みなさまこんにちは。
長年ウェーディングの釣りをしていますが、2010年代後半から、ホームグラウンド近郊のサーフ、御前浜、甲子園浜、芦屋浜いずれの場所でも、アカエイが大量発生しています。
例年4月頃からチラホラ見かけるようになりますが、夏場の産卵時期に向けてが最盛期。
兵庫県東部の上記3つの浜はいずれも淡水が入り込むシャローで、まさにエイの繁殖に適した場所のため、夏が近づくにつれて近接遭遇の危険性も高まってきます。
そんなエイとの接触を回避するために必需品といえば、ウェーディングスタッフ。
釣り用のモノは結構なお値段しますが、機能性や使い勝手面で納得のいくモデルを選んだ方がよいでしょう。
個人的には、以下記事のパズデザインのPAC-366というモデルを愛用していますが、先日コレが塩水使用でのパーツ腐食により動作しなくなってしまいました。
そのためいろいろ試行錯誤して、ベストな修理方法を見つけましたので、この記事でご紹介したいと思います。
ウェーディングスタッフの洗浄は必須、しかし「ちょっと水洗い」では不十分
ウェーディングスタッフは各社からリリースされていますが、海水で使用するなら、使用後のマメな洗浄による塩分除去は絶対に必須です。
これは釣り具全般に言えることですが、塩分が金属部品に残留すると、乾燥・吸湿を繰り返すたびに腐食が進行していきます。
しかし厄介なのは、ちょっと真水で流したくらいでは海水の塩分がなかなか除去できないという点です。
特にウェーディングスタッフのような筒状の構造を持つ製品は、内部に入り込んだ塩水が外側からの水洗いだけでは流れ出にくい。
表面は綺麗に見えても、内部の見えない箇所で塩分が蓄積し続けているということが起こりやすいのです。
そのため長期間使用していると、どうしても金属部品は錆びてしまいます。
今回私のPAC-366で起きたのも、まさにそのパターンでした。
故障の原因:ロック機構の線バネが腐食してロックボタンが不動に
パズデザインのPAC-366をはじめ、プッシュボタン式ロックを採用するウェーディングスタッフの多くは、ポール内部にV字型の線バネが仕込まれており、そのバネがボタンを外側に押し出すことでロックが掛かる機構になっています。
今回私のPAC-366が動作しなくなった原因は、このロック機構に使用されている線バネが塩分により錆びてしまい、バネとしての弾力を失ったためでした。
ロックボタンを押しても戻ってこなくなり、ロックが掛からない。
実釣中にいざ伸ばそうとしたら動かない、という最悪の事態です。
アカエイが多くなるこの時期に重なってしまったのは、なんとも間が悪かった。
試行錯誤その①:安全ピンや書類クリップの線材で代用を試みる
まず手元にあるものでなんとかならないかと、安全ピンや書類クリップの線材を加工してV字型バネの代用として試してみました。
線径や形状はある程度合わせられるのですが、どれもバネ定数が低いのか、ロックボタンを押し出す力が全く足りない。
ポールを伸ばしても固定されず、とても実用に耐えるレベルではありませんでした。
試行錯誤その②:トーションスプリング(ねじりバネ)を購入するも撃沈
次に、バネ定数の問題ならちゃんとしたバネを使えばいいだろうと、Amazonでトーションスプリング(ねじりバネ)を購入してみました。
しかしこれも失敗でした。
ねじりバネは内径1cm程度の細いポール内部という制約された空間で、ボタンを外側に押し出すという動作をさせるには、取り付け構造がかなり複雑になってしまう。
無理やり組み込もうとしてもうまく動作せず、結果的に無駄な出費となってしまいました。
最後の望み:テントポール用「ポールクリップ」の存在を知る
もうこれは買い替えるしかないかと、以下の記事で新しいウェーディングスタッフの購入検討まで進めていたのですが……
その前に最後の望みを掛けて試してみたのが、テントポール用のポールクリップというジャンルのアイテムです。
カヤックパドルスナップとも呼ばれるこのアイテムの存在を、正直なところ今回の故障で初めて知りました。
テントポールの連結やカヤックパドルの分割部分の固定に使われる、小さなV字型バネクリップです。
調べてみると結構様々なサイズバリエーションがあります。
ただ、そのほとんどは中華製。
品質のばらつきが懸念されましたが、ウェーディングスタッフの修理という用途で使えるものを絞り込むため、以下の4つのポイントを基準に選定しました。
| 選定ポイント① | バネ金属部分の幅がポール内径に十分収まるサイズであること |
|---|---|
| 選定ポイント② | 十分ロックボタンを押し出す力のあるもの(バネ定数が十分高いもの) |
| 選定ポイント③ | 海水・淡水を問わず防錆性能が重要なため、ステンレスバネ材のものを選ぶこと |
| 選定ポイント④ | ボタン部分の外径がウェーディングスタッフのボタンホール径に適合するもの |
この4つを基準に、PAC-366各部の寸法を実測しながら絞り込んでいった結果、最も適合しそうだと判断したのが以下のアイテムです。
PATIKIL 6.4×5mm カヤックパドルスナップのスペックと適合性
このアイテムのボタン部(突出ピン)の外径は5mmです。
PAC-366のボタンホールの内径が約6.1mmのため、1mm程度のアソビができてしまいますが、これは許容範囲内です。
むしろ完全にぴったりだと塩ガミなどを起こした際にボタンが動きにくくなるリスクがあるため、わずかな遊びは問題ないどころか好都合とも言えます。
一方でバネ金属部分の幅は6.5mmで、PAC-366のポール内径よりわずかに小さいため、ポール内にきっちり収まり、かつしっかりとボタンを押し出してくれます。
この幅の数値が適合可否の最も重要なポイントで、ウェーディングスタッフなどのストックでは内部に固定用コードも通るため、ポール内径を実測した上で余裕をもって収まる幅、高さのものを選ぶことを強くお勧めします。
| ボタン外径 | 5mm(PAC-366ボタンホール径:約6.1mm) |
|---|---|
| バネ幅 | 6.5mm(PAC-366ポール内径より小さく収まる) |
| バネ素材 | ステンレス鋼 |
| 販売ロット | 16個入り |
残念ながらAmazonでは5〜6個といった小口ロットでの販売はなく、16個入りになってしまいます。
ただ、このバネクリップ自体も長期の海水使用で最終的には腐食していくため、予備を多数ストックしておいても損はないでしょう。
むしろ定期的な予防交換ができると考えれば、まとめ買いは理にかなっています。
装着方法と修理結果
装着は比較的容易にできました。
ポール内部の元のバネを取り出し、新しいポールクリップを同じ向きに挿入するだけです。
私は割りばしで交換作業ができたくらいなので、特殊な工具も必要ありません。
装着後はロックボタンがしっかりと飛び出してくれ、ポールを伸ばしてロックを掛けてみると、以前と変わらない確実なロック感が戻ってきました。
これで安心してまたウェーディングの釣りを再開できます。
新しいウェーディングスタッフの購入を検討していましたが、このパーツのおかげで愛用のPAC-366を修理することができました。
部品代は数百円レベルで済んでいるので、無駄な出費も抑えることができて良かったです。
再発防止に:塩抜きスプレーで日常メンテナンスを
ちなみに、冒頭に書いた通りウェーディングスタッフは使用後に必ず洗浄する必要がありますが、真水で洗い流したつもりでも塩分の除去はかなり難しいのが現実です。
特にポール内部への完全な水通しは、構造上どうしても困難です。
長時間の流水洗浄を徹底するのも有効な手段ですが、加えて以下のような塩抜き・防錆スプレーを定期的に使うことで、今回のような内部パーツの腐食による故障を予防できると思います。
内部の見えない部分まで浸透して塩分を中和・排出してくれるタイプのスプレーは、ウェーディングスタッフに限らず、リールや金属パーツ全般のメンテナンスに重宝します。
高価なウェーディングスタッフを長持ちさせるためにも、日常的なメンテナンスの習慣づけを強くおすすめします。
まとめ:壊れたウェーディングスタッフはポールクリップで修理できる
プッシュボタン式ロックを採用するウェーディングスタッフが塩水腐食で動作しなくなった場合、テントポール用のポールクリップ(カヤックパドルスナップ)が修理部品として有効に機能する場合があることが今回の試行で確認できました。
選定の際はポール内径とボタンホール径の実測が必須で、ステンレス素材のものを選ぶことがポイントです。
ウェーディングスタッフやトレッキングポール等、同じ構造のプッシュロックボタンの故障でお困りの方は、是非ご参考にしていただければと思います。
もちろん各メーカーのスタッフごとに寸法は異なりますので、今回の事例はパズデザインPAC-366に対する実績として参考にしていただき、他のモデルへの適用は各自ご確認ください。
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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