先かもしれませんので、気になる方は是非手に取ってみてください。
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