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2022年ダイワ新作シーバスロッド!モアザン ブランジーノ EX AGS 87LML のファーストインプレッション

2022年6月17日金曜日

1.インプレ・レビュー 2.ロッド 3.シーバス 5.モアザン

t f B! P L

 みなさまこんにちは。

以下の記事に書いていた通り、今年は約20年ぶりにダイワロッドを購入しました。

買ったのは、2022年のダイワの新作ロッド、モアザン ブランジーノ EX AGS 87LML アーバンサイドカスタムです。

納得いくサイズの魚が釣れたらいずれ実釣インプレッションを書こうと思っていましたが、なかなか釣れないので、 しびれを切らしてw今回はこのロッドのファーストインプレッションをお届けしたいと思います。

モアザン ブランジーノ EX AGS とは

ご存じの通り、「モアザン」はダイワの最上級シーバス用タックルのブランド名。

ダイワは主張が激しいデザインが多いですね~。

同シリーズのロッドは、従来、軽量薄肉設計ブランクスを採用して軽さと感度に優れ、取り回しの良い「エキスパート」シリーズと、細身肉厚設計ブランクスを採用してパワフルで反発力が強く、ランカー対応モデルである「ブランジーノ」シリーズに分かれており、ダブルフラグシップ構成のラインナップとなっていました。

「エキスパート」シリーズは、繊細さと感度に優れていた反面、大型ルアーのキャストや、急流における大物とのファイトでは不満が残り、一方の「ブランジーノ」シリーズは、エキスパートを上回る反発力の強さから、キャスタビリティにピーキーな特性があり小型ルアーが扱いにくい面があったとされています。 

それら両シリーズを統合した、今回のモアザン ブランジーノEX AGSシリーズは、細身で軽量化されたブランクスで、粘り強さを持ちつつも振りの軽快さや荷重移動のスムースさを手に入れており、リリースポイントが広く安定した飛距離とアキュラシーを出せるロッドになっているとのことです。 

同シリーズのラインナップとスペック表は、以下の通りです。

品名 全長(m) 継数(本) 仕舞(cm) 標準自重(g) 先径/元径(mm) ルアー重量(g) 適合ライン カーボン含有率(%) メーカー希望本体価格(円) JANコード
ナイロン(lb.) PE(号)
87LML 2.62 2 135 97 1.5 / 10.3 5-30 6-16 0.6-1.5 100 75,000 4550133068515
87ML 2.62 2 135 111 1.7 / 10.8 7-35 8-16 0.6-1.5 100 75,500 4960652318211
94LML 2.85 2 147 105 1.8 / 10.8 5-30 6-16 0.6-1.5 100 77,000 4550133068522
94ML 2.85 2 147 121 1.9 / 11.3 7-35 8-16 0.6-1.5 99 77,500 4960652318228
97ML/M 2.92 2 150 126 1.5 / 12.3 7-40 8-16 0.6-1.5 100 79,500 4960652318235
98M/MH 2.95 2 152 147 1.7 / 13.3 10-50 10-25 0.8-2.0 100 81,500 4960652318242
1010ML/M 3.3 2 169 153 1.6 / 14.3 7-40 8-16 0.8-2.0 100 88,500 4960652318259

(引用元:ダイワ morethan BRANZINO EX AGS製品ページ) 

実はこのモアザン ブランジーノ EX AGS、1年以上前に発売予定になっていましたが、出荷直前になって急遽発売延期となった経緯がありました。

詳しい事情はわかりませんが、何かしら問題があったようですね。

それはともかく、今回リリースされた新しいモアザン ブランジーノ EX AGS シリーズには、共通して以下のような技術特性が採用されています。

  • ESS[エキスパートセンスシミュレーション]

    ロッドのひずみエネルギーを提供解析しロッド設計に反映するダイワのロッド設計システム。

  • AGS[エアガイドシステム]

    新AGSでは、カーボンフレームに、新開発の軽量リング「Cリング(コバルト合金)」、「Nリング(シリコナイト)」を搭載。

  • V-JOINT α[V-ジョイント アルファ]

    ナノプラスを含む高強度素材のインロー継ぎ。

  • AIR_SENSOR_SEAT[エアセンサーシート]

    軽量化・高強度・高感度を実現するカーボンファイバー入りリールシート。

  • SVF COMPILE-X nanoPLUS[SVFコンパイルXナノプラス]

    ナノアロイ®技術を用いたダイワ独自の設計・製造方法。

  • X45 FULL SHIELD[X45フルシールド]

    ブランクスを傾斜角45°のカーボンバイアスクロスで最外層から締め上げラッピング。

  • CWS[カーボンラッピングシステム]

    ガイドやリールシートを強固に編みこんだカーボンクロスでブランクに固定するダイワ独自の技術。

モアザン ブランジーノ EX AGS 87LML アーバンサイズカスタムとは

そんなモアザン ブランジーノ EX AGSの中から、私が選んだのは87LML アーバンサイドカスタムと呼ばれる、同シリーズの中で最もフィネスなモデルです。

モアザンの刻印は立体的なものになっています。

どんなロッドなのか、ダイワのmorethan BRANZINO EX AGS製品ページから解説を引用してみましょう。

morethan BRANZINO EX AGS 87LML- URBAN SIDE CUSTOM -

スモールプラグからミノーまで幅広く対応。最高のパフォーマンスを実現した超軽量ロッド。

アーバンサイドカスタム史上最軽量。高次元の感度と操作性を武器にスモールプラグから12cm級ミノーまでを自在に操ってシーバスを誘い出す。バチ抜けから初夏のピン撃ち、ウェーディングまでこなす大野ゆうき監修モデル。

■特徴

大野ゆうきの右腕ともいえるアーバンサイドカスタムが97ℊという圧倒的な軽さとシャープさを得て大幅にブラッシュアップ。しなやかながら張りがある絶妙なブランクスによって、スモールプラグから10cm級ミノーまでを自在に操ってシーバスを誘い出す。操作性が大幅に向上したことで、スタイルの守備範囲も大幅に拡大。バチ抜けから初夏のピン撃ち、ウェーディングまでこなす。軽さがもたらす圧倒的な感度によって、スモールプラグのアクションも鮮明。1匹目のシーバスのヒットは特に注意していただきたい。まるで素肌感覚のような感度に驚いてロッドを落とすかもしれない。

■得意エリア

運河 港湾 小中河川 大型河川 干潟 沖堤 サーフ



■シーズン・パターン

シーズン: 冬~初夏

パターン: アミ、バチ、ハク、ナミノハナなど

■得意ルアー

モアザン キャロット 72S
モアザン スライ 95F
ミニエント57S
モアザン ベイソールミノー73S
ショアラインシャイナーZ バーティス R 98F / 98S
モアザン ガルバ73S

(引用元:ダイワ morethan BRANZINO EX AGS製品ページ) 

この87LML、ロッドのキャラクターとしてはフィネス寄りで、湾奥での釣りに適したスペック・特性であることがメーカー解説文からも読み取れますね。

なぜこのロッドを選んだか?

私が普段釣りをするのは大阪湾奥のサーフで、シャローのオープンエリアでのウェーディングの釣りがメインです。

一年中オフシーズンなくシーバス釣りをしているため、当然シーズンごとに狙い方や使用タックルは変わって来て、それに合わせてタックルセッティングも変えるのですが、週末ごとにいつでも行ける身近なフィールドでの釣りなので、そこまで必死に釣果を求める必要はありません。

さらに、橋脚などのストラクチャーに居つく魚を狙う釣りではないので、潮待ち、回遊待ちで長時間キャストを続けることも非常に多いです。

私がウェーディングに行くシャローは、いずれも湾の最奥部に位置する小規模な砂浜なので、流れは非常に緩く、秋のベストシーズンを除いてはイナッコ以外のベイトの回遊も乏しく、必然的に釣れるシーバスの数は少なく、サイズも小さく、アベレージは50cm台。

ランカーなんて滅多に出ません。

そのため、タックルに求めるのは、どちらかと言うと軽く、しなやかで使っていて疲れない使用感であり、数少ない魚とのやり取りを存分に楽しめるよう、パワーがありすぎないことが重要。

そういうことで、8.7ftと普段使いにちょうどいいレングスで、自重97gと超軽量のモアザン ブランジーノ EX AGS 87LML に白羽の矢が立った次第です。

ここ20年ほどは、オシア・ゲームシリーズ、AR-C、エクスセンス、エクスセンスインフィニティ、ジェノス、ワールドシャウラ、バリスティックなど、シマノとヤマガのロッドばかりを使い続けていたため、正直なところ個人的にダイワ製品は全くノーマークでしたが、先代のモアザンエキスパートAGSの87LMLを使わせてもらって非常に好印象だったので、その後継の当該機種に興味を持ったという経緯もあります。

手にした印象

約20年ぶりのダイワルアーロッドでしたが、手にした第一印象はやはり「派手だな」というもの。

高級感はあるのですが、随所に施された金やカーボン織模様の加飾は、ちょっと個人的な感覚ではゴチャゴチャしすぎている印象で正直いうとあまり好みではありません。

同じようにゴールド加飾が多いソアレエクスチューンと比較しても、どこかゴテゴテして派手さを感じさせるデザインです。

外観はともかく、ぱっと手に取って気になったところとしては、97gと非常に軽い総重量であるにもかかわらず、#1のティップセクションが想像以上に重量感を感じたところですかね。

見た目にも肉厚感を感じさせるブランクスですが、比較的総重量の近い8.5ft84gのブルーカレント85TZ/NANOの#1と比べると、驚くほど重く感じます。

また、LMLという表記からは、もっとしなやかで細身のロッドだと想像していましたが、 室内で繋げて振ってみた感じでは、想像していたよりも硬いロッドだと感じました。

元径も、エクスセンスジェノスS810ML/Rなどと比べると明らかに太いですね。グリップエンド部分は細いですが。

また、ロッドを大きく振った時に、ブランクスの振動の中に、「グルルン」といった感じのくぐもったノイズのようなものを感じます。 

これが何なのか、どういう理由で起きているのかはわかりませんが、シマノやヤマガのロッドのような、クリアなフィーリングとはちょっと違う感覚ですね。

気になるところですが、ただこれらの印象は、必ずしも悪いことというわけではないですし、実釣を経て変わって来るかもしれません。

キャストフィール

というわけで、以下は実釣で軽く使用してみた印象です。

使用時期が4月から6月という時期であるため、主にバチパターンやマイクロベイトパターン用の小型ルアーを使用してみましたが、87LMLはこれら小型、軽量ルアーのキャスタビリティは非常に高いと感じました。

カタログスペック上の適合ルアーウェイトは「5-30g」とされていますが、下は細糸を使えば、もう少し軽いメバルルアーのようなものでもキャストできそうですかね。

ただ、上の方は確かに30gまでいけそうですが、22,3gあたりのウエイトを超えると、 キャスト時のロッドのしなりが大きく、鋭いキャストが難しくなるため、適合性という意味ではイマイチですね。

感覚的にはアンダー10gから12、3g程度のミノー、シンペン、15g程度のバイブレーションなどが最も気持ちよく投げられるロッドだと思います。 

それら、ジャストなウエイト感のルアーを使っていると、キャストのアキュラシーなどは非常に高く、私は個人的にやりませんが、港湾のピン打ちなどでは重宝しそうだと感じました。

なお、このロッドには、ダイワ独自のガイドリングである「Cリング」「Nリング」を採用したAGSガイドが搭載されています。

これがNリングでしょうか?ノットの抜けはそこそこ良いような気もしますが、PEラインの抜け自体が良いかと言われると、そこまで効果を感じることはできませんでした。

実はこれらの金属製リングについては良く分かっておらず、どこがCでどこがNなのか不明ですが、ティップセクション付近のガイドは大きく傾斜がつけられた楕円形上のものが採用されており、糸抜けの良さに繋がっているそうです。

しかし、0.6号から1.0号まで、さまざまなPEラインを使用して投げてみた感触、それほどその効果を実感することはありませんでした

キャスト時のリリースポイントは広く、アキュラシーも高いロッドだと思いましたが、糸抜けの良さに関しては、まあ普通ですね。

性格の違うロッドですが、エクスセンスジェノス S810ML/Rとかの方が糸抜けは良いように感じました。

あと、このロッドの「LML」という表記を最も感じさせるのが、キャスト時。

リトリーブ時やファイト時には意識させられることはありませんが、キャストの時だけは確かに#1がしなやかで、#2がはっきりと残り、LとMLとの境目があるかのような感覚になります。

部屋で振った時には硬めの調子に感じたのですが、実際投げてみると、思ったよりも負荷に対してしなやかに曲がる調子ですね。

PEラインは0.6号から0.8号あたりがベストマッチと思えるバランスで、1.0号でもノーストレスで使用できます

メーカーサイトのカタログ情報では、1.5号まで適合となっていますが、1.2号以上の太さのPEラインになると、ロッドのパワー感とアンバランスになってしまいますので、使おうと思えば使えるのでしょうが、おススメはできません。

感度と操作性

このロッドの大きな特徴の一つが、感度の良さ。

先に述べた通り、振った時に微妙にグルルンといった感じのノイズとブレが感じられ、カーンといった乾いた反響感度という意味ではイマイチに思えますが、不思議と魚のアタリは非常にビビットに、手元に大きく感じられる印象です。

私のホームではバチ抜けシーズンでは大量のボラが沸いて、それらもルアーを食ってくるので、シーバスを釣り分けるのが至難の業なのですが、このロッドは感度がいいだけではなく、ボラのアタリとシーバスのアタリを明確に訊きわけられるくらい、アタリの「質感」を伝えてくれる能力に優れていると感じました。

ボラアタリの中からシーバスのアタリを訊きわけることも可能?!

アタリや潮の流れを感じやすいのはもちろん、小型ベイトにルアーが触れたり、水中の藻を拾ったり、ルアーの着底やボトムコンタクトなど、水中で起きていることの様々な情報をその質感と合わせて伝達してくれるインフォメーション性の高さは特筆ものだと思います。

一般的にショートロッドになればなるほど、硬いロッドになればなるほど感度面では有利になりますが、87LMLはそこまで硬いロッドではないにもかかわらず感度面は優秀ですね。

というわけで、振った時に感じるノイズやブレ感は、クリアなフィーリングとは程遠い印象ですが、実釣においてはなんらディスアドバンテージにはならなさそうです。

なお、87LMLはやや短めのエンドグリップとなっているため、キャスト、リトリーブ、アクション、ファイトいずれのシーンにおいても非常に取り回しが良く、操作性の面で痛痒を感じるところは皆無です。 

特に、その軽さや調子と相まって、ミニエントやファンキーダートなど、小型バイブレーションをダートさせるような釣りでは非常に使い勝手が良いロッドです。

軽く、グリップエンドが短いから、ロッドを立てた状態での操作が全く苦にならないですね。

シンプルなバットエンド。

ちなみに、グリップエンドにはエンブレムバッジなどの装飾は一切ありません。シンプルにして軽量化を追求しているからかもしれませんね。

パワーとアクション

モアザン ブランジーノ EX AGS 87LMLはその表記通り「LML」というパワー。

ダイワロッドを買うのは久しぶりなので、Lがどの程度、MLがどの程度というような感覚は分かりませんが、部屋で曲げてみた時よりも実釣で使った時の方がはるかに柔らかく感じられ、確かに#1セクションは「L」、#2セクションは「ML」と表記するのが適したパワー感だなと感じられます。

この、手にした時には硬く、使用した時には想像以上に曲がるという特性は、調子こそ大きく異なるものの、シマノのエクスセンスジェノス S810ML/Rに近いものがありますね。

いつものように、ペットボトルリフトもやってみました。

極軽負荷では、3番~4番ガイド付近が反応していますね。
軽負荷ではやや先調子寄りの曲がり
少し負荷を上げると、ベリーまでスムースに入りこみます。
600gペットボトルをリフトした様子。継ぎ目を感じさせないスムースなカーブを描きます。

やはりシーバスロッドだけあって、600g程度の負荷では全く余裕ですが、負荷が高まるにつれて徐々にレギュラーよりの曲がりになる、レギュラーファーストからレギュラーのアクションだと言えそうですね。

インロー継であるV-ジョイントαは確かに見た目上も継ぎ目を感じさせないスムースなベントカーブを描くのに一役買っていそうです。

なお、まだこのロッドでは大型シーバスは釣れていませんが、キビレやアカエイ、ナルトビエイ、ボラなどについては大型のものとも結構な数ファイトしてみました。

やはり巨大なエイ相手では、このロッドのLMLのパワー感では若干しんどいですが、負荷が掛かって曲げ込んだ状態では思った以上に粘り調子で、じわじわと魚にプレッシャーを掛けられるため、魚の浮きは早い部類ではないかと思います。

ただ、あまり使用していて高弾性感は感じないのですが、シーバス相手のファイトではエクスセンス ジェノス S87L+/Fほどではないものの、想像以上に魚が飛びますね。

普段通りファイトしていても、掛けた魚はほぼ100%、エラ洗いしてます。

使用している上でそこまでキンキンしたハリ感は感じさせないのですが、この87LML、これだけ魚が飛びやすいところを見ると、やはり結構ハリのあるロッドなのだと思います。

どのような釣りに適しているか

まだ発売されてから数か月のロッドなので、当然一年を通じたシーズナルなパターンで使ったわけではありませんので、まだ今のところの印象ですが、使ってみた感じ、このロッドが最も適しているのは厳寒期から初夏にかけての釣りですかね。

特に厳寒期から晩春にかけては、まだ水温が上がり切っていないことから大型の魚のヒキでもそこまで強くなく、87LMLくらいのパワー感があればたとえランカーサイズでも余裕で獲れるでしょう。

このような小型サイズのシーバス相手でもそこそこ楽しめるパワー感。

使用するルアーもベイトサイズに合わせて小型のものが増える時期なので、そのようなルアーが扱いやすいフィネスさを持ったこの竿が一番活躍してくれる時期だと思います。

また、初夏にかけては、昼潮でデイゲームの釣りが多くなる時期でもありますが、この時期のシーバスは一般的に食いが浅いことが多く、さらにセイゴからフッコサイズが良く釣れるシーズンでもあり、掛けバラシが年間で最も増えるタイミング。 

そういう時期には、このロッドのしやなかなティップは非常に適していると思います。

あくまで向いているのは軽量ルアーだとは思いますが、デイゲームからマズメを経てそのままナイトゲームに突入することも多いこの季節の釣りシーンでも、適合するルアーウエイト幅が広いこのロッドならデイからナイトにかけて、さまざまなルアーをタックルチェンジすることなく一本で使いこなせる強みもありますね。

今のところ、大型ミノーなどは投げていませんが、シンペン、バイブレーション、10cmクラスまでのミノー、ワーム、トップウォーターなど、さまざまな種類のルアーを試してみましたが、どのタイプのルアーでも使用していて不満を感じることがなく、見事に適合してくれています。

適合するルアーの種類はウエイト幅が広めなので、デイゲームからナイトゲームまで釣り続けることが多い初夏シーズンでも活躍。

なお、このロッドの使用に適しているなと感じたフィールドは、アーバンサイドカスタムの名前の通り、都市近郊の港湾、運河や湾奥サーフ、湾奥干潟、小規模河川など、比較的流れの緩い、静かなフィールドですかね。

常に流れが出ている大規模河川や、外洋向けの荒れたサーフ、潮の流れがキツい干潟などのフィールドでも使えないことは無いでしょうが、そういうフィールドでは自然と使用するルアーのウエイトも大き目のものになるでしょうし、このロッドの繊細なティップではルアーに掛かる抵抗でティップが入り込みすぎ、感度や操作性が犠牲になってしまうため、そういうフィールドでの釣りは他のロッドを選んだ方が良いと思いますね。 

なお、私が普段釣りをしている阪神間の湾奥エリアの海では、あまり荒れた海況になることもなく流れもない状態がほとんど、かつ、釣れるアベレージサイズがそこまで大きくないこともあって、この87LMLくらいの調子、パワーでも年間を通じて活躍してくれそうです。

使用していて気になった点 

モアザン ブランジーノ EX AGS 87LML、個人的に久しぶりのダイワロッドということで、最初は使用感に戸惑うところがあったものの、今のところ使用感はかなり好印象。

ただ一点だけ、どうしても気になって仕方がない欠点があります。

それはV-ジョイントαの継ぎ。

コストがかかる凝ったインロー継ぎで、カーボンラッピングによる補強も心強いのですが、このV-ジョイントα、使用中にもの凄く緩みやすいのです。

あまりに頻繁にズレるので、コミ割れでも起こしているのかなと心配になりましたが、そういう訳でもなさそう。

今はシマノやヤマガのロッドとは違うのだと自分に言い聞かせ、継ぐときには限界まで力の限りギチギチに差し込み、釣行中にも頻繁にゆるみをチェックするようにしていますが、これが結構わずらわしい。

あまりに緩むので途中からフェルールワックスなども使うようになりましたが、それでもあまり大きな改善は見られませんでした。

個体差かと思いましたが、他のオーナーでも緩みやすいと言われている方がいらしたので、やはりちょっと他ロッドよりも緩みやすいのは特徴のようですね。

エクスセンスとどっちが偉い?

モアザン ブランジーノ EX AGSはダイワ最高峰のシーバスロッドということで、他メーカーのロッドと比べてどうなのだろうというのは気になるところですよね。

個人的には、ここ10年ほどメインロッドとして使用してきたエクスセンスシリーズとの比較が最も気になるところですが、エクスセンスシリーズはどちらかというと個性的な調子のものが多いため、この87LMLと真正面からぶつかる機種は無いですかね。

ショートなグリップに軽量ブランクス、適合ラインやルアーウエイトなどスペック的に一番近いかなと思えるモデルは、ジェノスのS87L+/Fだと思いますが、そちらはパツパツとしたハリ感が強い先調子モデルで、やはり結構87LMLとはキャラクターが異なります。

ということで、このロッドに関してはエクスセンスとモアザンどっちが偉いか?は比べにくいですかね。

22ステラとのマッチングは微妙。20ツインパワーの方が似合いますかね。

個人的には、シャープさとクリアなフィーリング、反響感度、捻じれや撓みへの強さも含めた絶対的な強さに関してはシマノの方が優秀だと思っていますが、シマノはフィネス寄りのシーバスロッドに関してはちょっと個性を出しすぎな感じもあるので、シマノの現行エクスセンスのラインナップと比べるなら、トータルバランス面でクセがないこちらの87LMLの方がイイですかね。

あと、大昔の話ですが、シーバスロッドで130g以下のウエイトを最初に達成したのは確かモアザンだったと思います。

軽さの追求という面でも、昔からダイワがシマノより一歩先に出ている感じはありますね。

とはいえ、シマノシーバスロッドは2022年現在、現行モデルがモデル末期で、おそらく2022年秋に次期インフィニティが、2023年秋にジェノス後継がリリースされるはずという状況なので、87LMLのガチンコライバルとなる機種が出るかどうかはわかりませんが、ロッドとしての実力はそれらのリリース後に比較したいところですね。

個人的には、初夏までの「シーズン前半」に使うロッドはこのモアザン ブランジーノ EX AGS 87LMLに落ち着きそうですが、夏以降秋のハイシーズン用のパワーが必要なロッドに関しては、相変わらずシマノを使い続けることになると思います。

モアザン ブランジーノ EX AGS 87LML ファーストインプレッションまとめ

さて今回は、ダイワ最高峰シーバスロッド、モアザン ブランジーノ EX AGS の 87LML アーバンサイドカスタムについて、ファーストインプレッションをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?

個人的には実に20年ぶり以上のダイワロッド購入とあって、使い始めたばかりの頃はフィーリングはじめさまざまなところで違和感が大きかったですが、既にすっかりこのロッドにも慣れてきました。

継ぎ目がゆるみやすい欠点は本当に致命的でストレスに感じるところですが、それ以外は特に不満を感じるところはなく、シーズン前半のフィネス目な釣りに使用するロッド、また湾奥をメインフィールドとする釣りに使用するロッドとしては、誰が使っても扱いやすい、ベストと思えるトータルバランスに優れたロッドだと思います。

強すぎないパワーはチヌキビレ釣りにも良いと思います。

ちょっとゴテゴテしすぎなデザインは正直苦手ですが、ロッド自体の実力はさすがといった感じで、私のように年中都市部の湾奥でばかり釣りをしている人には、長いシーズンに亘って活躍してくれるメインロッドとして非常に良い選択肢になるのではないかと思います。

この記事を書いている2022年6月現在、実売価格はまだまだお高いですが、この竿の調子が好きな人にとってはきっと購入後の満足度も高いと思いますので、気になる方は是非手に取ってみてください。

全身進化。すべてが新次元のシーバスロッド「morethan」。 BRANZINOの持ち味であるパワーはそのままに、軽快性・感度・操作性・正確性をEXPERT AGSシリーズを大きく上回る領域にまで向上。 10%に迫る大幅な軽量化によってもたらされた鋭敏な感度と操作性に加え、特質すべきは極細ブランクスが生むルアーのキャスト性能。 重いルアーを飛ばすパワーはそのままに、適合ルアーの下限に近い軽量ルアーの飛距離を向上させている。 さらに、ブランクスがネジレに強くなったことで、サイドハンドやアンダーハンドといったキャストの飛距離が向上。 一本であらゆるルアーを使いこなし、あらゆる状況に対応しなければならないシーバスフィッシングにおいて、一線を画すスペックを実現した。 見た瞬間、手にした瞬間、振った瞬間、掛けた瞬間、アングラースピリッツに響く性能でアングラーをシーバスフィッシングの新たな世界へといざなう。

2022年以降の釣行記は姉妹サイト「スモールフィッシング」に記しています。

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大阪府在住。小学生の頃から40年以上、磯波止筏船を中心に様々な釣りをやってきましたが、2010年にウェーダー購入して以来、ほぼ毎週大阪湾奥西宮の海でウェーディングでシーバスを狙いつづけています。2020年からは本格的にメバリングとアジングにも参戦中!子持ち40代のオトーサンアングラーです。ちなみにタックルはシマノ党、車はBMW党。

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