みなさまこんにちは。
長年私はスピニングリールはシマノ派。
15年くらい前まではほぼダイワオンリーでしたが、今はシマノオンリーになってしまいました。
ダイワが気に入らないわけではないのですが、よりシマノリールの使用感の方が気に入っているからです。
そんなシマノスピニングリールの中で、最も消耗が激しく交換頻度の高い消耗部品がラインローラー。
正確にはラインローラー内のベアリングが劣化でダメになる感じですね。
特に初夏から夏場にかけては、昼潮なのでデイゲームの機会も増え、一投あたりじっくり時間をかけて狙うことが多いナイトゲームとは異なり、圧倒的にキャスト回数もリーリングのペースも、そして抵抗が大きいバイブレーション系ルアーの使用頻度も増えることもあり、この時期が年間を通じて最もラインローラーが酷使されるシーズンといえるのではないでしょうか。
最近はシマノ純正ラインローラーもよくなってきたが、交換コストは高い
そんなラインローラー、2010年台初頭までのシマノスピニングリールでは、ラインローラーパーツと中のベアリングがそれぞれ別部品として提供されており、リール酷使によりシャリシャリ音が出だしたらベアリングだけを交換して注油・・・という感じで、皆さん個人で、釣行の頻度や症状有無に合わせて思い思いのタイミングでメンテナンスされていたと思います。
そういえば一時期、ラインローラー横に注油のための穴があけられていた時期もありましたね。
しかし2010年台中盤ごろから順次、コアプロテクトというコンセプトの登場とともに、ラインローラー部は撥水・防水化されることになり、それに伴いローラーパーツとベアリングが一体化された形のものが純正提供されるようになりました。
そのコアプロテクトがさらに発展して、撥水グリス+ラビリンス構造パーツにより水の侵入を抑制し、実質的に「防水」性能を発揮するX-プロテクトが登場し、18ステラあたりから採用されています。
このXプロテクト採用のラインローラー、ステラで言えば2018年モデルよりも2022年モデルの方が、より耐久性や寿命が高まり、製品として改善されているように思えますが、それでもやはりいざ交換が必要となると、ラインローラーとベアリングが一体化されたアセンブリを交換しないといけないため、その部分だけで3000~4000円程度という結構手痛い出費になりますね。
幸い2022年以降のリールに関しては、私のように週末アングラーの釣行頻度程度では余裕で半年以上、うまくいけば1年くらいはもってくれて、不具合やノイズは出ないようですが、このあたりは釣行頻度や使用するルアーの種類、使用するラインの種類、釣行先の塩分濃度や個々人のお手入れの状況次第でいかようにでも変わってくるため、明確な交換サイクルの目安みたいなものを示すのは難しいかと思います。
2025年現在、私の場合は23ヴァンキッシュと24ツインパワーがそろそろラインローラー交換時期?
どういう訳か、2022年購入のステラは、ラインローラーを交換することなくいまだに調子よく動いてくれていますが、 例えば、昨年2024年はメバリングに夢中になって24ツインパワーC2000Sを使いまくったし、2023年に買った23ヴァンキッシュはリールの性格上、シーズン前半のバチパターンやナイトゲームでしか使っていないものの、既に3年目に突入ということで、そろそろラインローラーからシャラシャラ音が出始めました。
しかし上述の通り、ステラ用のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)タイプではないラインローラーでも、純正品は結構高い。
それを2台分取り寄せて自分で装着するのも費用がバカにならないし、ギアなどの回転フィールは全然調子いいのに、オーバーホールに出して高い工賃をかけてメーカー交換に頼るのもばかばかしい。
もっと気軽に、格安にメンテナンスできるラインローラーはないか?ということで、ちょっと真面目に探してみました。
すると、結構出てきますね。
しかし、そこまでこだわり派ではないので、純正よりさらに高いお金を払って回転性能を上げようなんて贅沢は考えてません。
で、所詮消耗品なのでお安いヤツでイイかと、いくつか候補を決めてみました。
一つ目は、以前に「スモールフィッシング」の方で記事にも書いた、ゴメクサスのもの。
値段もそこそこ安いし、格安ローラーとしては早い時期から販売開始されたものなのでユーザーレビューも沢山出ていますね。
二つ目は、格安でシマノやダイワの互換スプールを出しているHEIGHTENのもの。
こちらはゴメクサスとは違い、BBが取り外せない一体型ラインローラーで、シマノ純正部品の互換品みたいな位置づけでしょうか。
しかし、ベアリングタイプは複数グレードから選べて、純正に比べると圧倒的に安いですね。
そして最後の三つ目が、今回ご紹介するFMATE WORKSのラインローラー。
このメーカー、会社概要などは分っていませんが、以下記事で書いたことのあるドラグノブの交換バネパーツも販売している会社で、調べてみると結構こまごまとしたカスタムパーツをいろいろ立て続けにリリースしているようですね。
そういえば、先日、一本990円という信じられない価格で夢屋チタンリールスタンドにクリソツなアルミ製リールスタンドが販売されていて、一本試しに購入したのですが、それも同じくこのFMATE WORKSのものでした。
FMATE WORKS チタンラインローラーを購入してみたのでインプレ
ということで、まずはツインパワー用に、セールのタイミングで一個購入してみました。
その時の様子は以下記事に書いています。
その後、今季あまり釣れませんでしたが、しばらくメバリングに使ってみて、非常にコスパがいいし製品としてなかなか信頼できそう、回転フィールも悪くないし加工精度も確かに高そうだなと感じたため、色違いをヴァンキッシュ用にも追加購入した次第。
どちらも2か月程度しか使っていませんので、長期的な使用感を語ることはできませんが、簡単にインプレすると以下のような感じです。
この製品の宣伝文句として、溝の面粗度が低く、加工精度が高く、40倍顕微鏡による純正との加工精度の比較でも純正ラインローラーを上回っているとのことですが、数値的な比較はできないものの、確かに加工精度の高さは感じられました。
ベアリングとの間のクリアランスはもちろん、製品各部の面取り処理も好印象で、顕微鏡写真が本物だとしたら確かに長期的にはラインの摩耗軽減、長寿命化にも期待できそうですね。
ただ、セットで付属してくるベアリング自体は、そこまで高級なものではないようなので、ノイズとまではいきませんが適度にシャラシャラ音はします。
ローラー自体は良いモノだと思いますので、気になる人は好みのベアリングに換装する方が良いかもですね。
本体の加工精度が良いからか、組付け精度も悪くなく、ボールベアリングやラインローラー受けとのクリアランスも適度な感じで、取り付け作業の説明書などはありませんでしたが、迷うことなくバッチリ装着できてイイ感じに回転してくれています。
純正のようにアセンブリになっておらず、防水機構もないため、当然釣行後の入念な洗浄や、乾燥後の注油といったお手入れは定期的に行う必要がありますが、ラインのヨレ具合などは純正よりもマシな感じなので、そういったメンテナンスの手間さえ惜しまなければラインローラーとしての機能性は純正以上に高いと言えるでしょう。
まあ、純正がほぼメンテナンスフリーであることを考えると、手間を掛けるか価格をとるかのトレードオフの関係なのでしょうね。
あとは、どのくらい長期間回転性能を維持してくれるか、要は、消耗品であるベアリングの寿命ですが、これは注油にグリスを使うかオイルを使うか、またこまめに洗浄・注油といったメンテナンスをしているかにもよると思いますので、正直1年くらい使ってみないことには何ともいえなさそうです。
FMATE WORKS チタン製ラインローラー インプレッションまとめ
さて今回はFMATE WORKSのチタン製ラインローラーのインプレを書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
まとめると、このチタン製ラインローラー、コアプロテクトが登場する前のシマノリール(のラインローラー)に戻った、かつ、その時代のものより明らかに加工品質自体は高いといった感じなので、私のように昔から釣りをしてリールを触っていて、昨今のハイコストな「一体型ラインローラー」に不満を持っている人にとっては、間違いなくコスパのいい、良い買い物になると思います。
「純正品じゃない怪しげなローラーなんて」 と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、シーバス用はともかく、ライトゲーム用の小番手で0.2号PEで軽量ジグ単リグを扱う際にも、ちゃんとラインローラーとして機能はしてくれていたので、とことん肉抜きと軽量化をした最高級ラインローラーと比べると勝てないかも知れませんが、ラインローラーとしての機能性は十分まちがいないものだと感じました。
複数リールをお使いで、運用コストを気にする方にはもってこいのローラーかと。
更なる回転性能向上に拘るなら、好みのベアリングを入れて、好みのオイルで仕上げればいいのではないでしょうか。
とりあえずボールベアリングは消耗品と割り切って、コスパ重視でいきたいかたにはおススメ。
以下リンク先のAmazonではオーロラカラーは1300円、チタンカラーで1500円と、非常に安価に購入できるので、気になる方は論より証拠、まず一度試してみることをおススメします。
ただ一つ、注意点があるとしたら、メーカーにOHに出す際には、純正ラインローラーに戻してから出すことをお忘れなく。
シマノ純正のOHでは、純正部品以外のものが装着してあるとメンテナンスを断られて返送されてきてしまいますので。
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。
よろしければコチラのサイトもご覧になってみてください。