みなさまこんにちは!
2010年台後半に、各社からお手頃価格のPEラインが多数リリースされ、当時はいろんなメーカーのPEラインを試していましたが、ここ数年は、ベストなタイミングでのプラッギングなど本気の釣り用には東レのシーバスPEパワーゲームを、普段使いの消耗品にはコスパ重視でクレハのシーガーPEX8を利用するという感じで、しばらく銘柄固定となっていました。
しかし今年は、ライトゲームにわき目も振らずシーバス釣りばかりやっている中、以下記事にあるように何年かぶりで初めて使う銘柄のPEラインも試したりしています。
それらPEラインの中から、今回は東レのスーパーストロングPE X8についてのインプレッションをお届けしたいと思います。
東レスーパーストロングPE X8とは
東レ スーパーストロングPE X8は、種合成繊維モノフィラメント、モノフィラメントを素材とする高次加工製品などの製造販売を行う東レの子会社、東レモノフィラメント株式会社から発売されている8本撚りの汎用PEライン。
どんなラインなのか、メーカーサイトから解説を引用してみましょう。
強度・感度を最大限に高めつつ、扱いやすいしなやかさを実現。 あらゆる魚種・釣りスタイルにマッチする、8本組高バランス設計。 高密度かつなめらかな糸表面で、ラインのガイド滑りが向上。 仕掛け・ルアーの操作性がよく、キャスティングでの飛距離アップ。 視認性抜群の独自マーキングシステムでオールラウンドな釣りに対応。 見やすさ・使いやすさにこだわった、NEWカラーローテーション。
(東レ スーパーストロングPE X8 線品ページより引用)
カラーは、パープル・レッド・グリーン・ピンク・ブルーの5色が10mおきに入れ替わるマルチカラータイプ。
ラインナップとスペックは下表のとおりです。
号柄 | 0.6 | 0.8 | 1 | 1.5 | 2 | 3 | 4 |
平均lb. (Ave) | 11 | 13 | 17 | 21 | 30 | 44 | 50 |
平均直強力kg (Ave) | 5.2 | 6.1 | 8.1 | 9.6 | 13.6 | 20 | 22.8 |
長さ(100m×12連結 & 200m) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
長さ(150m) | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ― |
希望小売価格(円) | OPEN |
市場価格を見ていると、釣具店では非常にお高い値段ですが、Amazonだと150m巻きで2000円チョイくらい、楽天はちょっとそれよりお高め中心で、なぜかYahooではまれに1500円+送料とかなり激安で売られていることがあるようです(2023年11月調べ)
以下では、このラインを数か月使ってみたインプレを書こうと思います。
手にした印象
冒頭に書いた通り、個人的にシーバス用PEラインでこれまで使用してきた中で一番のお気に入りは東レのシーバスPEパワーゲーム。
非常に古くからある超ロングセラー製品で、最近の各社PEラインに比べると編み込みが緩やかでクラシカルな使用感のラインですが、ヘンテコなコーティングがされていない分、使用感は非常にナチュラルでシルキーさは極上。
そんなラインを作るメーカーがリリースした汎用ラインということで、一度は試してみようと思って買ってみた次第ですが、見事に期待が裏切られることはありませんでした。
このスーパーストロングPE X8、シーバスPEパワーゲーム同様、ノンコーティング或いは非常にコートが薄い仕立てのラインで、PEライン本来のしなやかさを持ちつつ、手触りは非常にシルキー。
FGでノットを組んだ締まり具合も、シーバスPEパワーゲームに似ています。
個人的に、5,6釣行もしたらコーティングが剥がれて使用感が大きく変わって来るため、コーティングバリバリのラインはどうにも苦手ですが、このラインならそういった心配も少なそうです。
とりあえず、手にした時の第一印象は非常に良いものでした。
飛距離とキャストフィール
手にした時の印象通り、やはり表面のシルキーさがキャスティングにも影響するのでしょうか?
ガイド抜けは非常に良く、飛距離・キャストフィールとも全く申し分ありません。
コーティングレスでふわっとした使用感なので、ラインスラックは出やすい類ですが、デメリットとは言えないでしょう。
さらに、リトリーブしたときのガイド通過時のノイズも非常に少なく、糸鳴りが同クラスのPEラインに比べて明らかに少ないですね。
この辺りの特長も、もしかしたらカラーが異なるだけで同じラインでは?と思えるくらい、シーバスPEパワーゲームそっくりです。
強度と耐久性
スーパーストロングPE X8の強度は、1号で平均17LBとなかなかのもの。
多くのメーカーのラインは、アピール目的なのか最大強度、MAX lb表記のものが多い中、Ave表記にしてくれているのは嬉しいですね。
出来ればMAXとAveを併記してくれていると、そのラインの強度面のばらつきが良くわかるのでありがたいのですが。
以下記事にも書いた通り、PEラインは150mならその区間内でどうしても強い部分と弱い部分、強度面のばらつきが出るため、メーカー表記の強度より20~30%程度実質強度は低くなりがちなのですが、このラインのAve表記で1号17lbというのは強度面ではなかなかのもの。
実際根掛かりなどした際にも、シーバス用で使用される6号フック程度であれば十分伸ばしてルアーを回収することが可能です。
耐久性の面に関しては、近年流行している密編み気味の「硬い」ラインとは異なり、滑らかな表面故に毛羽立つのが遅く、3か月程度の週末釣行であればまだまだ巻替えは不要といった感じなかなかの長寿命ぶりだと思います。
釣り場についてラインが乾燥した状態でフルキャストはしない(乾燥状態での過度の摩擦熱は寿命を縮めるため)こと、またマメにシリコン系スプレーをかけることなどを心がければ、かなり長寿命のラインになるのではないかと思います。
かなり好印象にもかかわらず、気になる点も?
購入からおよそ3か月間、このスーパーストロングPE X8の1号をシーバス釣行に使ってみて、水馴染み、キャスタビリティ、強度、耐久性とも、かなりシーバスPEパワーゲームに肉薄した良いラインだとの印象を受けました。
使用開始してしばらくの間は、シーバスPEパワーゲームより安いこともあり、コスパを考えるとコレは今後自分のメインラインにしてもいいかな?とまで考えていましたが、ちょっと気になる点も。
それは、トラブルレス性能。
スピニングリールを使用して、向かい風の中軽めのルアー、引き抵抗の少ないルアーを多用していると、どうしてもエアノットは発生しがちになります。
このラインを使っていたのもまだ南寄り、西よりの風が多く吹く晩夏から初秋にかけて。
さらにこの時期、TKRPやリッパー90など、そこそこ小さ目のルアーを多用することもあり、3回エアノットが発生し、うち2回は結構深刻なトラブルになりました。
まあここまでは季節柄よくある話なので想定の範囲内、私はエアノットが発生してもこれまで以下のアイテムを使用してほぼそのトラブルを解消してきました。
しかし、このスーパーストロングPEに関しては、エアノットが発生したときにラインを傷つけずにそれを解くのが至難の業。
このラインではエアノットを解く作業において、結構ニードルの先が細い原糸の繊維を拾ってしまい、ラインが無茶苦茶になってしまう傾向があるのです。
そういう次第で何とか1度目のエアノットでは苦労して解くことに成功しましたが、強度劣化は免れないだろうなと、早々にラインを裏返してスプールにまき直しました。
しかしその後数回目の釣行で、裏面でもエアノットが発生し、それについてはラインを傷めずに解く事が困難なほど深刻な状況だったので、このラインは下巻き用にすべく、別のラインに交換してしまいました。
という次第で、このスーパーストロングPE、実使用3か月未満という想定外の短寿命になってしまい、それが唯一残念だったところです。
もう一つ残念と言えば、秋シーバスに良さげな1.2号がラインナップされていないところもちょっと惜しいですかね。
東レ スーパーストロングPE X8 インプレッションまとめ
さて今回は東レからリリースされている汎用8本撚りPEライン、スーパーストロングPE X8のインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
気になる点はあったものの、全体的に使用感や強度、耐久性は素晴らしく、シーバスPEパワーゲームとの価格差を考えるとかなり目にコスパはイイラインではないかという印象でしたが、PEラインにつきもののエアノットが解きにくいというのは個人的には大きなデメリット。
なので、いいラインなんですが、またエアノットが起きた時のことを考えると、なかなかリピート買いする勇気が持てず、どうしようか迷っているところです。
しかし、北風中心でウエイトもサイズもリトリーブ抵抗も大き目のルアーを使う機会が多い秋シーズンなら、もうちょい活躍してくれそうなので、いいかも知れませんね。
東レ スーパーストロングPE X8は、とてもナチュラルなPEライン本来の使用感が味わえて、ガイドノイズも少なく扱いやすいラインなので、気になる方は是非一度使ってみてください。
ということで、今回のお話はこれでおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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