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3800mAhバッテリー搭載、5コアデュアル光源で最強赤色&白色光のIP68防水タフネスヘッドライト、ACEBEAM H35 のインプレッション!

2025年1月15日水曜日

1.インプレ・レビュー 1.製品情報 2.釣り用ライト 5.ACEBEAM

t f B! P L

 みなさまこんにちは。

  忙しさのあまりしばらくマトモに釣りに行けていませんでしたが、昨年秋からしばらくACEBEAM社の意欲的な新作ヘッドライト、H35を使っていました。

今回はこの魚釣りにも最適なヘッドライトのインプレッションをお届けしたいと思います。

ACEBEAM H35が登場!その注目ポイントとは?

このブログでも度々製品紹介をしているACEBEAM社は、中国のハイテク企業が集まる深圳に位置するライト専業メーカー。

2014年の設立からわずか10年で、北米・ヨーロッパ・アジア・オセアニアを中心に世界で幅広く利用されており、特に耐久性や性能、コストパフォーマンスの良さが評価され、プロの探検家から軍事関係者、アウトドア初心者まで幅広いユーザー層に支持されている。

そんなACEBEAMから2024年に登場したヘッドライトの意欲作が、今回ご紹介するH35。

このH35、パッと見のデザインは、過去に以下の記事で紹介したH50 2.0にそっくりな、LEDが横に並ぶ形のマルチコアタイプ。

これまでの同社のライトにはない最大の特徴は、5コアデュアル光源を搭載する事で、赤色と白色の2種類の光を使い分けることができることだ。

もちろん最新のLEDチップを搭載したり、IP68防水、落下耐久など各種アウトドアアクティビティで要求される信頼性とタフネスさを十分に備えた上で軽量コンパクトなつくりであることなど、従来の同社製品の特長はそのままに受け継いでいる。 

以下では、このH35について、具体的な特徴や性能、操作方法、実使用インプレなどを述べたい。

ACEBEAM H35の特徴

「ACEBEAM H35」はACEBEAM社の2024年新製品。

前述の通り、デザインやスペックは過去にも米国アウトドアマガジンでアワードを受賞したH50に似たものであるが、今回は白色光だけではなく強力な赤色ライトを搭載してきたことが大きな特徴である。

この赤色光ライト、日本では既に魚釣り用のライトで多数採用されおり、魚を脅かしにくいその効果を既にご存じの方も多いと思うが、不用意に周囲を照らしてしまうと顰蹙を買ってしまいかねないような状況でも非常に便利なものである。

人間の目は暗順応(暗い環境に慣れる能力)により暗闇でもモノが見えるようになるが、明るい光を浴びると一時的にその暗順応が損なわれる。

しかし赤色光は波長が長く、瞳孔をあまり刺激しないため、暗順応を保ったまま視認性を保つことができるという次第なのである。

そのため、このライトの有する赤色光は、夜釣りにおける手元操作、足元確認だけでなく、夜間の星空観察や、天体望遠鏡などの手元操作、航海やキャンプにおける夜間の地図確認や装置の操作など、結構さまざまなシーンで有効だ。

他にも、赤色光は視認性が高い一方で、長距離では目立ちにくいため、人間や多くの種類の動物に気付かれにくくなることや、夜間の暗視ゴーグルと併用しても視界を妨げない特性もあるため、夜間の動物観察や軍事作戦、サバイバルゲームなどマニアックな用途にも有効だろう。

もちろん、赤色光だと驚くほど虫が寄ってこないため、夏場夜間のアクティビティでの快適性が抜群なのはいうまでもない。

私自身、魚釣り用にこれまでさまざまなヘッドライトを使ってきて、当然赤色光搭載モデルも数機種愛用してきたが、このH35はこれまで使用してきたどの赤色光ライトよりも強力である。

それでいて、このH35は3800mAhという十分な容量のバッテリーを備え、長い持続時間を持ち、堅牢なメタルボディでIP68防水性能や高い耐久落下性能まで備えている

もちろん、バッテリーは専用品ではなく18650型の汎用品であるため、予備バッテリーの入手なども容易だ。

強力な赤色光に切り替え可能で、ここまでタフで高性能、かつ汎用性に優れたライトは他にはなかなか無いのではないだろうか。

ACEBEAM H35のスペック

以下ではH35の具体的なスペックを見てみよう。

 

グローバルに展開するACEBEAM製品の多国語マニュアルから抜粋したパラメーターシートから引用する。まずは白色光のスペックだ。

白色光 スペック/モード Turbo High Med Low Ultra Low
明るさ(lumen) 2600~1100~500lumens 920~320lumens 320~110lumens 110lumens 10lumens
ランタイム(hms) 60s+9min+3h10min 20min+5h10min 40min+17h16min 19h30min 193h
到達距離(m) 170m 85m 52m 35m
光度(カンデラ) 7225cd 1806cd 676cd 306cd

一方、赤色光のスペックは以下の通りである。

赤色光 モード 明るさ ランタイム 到達距離 光度
Red light 200~100lumens 10mi+8h 63m 992cd
Red SOS 200~50lumens 10min+38h 63m 992cd

上記技術仕様はANSI PLATO FL1という国際基準に基づいて測定されているが、実際の性能は懐中電灯や環境、使用するバッテリーによって変化する可能性があるとのこと。

室内で1.5m離れた壁に向かって照らしてみたところ、白色光の照射パターンは、マルチコアライトらしく、光軸や光の輪郭があいまいで楕円状に周囲を広範囲を明るく照らすタイプで、照射角度は100°。

夜間のアウトドア活動等、月明りや星明りの他に明かりのない状況では非常に心強く感じられるものだ。

明らかに指向性よりもワイドな照射範囲を狙ったものであるが、一般的なアウトドアアクティビティでの使い勝手は良いと思われる。

一方、赤色光は白色光に比べてやや指向性を持ったタイプで、より手元操作、足元照射に適した程よい拡散ぶりだ。

ウェーディングの釣りなどで、周囲にあまり光を散らしたくない、魚を驚かせたくない状況で特に活躍してくれそうだ。

実際に使ってみた感想

上記の通り特長を持った白色光と赤色光を容易に切り替えられるこのH35、しばらく夜釣りに使用してみたが、予想通り使い勝手は抜群だった。

例えばシーバスのナイトゲームでは、手元操作では主に赤色光を用いるが、赤色単体で200~100ルーメンというこのライトの明るさは明らかにこれまで使ってきた他社の赤色ライトよりパワフルで、照射対象の解像度も高い

先述の通り暗順応を妨げないため、ルアーチェンジ後にすぐに水面の視認もできるし、十分な明るさなので街明かりの湾岸部の釣りであれば赤色光だけでも一日の釣りが成り立つくらいだ。

一方、魚が釣れて写真撮影する際などは、ワイド照射の白色光が非常に役立つ。

私は白色ではMIDのモードをメインで使用するが、光輪の輪郭があいまいでぼわっと広角照射してくれるため、撮影時のバックライトとして非常に扱いやすく、魚の鱗を不用意に反射させないため、奇麗に魚の撮影が可能だ。 

また、ルアーチェンジなどで赤色光ではカラーチェックがしにくい場合は、余計な明るさを抑えたLOWモードが非常に扱いやすい。

これらモードを頻繁に切り替え、ON/OFFを繰り返しても、私の釣行頻度程度では8~10釣行、2か月以上充電することなくナイトゲームをこなすことができたが、それでもまだバッテリーインジケーターは緑色(残量30%以上)のままであるため、バッテリーのスタミナも十分すぎるくらいあると言えるだろう。

赤色ライトはバッテリー消費が少なめであることも、この長いランタイムに寄与しているのかもしれないが、頻繁に充電する必要が無いことは非常に便利に感じる。

その充電端子はしっかり防水の施されたボディのサイドキャップ内にあるが、昨今のトレンドに則りUSB-Cタイプの端子となっている。

普段使っている同社のライト付属のバッテリーは、バッテリー本体にUSB-C端子を備えており、直接バッテリーにUSBケーブルを挿して充電できるものが多いが、18650型バッテリーではこのようなダイレクト充電タイプがまだリリースされていないのかもしれない。

なお、付属バンドなどの使い勝手の良さはH50の記事でも述べた通りであるが、ACEBEAMのバンドはコキ(接続パーツ)に切れ込みが入っているため、以下記事で紹介しているパーツを使えば容易にネックライトにすることができる

このライトももちろんネックライト化して愛用しているが、個人的に今後の夜釣り用の本命ライトになりそうなので、やや高額であるが以下のパーツを使っている。

ACEBEAMのヘッドライトはいずれも優秀なものが揃っているが、より使い勝手を向上させるために特に釣り人にはおススメのカスタムパーツである。 

他のヘッドライトと比べてどうなの?

細かな機能性や使い勝手の面では、GENTOSやZEXUS等国内有名メーカーのヘッドライトなどでも優秀なもの、かつH35同様に赤色ライトを装備しているものは存在する。

しかし、それら国内著名メーカーのライトにはIP68(水深2mに30分水没可能)という防水性能を持つものは殆どない。

また、H35は高品質なA6061-T6アルミニウム合金のメタルハウジングによる高い強度と剛性、耐久落下性能(1.5m)を有しており、殆どが樹脂製というライバルメーカーの製品群よりも明らかに一枚上手なタフネス性能と言えるであろう。

特に、ハードな仕様環境による破損や故障が許されない登山、洞窟探検といったアウトドアアクティビティ全般や、釣りでも荒磯や藪漕ぎなど思わぬ衝撃や浸水が想定されるシーンでは、このH35のタフネスさは圧倒的な安心感を与えてくれることは想像に難くない。

付属の3800mAh Li-Ionバッテリーは汎用品であり予備の確保も容易であるし、サイドキャップを開けるだけというフィールドにおける交換作業の容易性もあるため、予備バッテリーを防水ケースに入れて携行していれば、より長時間のアクティビティでも持ちこたえてくれるはずだ。

そういう次第で、実用面ではライバル製品に比べて圧倒的な優位性はあるライトではあるが、敢えてACEBEAM H35に改善してほしい点を挙げるとすれば、やはりそこは日本メーカーのヘッドライトにみられるような細やかな使い勝手面であろう。

例えば、赤色ライトは明るさの面では十分以上であるが、日本の釣り人などは敢えて赤色光を常時点灯させて、夜釣りにおける識別灯(自分の存在を他社に知らせるフラッシャー代わり)に使うユーザーも多く、そのような使われ方を想定した機能を実装しているライバル機種も多い。

そのため、赤色光でも20ルーメン程度の微小光で長時間常時点灯できる発行モードや、低ルーメンでの点滅モード等に切り替えられる機能があるとさらによかったように思う。

また、さらに贅沢をいうならば、H35は5コアを並べた形式のデザインであるため現実的には難しいが、照射角を広げたり狭めたりできるフォーカス機能などもあれば文句なしに最強最高のヘッドライトになったと思われる。

どんな人におすすめか?

これまで述べてきた通り、H35は夜間のキャンプ、登山、釣りといったアウトドアアクティビティ用途や、災害対策など非常時用に有効なスペックと機能性を有したヘッドライトである。

また、信頼性と耐久性の高いライトであるため、建築現場や警備といったプロフェッショナル用途にも存分に威力を発揮するだろう。

ただし、性能に優れる分、価格もそれなりにするアイテムなので、「そこまで本格的なライトでなくとも」と購入を躊躇う人も中には居るかもしれない。

しかし、アウトドアアクティビティ用途であれ災害対策用であれプロフェッショナルユースであれ、いずれも真っ暗闇の中で光を失うことが致命的になりうるシーンもある

大げさな表現だが、ヘッドライトはそのような生死を預ける重要なアイテムだからこそ、妥協のないスペックを持つH35は、これら用途に信頼性置ける本物をと考える人には良い選択肢となるはずだ。

ACEBEAM H35を手にするべき理由

さて今回は、ACEBEAM社の2024年新作マルチコアデュアル光源ヘッドライトであるH35のインプレッションをお届けしたが、いかがだったであろうか。

H35はハイエンドに分類されるヘッドライトであるため、比較的価格は高めであるが、価格対性能、使用感を踏まえた満足度は高く、価格帯性能を踏まえるとコストパフォーマンスの良いライトだと感じた。

繰り返しになるが、今回ご紹介したH35は、防水性、耐久性、耐衝撃性、信頼性いずれをも高いレベルで有しており、かつ本格的でパワフルな赤色光モードを有したライトである。

同じ価格帯で同性能を有するライバル機種は他になかなか見つからないため、赤色ライトの有効性を理解し、本格的なライトをお探しの方には非常に良い選択肢になると思う。

なお、同社からは2023年にH30というサブLEDの組み合わせを選択できる製品もリリースされている。

私はまだ入手出来ていないため詳細なインプレを書く事はできないが、「クールホワイト6500K+赤+UV」、または「昼白色5000K+赤+UV」というモデルを選ぶことで、サブLEDとしてUVライトと赤色ライト両方を備えたモデルが選択できるようだ。

こちらはH35に比べると赤色LEDの明度が50ルーメンとかなり控えめであるが、メインライトはMAX4000ルーメン、さらに、アジングやメバリングなどライトゲームでの蓄光に大活躍してくれるUVサブライトも備えているため、そこまでパワフルな赤色LEDは不要という方には、こちらも非常に良い選択肢になるのではないだろうか。

どちらの製品も間違いのないライトであるため、気になる方は是非試していただきたい。


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大阪府在住。小学生の頃から40年以上、磯波止筏船を中心に様々な釣りをやってきましたが、2010年にウェーダー購入して以来、ほぼ毎週大阪湾奥西宮の海でウェーディングでシーバスを狙いつづけています。2020年からは本格的にメバリングとアジングにも参戦中!子持ち40代のオトーサンアングラーです。ちなみにタックルはシマノ党、車はBMW党。

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