みなさまこんにちは!
この記事を書いているのは2025年1月下旬。寒いですよね~!
先日初ウェーディング、といっても、ブーツでちょこっとプチウェーディング に行ってきましたが、ウールソックスの上からさらに防寒ソックスを履きこんでいても、やはりこの時期の水温は低く、長時間は持ちませんでした。
しかし、シーバスは意外にもこの時期シャローでよく釣れます。
なので、シーバス好きなら寒い・冷たいからといって釣りをしないのは非常に勿体ないシーズンでもあります。
今回は、そんな厳寒期のウェーディングを完璧にサポートしてくれるウェーダー、シマノのクロロプレンウェーダー ラジアルソール FF-030W のインプレッションをお届けしたいと思います。
シマノ クロロプレンウェーダー ラジアルソール FF-030W とは
2023年にシマノから満を持して発売されたクロロプレン製ウェーダーが、FF-030W。
私はエクスセンスブランドが登場した2009年よりもずっと前からシマノ製品を愛用していますが、記憶にある限り、シマノがクロロプレン製のウェーダーを出したのはコレが初めてではないかと思います。
なお、「クロロプレン」の名称は、実は「ネオプレン」と同じ物質を指しています。
「ネオプレン」や「ネオプレウェーダー」の呼称の方がしっくりくる気もしますが、実は「ネオプレン」は、米国デュポン社(現在は子会社の化学部門が独立)が商標登録したポリクロロプレン製品のブランド名ですので、いわば固有名称ですね。
私が若い頃はウォーキングヘッドホンステレオといえばSONYの「WALKMAN」が代名詞みたいなもんでしたが、ウォークマンという呼称が余りにメジャーになりすぎて、「アイワのウォークマン」なんて言っちゃう人が出てくる始末でした。
そういえば私の母も当時、ロッテリアで「マックナゲットください」とか言ってたよなw
それはさておき、おそらくシマノ初であろうクロロプレンウェーダーは、メーカー製品サイトによると以下のようなアイテムです。
防寒性能を重視した、クロロプレンウェーダーラジアル
極寒対応ウェーダーです。基本となるクロロプレンの厚みは4mmですが、内側の起毛が暖かい空気をキープするため厚み以上の暖かさを体感することができます。さらに、最も冷える足先にこだわり、ブーツ内部のクロロプレン厚は7mm(足裏は5mm)に設定。さらに、爪先は硬質ラバーを使った3層構造になっているので、湖や川で立ち込んだ際の水圧からもしっかりと足を保護します。
(シマノ クロロプレンウェーダー ラジアルソール FF-030W 製品ページより引用)
FF-030Wのディティール
それでは、FF-030Wのディティールやスペックを見て行きましょう。
デカい箱から取り出すと、厚みと重量感あるネオプレ素材の真っ黒なウェーダーが出てきます。
真っ黒のクロロプレン部分は手触りが良く表面に貼られたニット素材も明らかに高品質なモノのように見えますが、他社製のネオプレウェーダーに比べてやや厚みが感じられますね。
それもそのはず、このウェーダーは内側が嵩高と凹凸感のあるオレンジのニット素材で覆われており、その分厚みが増しているのです。
この起毛ニットはウェーダーのクロロプレンと肌との間に空気層を保ってくれるので、見た目からしていかにも暖かそうですね。
ウエーダーそのものの重量はLサイズで約3160g。
FF-030Wは重厚なつくりのブーツに厚みあるクロロプレン素材がメインなので、防水透湿素材のウェーダーに比べればお世辞にも軽いとは言えませんが、3mm厚でも平均2.5~3.5Kg、5mm厚なら平均4~5㎏は当たり前のネオプレウェーダーの世界の中では、かなり軽量に作られていると言えるのではないでしょうか。
さすがはシマノだと感じました。
伸縮性とアタリがソフトなボディ同素材で誂えられたショルダーベルトは伸縮性もあり、ウェーダーの重量をうまく分散してくれそうです。
フロントにはジッパーが配されており、ガバっと前面が開くことで、ウェーダー着脱時のストレスも軽減してくれます。
ちなみにこのジッパー、防水ジッパーとかではなく、あくまでも内側マチを広げるためのものなので、前面がフルオープンになるものではないのでお間違いなく。
そして、このFF-030Wの最大の魅せ場とも言えるのが、独創的なブーツの作り。
このブーツ、基本的なコンストラクションは、以下の防水透湿素材を採用したDS+4 ストレッチウェーダー ラジアル FF-000Vに採用されているものと同じタイプのもの。
一般的な他社のブーツフィットウェーダーには長靴様のブーツが採用されていますが、このシマノのウェーダーのブーツは、かなりヘビーデューティなつくりでまるでハイカットシューズのようにフィット感に優れたもの。
以下記事のリアスのリミテッドサーフウェーダーに採用された「SPブーツ」と似ていますが、明らかにシマノのブーツの方が重厚なつくりで、耐久性や耐衝撃性に優れていそうです。
FF-030Wのスペック
では、このウェーダーのスペックを下表に記します。
品番 | サイズ | カラー | 目安足サイズ(cm) | 履き口(cm) | 股上(cm) | 股下(cm) | 厚み(mm厚) | ソールタイプ | 本体価格(円) | 商品コード | JANコード |
FF-030W | S | ブラック | 24.0~24.5 | 47.5 | 47.5 | 77.5 | 4 | ラジアル | 73,500円 | 876591 | 4969363876591 |
FF-030W | M | ブラック | 25.0~25.5 | 49.5 | 49 | 79.5 | 4 | ラジアル | 73,500円 | 876607 | 4969363876607 |
FF-030W | L | ブラック | 26.0~26.5 | 51.5 | 50.5 | 81.5 | 4 | ラジアル | 73,500円 | 876614 | 4969363876614 |
FF-030W | XL | ブラック | 27.0~27.5 | 53.5 | 52 | 83.5 | 4 | ラジアル | 73,500円 | 876621 | 4969363876621 |
FF-030W | 2XL | ブラック | 28.0~28.5 | 55.5 | 53.5 | 85.5 | 4 | ラジアル | 73,500円 | 876638 | 4969363876638 |
カラーラインナップはブラック一色のみ。
平均重量は先述の通りLサイズで約3160g。
ブーツ部分は足裏のみ5mm厚のクロロプレンで、それ以外の部分は7mm厚のクロロプレンが用いられています。
私はラジアルモデルを選んだため、この記事ではラジアルソールを採用したFF-030Wをご紹介していますが、他にラインナップとしてカットピンフェルトソールを採用したFF-031W、ソックスタイプのFF-032Wもチョイスできます。
実釣インプレッション
さて、以下では実釣でこのウェーダーを長期間履いてみたインプレッションをお届けします。
ブーツがあまりにも秀逸すぎる
このFF-030Wで最も特徴的と思えるのが、独自のコンストラクションを持つオリジナルブーツ。
硬質ラバーも含めてつま先部分は3層構造となっており、ディープウェーディングで高い水圧がかかってもこれがつま先部分を守ってくれることで、潰れによる痛みを感じにくい作りとなっています。
実際に私がいつもの浜でウェーディングする限界深度まで浸かってみましたが、他社製ウェーダーで感じるような水圧による足の痛みは全く感じません。
また、1月2月の低水温でも足回りが冷える感覚もありません。
これは、特に寒い時期のディープウェーディングでは非常に嬉しい特性ですね。
また、ブーツのフィット感が非常に秀逸で、水中、陸上に関わらず歩行性が非常に良いです。
単純にブーツ部分の重量という意味では、リアスのSPブーツの方が明らかに軽く足上げも良いですが、このシマノのブーツはコンストラクションがしっかりしており、足首周りや踵周りの作りにがっちり感があるため、歩行時や直立時に足がブレたりブーツ内で遊んだりすることが無く、寧ろSPブーツよりも疲れにくい印象を受けました。
私のホームの釣り場は遠方の駐車場から釣り場まで1㎞程度舗装路や階段などを歩きますが、その移動中も全く苦になりません。
以前リアスのウェーダーのインプレで、これなら走ることができると書いたことがありますが、このシマノのブーツもマジで走る事すら可能でしょう。
釣り場の移動にちょっとだけこのウェーダーを履いたまま愛車BMW4シリーズを運転してみましたが、アクセルワークやブレーキングもバッチリでした。
おススメはしませんが、履いたままクルマの運転もOKですね。
なお、ラジアルソールは踵からつま先部分までソールが外周を広く覆った作りで、少しでも接地面積を広く取ろうという作りかと思います。
このおかげで特にサーフや干潟などでも全く沈み込みがなく、快適な歩行ができますね。
とにかく、このブーツの履き心地に関しては他のウェーダーがすべて過去のものに思えるくらい、素晴らしいと言えます。
ネオプレだけど軽やかで動きやすい
ネオプレウェーダーはどうしても重たく、歩行性や運動性能に劣るイメージがありましたが、このFF-030Wは非常に軽快に動き回ることができ、快適性は高いです。
なぜそうなるのか分かりませんが、約3㎏超というウエイトながら、ジャストサイズを選べばそのウェーダー本体重量はうまく分散され、幅広で伸縮性に富んだボディ同素材で誂えられたショルダーベルトも肩への荷重集中をうまく分散させてくれているのかもしれません。
なお、ジャストサイズと言っても、過度にタイトなフィッティングになるわけではなく、多少生地の遊びや余裕を持ったサイジング、かつストレッチ性のある素材なので、足上げやひざの曲げ伸ばし、また片膝を立てた姿勢になっても、変にウェーダーが突っ張ることは無く、一つ一つの動きが極ナチュラルに行えます。
冬場は意外にもシーバスはシャローに出てきていることも多いため、私のホームグラウンドでは、一回の釣りで干潟のウェーディングポイントと、200m程度離れたサーフのオカッパリポイントとの間をアタリを求めて何往復もすることがありますが、そのような小移動の繰り返しでもこのウェーダーは全くノーストレスでこなすことができます。
まだこのウェーダーを使い始めて3年目に突入したばかりですが、総じて、移動や歩行を繰り返しても、長時間ウェーディングしていても、かなり目に疲労感が少なくアクティブに動き回れるウェーダーだと感じました。
-20℃でも釣りが出来る?圧巻の防寒性能
もう一つ、実釣を通じて強く印象付けられた点は、圧倒的とも言える高い防寒性能。
先に述べた通り、クロロプレン素材そのものは4mm厚と、そこまで厚いとは言えない部類ですが、起毛素材の裏地が空気を溜め込んでくれるおかげか、ウェーダー単体でもかなり防寒性能は高いと感じます。
2月から3月初頭、年間で最も水温が下がるタイミングのウェーディングでも、一度も寒い・冷たいと感じたことはありません。
なんでもこのウェーダー、シマノによると-20℃での使用も想定して開発されたものだそうですので、私が普段釣りをする近畿圏ではオーバースペックと言えるかもしれませんね。
しかし、それはそれで、ウェーダーのインナーに着るアイテムのレイヤリングを減らせることになるので、より移動や歩行が楽になるでしょう。
私のホームでは、12月や1月程度の気温・水温であれば、インナーのパンツは以下のような道中着だけでも十分通用しますので、着替えも歩行もらくちんです。
これまで厳寒期の釣りでは、ウェーダーがパツパツになるくらいトップスもボトムスもレイヤリングしていましたが、このウェーダーを履くようになってからは、インナーはより軽装で済ませられるようになりました。
間違いなく今まで手にしたウェーダーの中で、ダントツ一番、圧巻の防寒性能を誇るウェーダーだと感じています。
そのほか、こんな優れた特徴も
FF-030Wは、上記の通り防寒ウェーダーとしての基本性能が非常に優れたウェーダーで、これだけでも十分自信を持っておススメできる製品だと言えそうですが、このウェーダーの素晴らしい点はこれだけではありません。
例えば、フロントのジッパーは単にマチを広げて着脱を容易にしてくれるだけでなく、長距離移動後、ウェーダー内の温度が高くなった時に熱気を解放するクールダウン目的でも非常に便利ですし、フルオープンではないものの、ウェーダーの上半身部分だけを一時的におろすことがやりやすいため、急いで小用を足すのにも非常に便利でした。
また、ひざ部分は地味に補強のため2重生地になっており、先に述べた通りオカッパリで片膝ついて釣りをする場合も安心。
ウェーダー内側には万が一にも落水させないような造りのインナーポケットもあり、クルマの鍵など貴重品を安全に収納することができるようになっています。
こんな感じで、使えばつかうほどに良く作りこまれているな~と感心させられる機能が満載。
ネイプレウェーダーとしては後発故に、他社製品も良く研究して作られているんですかね。
いずれにしても、お世辞抜きで使い勝手面においても最高峰と思えるウェーダーです。
シマノ クロロプレンウェーダー ラジアルソール FF-030W インプレッションまとめ
さて今回はネオプレウェーダーとしては最後発にして最高峰とも言える、シマノのクロロプレンウェーダーのインプレをお送りしましたが、いかがでしたでしょうか?
いろいろ褒めることばかり書いてしまいましたが、マジメな話、使用3年目にして不満に思う箇所が全く見当たりません。
まだ3年目なので、耐久性などの評価はまだまだこれからですが、つくりの良さ、そしてこれまでの劣化度合いの少なさから、おそらくかなりの長期にわたって酷使に耐えてくれるウェーダーではないかと想像しています。
ウェーディングでの釣りをはじめてから約15年、これまで15本以上のいろいろなタイプのウェーダーを使ってきましたが、ここまで満足度と安心感の高い作りのネオプレウェーダーに出会ったのは初めてです。
確かに、このFF-030W、税抜き定価73500円、税込80850円というプライスはかなり高額ではありますが、価格に見合った、いやそれ以上の満足度と快適性を与えてくれるウェーダーだと思います。
厳寒期や極寒の地でもウェーディングをしたい人、移動距離の長いポイントで釣りをする人、ウエーダーでも頻繁にポイント替えをする人などには、絶対的におススメな一本。
今回は幅広い場所で扱いやすいラジアルソールタイプFF-030Wをご紹介しましたが、岩場、苔の多い護岸、ゴロタなどではカットピンフェルトソールのFF-031Wを、ウェーディングシューズで使いたいならソックスタイプのFF-032Wを選べばよいでしょう。
気になる方は是非、実物を手に取ってみてください。
もう他のウェーダーにはきっと戻れなくなると思います。
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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